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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 103 |
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管理番号 | 1144942 |
審判番号 | 取消2005-31418 |
総通号数 | 83 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-11-24 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2005-11-22 |
確定日 | 2006-09-21 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2453923号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第2453923号商標の登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2453923号商標(以下「本件商標」という。)は、「バージナル」の文字を書してなり、平成2年5月16日に登録出願、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同4年9月30日に設定登録、その後、同14年10月1日に商標権存続期間の更新登録がされ、同15年1月22日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする書換登録がされたものである。 2 請求人の主張の要点 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を、過去3年以内に本件商標が指定商品に使用された事実は見当たらなかった。したがって、商標法第50条の規定に基づき、その登録の取消を求める旨述べた。 3 被請求人の答弁の要点 被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及び同第2号証を提出した。 本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、被請求人によって製造された化粧品に付して八尾市楠根町2-4-1マスダ商会を通して広く継続的に使用されている。以上の事実を立証するため、被請求人は、乙第1号証及び同第2号証を提出する。 第1号証の商品カタログには、商品の使用法、材質が説明されている。しかして上記カタログには商標の構成態様が明瞭に表現されている。 乙第2号証は、被請求人が平成17年12月5日にマスダ商会に納品した納品書(控)で、この控には、日付、伝票番号、お客様コード、取引(売掛)、区分、売上、商品名、入数、数量、単位、金額、消費税、日伸産業株式会社が明示されているから、これにより本件商標を付した商品が、流通段階に置かれ、商品との具体的関係において使用された。 したがって、本件商標は、本件審判の請求前3年以内に化粧品に付して使用されていた。 4 当審の判断 本件商標は、前記のとおり「バージナル」の文字よりなるものであり、また、本件審判の請求の登録は、平成17年12月12日にされているところ、被請求人は、本件商標は被請求人が製造した化粧品に付して使用されていると主張して乙第1号証及び同第2号証を提出するので、以下検討する。 乙第1号証の「商品カタログ」は、表の面のみに異なる2つの商品が掲載されている一枚のリーフレットであり、「深海鮫エキス100%の最高品質の基礎化粧品です」として、商品「スクワラン バージナルオイル」の成分、内容、価格等が記載され、掲載されている商品の写真には、商品及び包装箱の側面に「VIRGINAL」の文字の上下に小さな文字で表された「SQUALANE」「OIL」の両文字が表示されており、また、リーフレットの下部には、2つの商品の申込書欄が表形式で設けられているものである。しかしながら、商品の製造者・販売者など該商品の出所を示す表示は、この商品カタログのいずれにも見いだせないものである。 また、乙第2号証は、「日伸産業株式会社」が「マスダ商会」に宛てた「納品書(控)」であり、これには、日付欄に「17.12.5」と、商品名欄に「バージナルオイル」と記載されていることが認められる。 かかる事実によれば、乙第1号証の商品カタログには、掲載されてい商品の出所を示す表示がなく、他に被請求人が該商品カタログの制作を印刷所に依頼した事実を示すものなど、該商品カタログが被請求人の商品を掲載したものであることを示す証拠はない。したがって、該商品カタログ掲載の化粧品「バージナルオイル」が被請求人の業務に係るものであると特定することは困難というべきであり、その出所は不明なものといわなければならない。 また、乙第2号証「納品書(控)」記載の商品「バージナルオイル」については、乙第1号証の商品カタログ掲載の化粧品「バージナルオイル」と商品名が一致することが認められるが、商品カタログ掲載の「バージナルオイル」の出所が不明なものであって、取引場裏にはあまたの商品が様々な商品名で流通している商取引の実情に照らせば、商品名が一致することのみでは、該納品書(控)記載の商品が商品カタログ掲載の化粧品を表していると断ずることはできず、他に化粧品であることを示す証拠はない。したがって、該商品を化粧品であると認めることも困難というべきである。 そうとすれば、被請求人の提出に係る各証拠を併せ検討しても、これらの証拠では、被請求人である商標権者が、本件商標を付した化粧品を商品カタログに掲載して広告・宣伝をし、これを販売したものとは認定することができない。 してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが請求に係る指定商品のいずれかについて本件商標を使用した事実を証明していないから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-07-19 |
結審通知日 | 2006-07-25 |
審決日 | 2006-08-10 |
出願番号 | 商願平2-55470 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Z
(103)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小川 宗一、柴田 良一 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
小林 薫 寺光 幸子 |
登録日 | 1992-09-30 |
登録番号 | 商標登録第2453923号(T2453923) |
商標の称呼 | バージナル |
代理人 | 森下 賢樹 |