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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y05 審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 Y05 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y05 |
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管理番号 | 1149942 |
審判番号 | 不服2006-2520 |
総通号数 | 86 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2007-02-23 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-02-10 |
確定日 | 2007-01-09 |
事件の表示 | 商願2004-86451拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「シャープシューター」の文字を標準文字で書してなり、第5類「殺虫剤,有害動物駆除剤,殺菌剤,除草剤,害虫の交信攪乱に応用できる天然物または化学合成物」を指定商品として、平成16年9月21日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、当審における同18年2月10日付け提出の手続補正書において、第5類「殺虫剤,有害動物駆除剤,殺菌剤,除草剤,害虫の交信撹乱に応用できる天然物または化学合成物を利用した害虫防除剤」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶理由 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当 本願商標は、「シャープシューター」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるところ、新聞情報及びインターネット情報によれば、「シャープシューター」というブドウの樹を枯らす「ピアース・ディジーズ」という病気をブドウや果実の畑に広める害虫が存在し、カリフォルニアのワイン産地に被害を与えているとの記事が掲載されていることが認められる。そして、「シャープシューター」の欧文字表記と認められる「sharp shooter」の文字が、「狙撃の名人、狙撃者」等の意味を有することを考慮しても、本願商標が付されている殺虫剤等の害虫対策用の商品に接する取引者、需要者が、本願商標から「害虫のシャープシューター対策に有効な商品」程の意味合いを看取することも少なくないものと認められるから、これを、指定商品中「前記文字に照応する商品」について使用するときは、単に前記商品が、害虫のシャープシューター対策に有効な商品であること、すなわち、商品の品質、効能、用途を表示したものと理解されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (2)商標法第6条第1項及び第2項該当 指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願指定商品中「害虫の交信攪乱に応用できる天然物または化学合成物」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、前記指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って第5類の商品を指定したものと認めることもできない。したがって、この商標登録出願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について 本願商標は、「射撃の名人、(バスケットボール・ホッケーなどで)ねらいの正確な競技者」等の意を有する「sharp shooter」の表音である「シャープシューター」の文字よりなるところ、たとえ、カリフォルニア等に「シャープシューター」と称される害虫が生息しているとしても、我が国において、これが一般に特定の害虫を表すものとして認識されるものとはいい難く、また、本願指定商品の品質等を表示するものとして、普通に使用されているという事実も発見することはできなかった。 そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、単に商品の品質、効能、用途を表示するものとはいえず、自他商品識別標識としての機能を十分に果たし得るものということができ、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、この理由をもって本願を拒絶することはできない。 (2)商標法第6条第1項及び第2項について 本願商標は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、商品の内容が明確なものになったと認められる。 その結果、本願商標の指定商品は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。 したがって、本願商標が、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないという原査定の拒絶の理由は解消した。 その他、政令で定める期間内に本願についての拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2006-12-19 |
出願番号 | 商願2004-86451(T2004-86451) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(Y05)
T 1 8・ 91- WY (Y05) T 1 8・ 272- WY (Y05) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 松浦 裕紀子 |
特許庁審判長 |
高野 義三 |
特許庁審判官 |
井岡 賢一 岡田 美加 |
商標の称呼 | シャープシューター、シャープ、シューター |
代理人 | 江藤 聡明 |