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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Z16
審判 一部申立て  登録を維持 Z16
審判 一部申立て  登録を維持 Z16
管理番号 1148595 
異議申立番号 異議2006-90226 
総通号数 85 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-01-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-05-17 
確定日 2006-11-20 
異議申立件数
事件の表示 登録第4929776号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4929776号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4929776号商標(以下「本件商標」という。)は、「AquaMagic」の文字と「アクアマジック」の文字を二段に横書きしてなり、平成13年12月25日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年2月17日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第505150号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和31年10月6日に登録出願、第51類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和32年7月10日に設定登録され、その後、3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第433990号商標(以下「引用商標2」という。)は、「MAGIC」の文字と「マジック」の文字を二段に横書きしてなり、昭和27年10月8日に登録出願、第51類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和28年10月31日に設定登録され、その後、4回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、平成15年12月24日に、指定商品を第2類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換の登録がされたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「Aqua/アクア」と「Magic/マジック」の2語を結合したものであり、また、「Aqua/アクア」の語は、「水性」、「水色」の意味をもって、商品の品質、色彩を表示するものであるから、その要部は「Magic/マジック」である。 したがって、本件商標は、「Magic/マジック」の文字部分より、「マジック」の称呼及び「魔法」の観念を生ずるから、「マジック」の称呼及び「魔法」の観念を生ずる各引用商標とは、称呼及び観念を共通にする類似する商標であり、また、本件商標の指定商品は、各引用商標の指定商品と類似するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標2及び別掲(2)のとおりの構成よりなる商標(これらをまとめて「引用標章」という。)は、申立人の業務に係る商品「マーキングペン,フェルトペン」等を表示するものとして、取引者・需要者の間に広く認識されている商標である。そして、本件商標は、引用標章と同一の「Magic/マジック」の文字を有してなるものであるから、本件商標をその指定商品中「文房具」について使用する場合は、需要者をして、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれがある。
(3)むすび
以上のように、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記1のとおり、「AquaMagic」と「アクアマジック」の各文字を二段に横書きしてなるものであるところ、これを構成する欧文字部分と片仮名文字部分は、いずれの文字も書体が同一であるうえに、その幅もほぼ同一にそろえ、構成全体がまとまりよく表されているばかりでなく、これより生ずると認められる「アクアマジック」の称呼もよどみなく称呼し得るものである。また、本件商標は、構成全体から「水の魔法」なる意味合いも想起されるものといえる。
そうすると、「aqua」、「アクア」の語が「水、水色」等の意味を有し、筆記具等の色彩を表す場合があるとしても、上記本件商標の構成態様からすれば、これに接する需要者が「Aqua」、「アクア」の文字部分を商品の品質表示語と理解し、「Magic」、「マジック」の文字部分のみを捉えて、これを自他商品の識別標識として認識するものとみるのは相当でない(なお、文房具を取り扱う分野において、「aqua」、「アクア」の語が「水性の商品」の意味をもって、商品の品質を表示するためのものとして、普通に使用されているという証拠は見出せない。)。
したがって、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の商標を表したと認識されるとみるのが相当であるから、これより「アクアマジック」の一連の称呼のみを生ずるものであって、「水の魔法」の観念を生ずるものといわなければならない。
してみれば、本件商標より「マジック」の称呼及び「魔法」の観念をも生ずるとし、これを前提にして、 本件商標と各引用商標とが「マジック」の称呼及び「魔法」の観念において類似するとする申立人の主張は、理由がない。
他に本件商標と引用商標とが類似するとみるべき理由は見出せない。
以上によれば、本件商標と各引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
甲第27号証ないし甲第96号証を総合すれば、引用標章は、申立人の業務に係る商品「マーキングペン,フェルトペン」等を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものと認めることができる。
しかしながら、上記(1)で認定したとおり、本件商標は、その構成中の「Magic」、「マジック」の文字部分のみが独立して把握、認識されるものではないから、引用標章とは、商標それ自体非類似のものである。
そうすると、たとえ、引用標章が申立人の業務に係る商品「マーキングペン,フェルトペン」等を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されているものであるとしても、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する需要者が引用標章を想起又は連想することはないというのが相当であるから、該商品を申立人又はこれと営業上何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1) 引用商標1



別掲(2) 「magic」の文字よりなる商標


異議決定日 2006-11-02 
出願番号 商願2001-114572(T2001-114572) 
審決分類 T 1 652・ 262- Y (Z16)
T 1 652・ 263- Y (Z16)
T 1 652・ 271- Y (Z16)
最終処分 維持  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 澁谷 良雄
特許庁審判官 山本 良廣
石田 清
登録日 2006-02-17 
登録番号 商標登録第4929776号(T4929776) 
権利者 三菱鉛筆株式会社
商標の称呼 アクアマジック 
代理人 田島 壽 
代理人 曾我 道治 
代理人 勝部 哲雄 
代理人 宇井 正一 
代理人 青木 篤 
代理人 石田 敬 
代理人 曾我 道照 
代理人 岡田 稔 

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