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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y25
審判 全部申立て  登録を維持 Y25
管理番号 1146883 
異議申立番号 異議2006-90143 
総通号数 84 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-12-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2006-04-14 
確定日 2006-11-13 
異議申立件数
事件の表示 登録第4920906号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4920906号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4920906号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成17年6月8日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月24日に登録査定、同18年1月13日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人リーバイ・ストラウス・アンド・カンパニ(以下「申立人」という。)は、下記の5件の登録商標を引用している。
(ア)登録第1592525号商標は、別掲(2)のとおりの構成からなり、昭和46年2月24日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年5月26日に設定登録されたものである。なお、指定商品については、その後、平成16年9月8日に指定商品の書換登録により、第20類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
(イ)登録第2006244号商標は、別掲(3)のとおりの構成からなり、昭和46年2月24日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年12月18日に設定登録されたものである。
(ウ)登録第4339987号商標は、別掲(4)のとおりの構成からなり、平成10年6月2日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年12月3日に設定登録されたものである(なお、上記3件の引用商標は、ジーンズのバックポケットの形状の左上部にタブがあり、その部分の構成に若干の差異はあるが、本件異議申立事件においては、該部分の有無を含めて争点になっていないので、上記3件の引用商標を「引用商標1」と総称する。)。
(エ)登録第2205094号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(5)のとおりの構成からなり、昭和55年9月30日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録されたものである。
(オ)登録第3070070号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(6)のとおりの構成からなり、平成4年5月27日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年8月31日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用各商標とは、全体としてみた場合、両者から受ける印象が相似たものとなり、これを時と処を異にして離隔的に観察した場合においては、明確に区別し難く、本件商標と引用各商標とは、彼我相紛れるおそれのある外観を有するものといえる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、今から百年以上前に、米国サンフランシスコにおいて設立され、以後ジーンズパンツの製造において世界的に有名となった企業である。申立人の製造・販売するジーンズパンツは、日本においても数十年前から販売されており、その販売活動及び宣伝広告活動により、引用各商標は、申立人の商品を表示するものとして広く知られるに至っている。この点は、甲第8号証の東京高裁平成13年12月26日判決(平成12年(ネ)第3882号事件)においても明確に認定されているところである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(3)よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
(ア)まず始めに、本件商標と引用商標1との類否についてみるに、両商標は、ジーンズのバックポケットに付されたステッチを表したものと認められるところ、その構成は、別掲(1)及び(2)ないし(4)のとおり、ポケット形状の外周近くで概ねその形状に沿って五角形を形成する2本の線の部分と、ポケット形状の左右の各辺からその内部に形成された2本の曲線の部分とからなるものであり、ポケット形状の内部に形成された部分は、ポケット形状の左右各辺からポケット形状の内部に向かうそれぞれが2本の曲線からなるアーチが左右一つずつ、計二つ形成され、それぞれのアーチがポケット形状の内部において次第に下降して結合する形状からなる点において共通する。
しかしながら、両商標は、ポケット形状の内部の左右のアーチを形成するそれぞれ2本の曲線が、引用商標1においてはほぼ平行であるのに対し、本件商標においてはポケット形状の左右の各端部で2本の曲線の間隔が広く、ポケット形状の内部の左右のアーチが結合する位置に近づくほどその間隔が狭くなっており平行ではない。また、両商標とも、上記左右の各アーチがポケット形状の横方向中央において結合しているものの、引用商標1においては、横方向中央に想定される縦軸に対して線対称であるのに対して、本件商標においては、線対称とはなっておらず、右側に形成されるアーチは、右側の端部から内部の結合位置に向かい、緩やかに上昇した後、急激に降下する曲線によって表されているが、左側に形成されるアーチは、右側のアーチより下方にして、両アーチの結合位置と同程度かやゝ低い位置を端部とし、ポケット形状の内部に向かい、長めに上昇を続け、他方のアーチの頂上部の高さまでは至らない地点で下降して結合位置に至るものであって、このような左右各アーチの形状の違いにより、左右のアーチが全体としてポケット形状の上辺に対し斜めに(右側のアーチが上方に)形成されるように表現されている点において差異がある。
これらの差異点は、本件商標及び引用商標1において、それぞれ一見して看者の目を惹くバックポケット内部の二つのアーチの基本的形状を構成する差異であるから、両者の基本的構成態様における差異点といわざるを得ない。さらに、両者は、細部の形状においても、二つのアーチがバックポケット内部において結合する位置における形状が、引用商標1においては、アーチを形成する2本の線によって縦長のひし形を形成し、その中央に横線が設けられているのに対し、本件商標においては、アーチを形成する2本の線が一点に収束し、その結合点の下に短い点線状の横線が配されている点及びバックポケット外周のうち左右各辺に沿う2本の線の上方の間隔の広がりの程度が、引用商標1より本件商標の方が大きい点で差異を有するものである。
そうとすれば、これらの差異点は、本件商標と引用商標1の基本的構成態様において、共通点に包摂されない顕著な差異であって、これらを離隔的に観察する場合においても、それぞれ別異の印象を看者に与えることは明白であるから、両構成における共通点を総合勘案しても、両者は、全体として非類似の商標といわなければならない。
(イ)次に、本件商標と引用商標2及び3との類否についてみるに、本件商標は、上記したとおり、ジーンズのバックポケットに付されたステッチであって、バックポケットの外周近くで概ねその形状に沿って五角形を形成する2本の線の部分と、バックポケット左右の各辺からその内部に形成された2本の曲線の部分とからなるものである。
この両部分のうち、バックポケット外周に沿う2本の線の部分は、概ねバックポケット自体の形状を表しているにすぎないものではあるが、この部分自体の形状についても様々なバリエーションが存在しており、この部分に識別力が存在しない(すなわち、バックポケット左右の各辺からその内部に形成された2本の曲線の部分のみが要部である)ということはできない。そして、バックポケット外周に沿う2本の線の部分とバックポケット左右の各辺からその内部に形成された2本の曲線部分とは、同一のバックポケット上に、同じように形成されたステッチからなるものであって、上記両部分は、一体として、その識別力を形成するものと認められ、全体を不可分のものとして理解・認識されるものとみるのが相当である。
これに対して、引用商標2と3は、前記したポケット形状の内部に形成された2本の曲線の部分のみからなるものである。
そうとすれば、本件商標と引用商標2及び3とは、明らかに構成を異にするものであって、非類似の商標といわなければならない。
(ウ)以上のとおり、本件商標と引用各商標とは、その構成態様において十分区別し得る差異を有しており、この差異は、比較的簡潔な構成からなるこれら商標の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象を異にするものというべきであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、両商標からは、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、本件商標と引用各商標とは、称呼及び観念については比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第第15号について
引用商標1が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「ジーンズパンツ」を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、本件商標と引用各商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 「本件商標」
別掲(1)

「引用商標1」(下記の3件について)
別掲(2)登録第1592525号商標

別掲(3)登録第2006244号商標 (色彩については、原本を参照)

別掲(4)登録4339987号商標

「引用商標2」
別掲(5)登録第2205094号商標

「引用商標3」
別掲(6)登録第3070070号商標

異議決定日 2006-10-25 
出願番号 商願2005-51287(T2005-51287) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y25)
T 1 651・ 261- Y (Y25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 佐藤 松江 
特許庁審判長 高野 義三
特許庁審判官 井岡 賢一
山口 烈
登録日 2006-01-13 
登録番号 商標登録第4920906号(T4920906) 
権利者 有限会社サムライ
代理人 川瀬 幹夫 
代理人 谷口 登 
代理人 小谷 悦司 
代理人 達野 大輔 
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