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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
管理番号 1145216 
異議申立番号 異議2005-90649 
総通号数 83 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-11-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-12-22 
確定日 2006-09-19 
異議申立件数
事件の表示 登録第4896151号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4896151号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4896151号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ルーグ」の片仮名文字と「LUGH」の欧文字とを二段に併記してなり、平成16年12月24日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、同17年9月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標は、「LUSH」の欧文字を横書きしてなり、平成8年12月6日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同13年6月1日に設定登録、その後、同13年9月13日付けで指定商品中の「香料類」について一部放棄による抹消登録がなされている登録第4479169号商標(以下、「引用商標」という。)と、商標において類似するものであり、また、両者の指定商品も同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、引用商標の商標権者であるが、関連会社であるラッシュ リミテッドとの間に引用商標の通常使用権を締結しており、ラッシュ リミテッドは、引用商標の設定登録時より現在に至るまで、商標「LUSH」及び「ラッシュ」(以下、まとめて「引用標章」という。)を継続して使用しているものである。
ラッシュ リミテッドは、1994年に英国ロンドンの南西にあるプール市で第1号店を開店した。日本においても、1999年3月にオープンした自由が丘店を第1号店とし、その後、東京、大阪、神戸、博多、名古屋、札幌等に、60店舗を有している。
日本における販売額は、2002年度で約6億2千万円、2003年度で約17億円、2004年度で約23億円、2005年度で約33億円であり、世界35ヶ国における2005年度の販売額は約130億円となっている。
また、引用標章を付した「せっけん類,化粧品」等の申立人の商品は、従来の同種商品とは異なったコンセプトに基づき販売されている点から話題性があり、多くの新聞、雑誌に取り上げられた結果、引用標章は申立人の商品を示す商標として周知となったものである。
以上によれば、引用標章は、我が国において、本件商標の登録出願時である平成16年(2004年)12月24日及び登録査定時である平成17年(2005年)7月29日には、申立人の商品「せっけん類,化粧品」等を表示するものとして周知、著名性を有するものである。
加えて、両者の指定商品は同一又は類似するものであるから、本件商標を指定商品について使用する場合、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものである。
よって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)本件商標は、「ルーグ」の片仮名文字と「LUGH」の欧文字とを二段に併記した構成よりなるところ、これよりは「ルーグ」及び構成中の「LUGH」の文字部分より無理なく「ラグ」の称呼を生ずるものと認められる。
申立人は、「LUGH」の欧文字部分よりは「ラッグ」の称呼をも生じる旨主張している。
しかしながら、本件商標は造語商標と認められるところ、このような欧文字による造語に接する取引者・需要者は、これを英語読みするのが一般的であり、例えば、英単語の「lug」(「力まかせに引く、無理に連れて行く」等の意味を有する。)を「ラグ」と発音する例に徴すれば、「LUGH」より「ラッグ」の称呼をも生じるとする申立人の主張は認め難い。
他方、引用商標は、「LUSH」の欧文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ラッシュ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「ルーグ」及び「ラグ」の称呼と、引用商標より生ずる「ラッシュ」の称呼とを比較するに、両者はそれぞれの音構成において顕著な差違を有するものであるから、両者は称呼上聴別し得るものである。
仮に、本件商標より申立人の主張する「ラッグ」の称呼を生じるとしても、「ラッグ」と「ラッシュ」とは語尾音である「グ」と「シュ」の音に差異を有するものであり、共に2音(促音を含む。)という短い音構成よりなる両称呼において、この差異音の全体の称呼に与える影響は決して小さいものとはいえないから、両称呼はそれぞれを一連に称呼するときは彼此相紛れるおそれのないものである。
また、申立人主張の本件商標中の「LUGH」と引用商標「LUSH」の文字の外観について比較するに、両者は共にアルファベット4文字という短い構成に加えて第3文字目において「G」と「S」にその差異を有するものであり、そして「G」と「S」の文字はその字体の相違から外観上十分に識別し得るから、かかる相違する文字をその構成中に有する両者は看者に与える印象が相違し、時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものというべきである。
さらに、本件商標は特定の意味合いを有しない造語よりなるものと認められること、上記のとおりであるから、両者は観念上比較し得ないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれからしても十分に識別し得る商標である。
(2)本件商標と引用標章とは、本件商標と引用商標の類否について判断した上記(1)と同じ理由で、互いに非類似の商標と認められる。
そして、申立人が、引用標章の周知・著名性を立証するために提出した甲各号証によれば、引用標章は申立人の業務に係る商品「せっけん類,化粧品」を表示するものとして、需要者・取引者の間に広く認識されている商標である事実は認められるが、上記した通り、本件商標と引用標章とは、その称呼、外観及び観念のいずれからしても十分に識別し得る商標である。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品について使用した場合、当該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではない。
よって、本件商標は商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
異議決定日 2006-08-31 
出願番号 商願2004-119938(T2004-119938) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (Y03)
T 1 651・ 271- Y (Y03)
T 1 651・ 262- Y (Y03)
T 1 651・ 25- Y (Y03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 岩内 三夫 
特許庁審判長 柴田 昭夫
特許庁審判官 岩崎 良子
小川 有三
登録日 2005-09-22 
登録番号 商標登録第4896151号(T4896151) 
権利者 日本ゼトック株式会社
商標の称呼 ルーグ、ルー、ルグ、ラグ 
代理人 太田 雅苗子 
復代理人 永田 早苗 
代理人 小泉 淑子 

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