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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 Y09141618253538
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y09141618253538
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y09141618253538
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y09141618253538
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y09141618253538
管理番号 1148404 
審判番号 不服2005-15275 
総通号数 85 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-01-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-08-09 
確定日 2006-12-12 
事件の表示 商願2005-3562拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類、第14類、第16類、第18類、第25類、第35類及び第38類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年1月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定の拒絶の理由は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)本願商標は、フランス語の定冠詞「Le」及び「シフォン」(きわめて薄い平織りの絹織物)の意味を有するフランス語「chiffon」の文字を「Lechiffon」と普通に用いられる域を脱しない方法で一連に書してなるものであるから、本願商標をその指定商品中「シフォンを用いた商品」に使用するときは、単に商品の原材料、品質を表示するにすぎないものである。
したがって、本願商標を指定商品中前記の商品に使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標は、以下の商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品(役務)について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(ア)登録第1769497号商標
「シーフォン」の片仮名文字と「SIEFON」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和57年5月13日登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として同60年5月30日設定登録、その後、平成7年10月30日に商標権の存続期間の更新登録がなされているものであるが、同17年5月30日に存続期間が満了し、商標権の登録の抹消が同18年2月22日になされているものである。
(イ)登録第2000313号-1商標
「CHIFFON」の欧文字を書してなり、昭和60年2月26日登録出願、第25類「紙類、文房具類」を指定商品として同62年11月20日設定登録、その後、2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされている登録第2000313号商標について、平成11年8月27日に商標権の分割移転の登録がされた結果、指定商品を第25類「紙類、文房具類但し、紙類を除く」として、現に有効に存続しているものである。
(ウ)登録第2263255号商標
「Chiffon de Papier」の欧文字を書してなり、昭和62年11月19日登録出願、第25類「紙類、文房具類」を指定商品として平成2年9月21日設定登録、その後、同12年8月29日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(エ)登録第2604302号商標
「CHIFFON」の欧文字と「シフォン」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成3年7月12日登録出願、第26類「雑誌、新聞」を指定商品として同5年11月30日設定登録、その後、同15年12月9日に商標権の存続期間の更新登録がなされた後、同年12月24日に指定商品を第16類「雑誌,新聞」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(オ)登録第3039674号商標
「SEAPHONE」の欧文字を書してなり、平成4年9月21日登録出願、第38類「海上無線電話による通信」を指定役務として同7年4月28日に設定登録されたものであるが、その後、同17年4月28日に存続期間が満了し、商標権の登録の抹消が同18年1月25日になされているものである。
(カ)登録第4675533号商標
「Cyfone」の欧文字を標準文字で表してなり、平成13年10月3日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年5月23日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
(キ)登録第4692994号商標
「シフォン」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成15年1月9日登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年7月18日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
(ク)商願2003-98862号商標
「サイフォン」の片仮名文字と「SIPHONE」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成15年10月27日に登録出願されたものであるが、拒絶査定が確定しているものである。
(以下、引用商標(イ)、(ウ)、(エ)、(カ)及び(キ)をまとめて「引用A商標」という。)

3 当審の判断
(1)本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で、筆記体風にまとまりよく一体的に表現されており、これより生ずると認められる「ルシフォン」の称呼もよどみなく一連に称呼できるものである。
そして、たとえ、構成中の「Le」の文字がフランス語の定冠詞であり、また、「chiffon」の文字が「シフォン(きわめて薄い平織りの生絹織物)」の意味を有するフランス語であるとしても、両文字を結合し、「Lechiffon」と一連に書してなる本願商標からは、原審説示の意味合いを直ちに認識させるものとはいい難く、また、特定の商品の品質等を具体的に表示するものともいえないところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。
また、「Lechiffon」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実を発見することもできない。
してみると、本願商標は、これをその指定商品に使用したときは、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないとはいえないものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものである。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しないものである。
(2)前記(1)で述べたとおり、本願商標は、構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識し把握されるものであるから、その構成文字に相応して、「ルシフォン」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
他方、引用A商標は、各構成文字に相応して「シフォン」、「シフォンドパピエ」又は「サイフォン」の称呼を生ずるものであり、また、引用商標(ア)及び(オ)の商標権は、前記2(2)で述べたとおり、存続期間満了により消滅しており、引用商標(ク)は、拒絶査定が確定しているものである。
そこで、本願商標より生ずる「ルシフォン」の称呼と引用A商標より生ずる前記の称呼とを、それぞれ比較するに、両者は、その構成音数或いは構成音において相違するものであって、両者は十分に区別できるものである。
また、本願商標と引用A商標は、前記1及び2(2)の構成よりみて、外観においては明らかに区別し得るものであり、さらに、観念においては比較することができないものである。
そうすると、本願商標と引用A商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
(3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第11号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標

審決日 2006-11-24 
出願番号 商願2005-3562(T2005-3562) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (Y09141618253538)
T 1 8・ 272- WY (Y09141618253538)
T 1 8・ 261- WY (Y09141618253538)
T 1 8・ 262- WY (Y09141618253538)
T 1 8・ 263- WY (Y09141618253538)
最終処分 成立  
前審関与審査官 井岡 賢一 
特許庁審判長 澁谷 良雄
特許庁審判官 長澤 祥子
石田 清
商標の称呼 ルシフォン、シフォン、レチフォン 
代理人 浜田 廣士 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 佐藤 英二 

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