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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y05 |
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管理番号 | 1144852 |
審判番号 | 不服2004-3505 |
総通号数 | 83 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-11-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-02-23 |
確定日 | 2006-09-14 |
事件の表示 | 商願2002-99859拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「INHIBITEX」の欧文字(標準文字による)を横書きしてなり、第5類「感染症の治療用薬剤,その他の薬剤」を指定商品として、平成14年11月26日に登録出願されたものである。 2 原査定の引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4436961号商標(以下「引用商標」という。)は、「InhibitEX」の欧文字(標準文字による)を横書きしてなり、ドイツ連邦共和国における1999年6月18日の商標登録出願に基づきパリ条約による優先権を主張して、平成11年12月14日に登録出願、第1類「核酸を含む試料から成分を精製及び単離するための化学品,特にデンプン又はセルロースその他の炭化水素ポリマーをベースとする化学品,その他の化学品」及び第5類「医療目的のために核酸を含む試料から成分を精製及び単離するための化学品,その他の薬剤」を指定商品として、平成12年12月1日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標は、上記1のとおり、「INHIBITEX」の欧文字(標準文字による)を横書きしてなるところ、該文字は、特定の意味を有しない造語として認識されるものであるから、これよりは、我が国において慣れ親しまれた英語の読みに倣って「インヒビテックス」の称呼が生じるものというのが相当である。 (2)これに対し、引用商標は、上記2のとおり、「InhibitEX」の欧文字(標準文字による)を横書きしてなるところ、該構成文字は、その構成文字中の語尾部の「EX」が大文字であることから、請求人が主張する「インヒビット」または「インヒビットイーエックス」の称呼が生じることを否定するものではないが、構成各文字は、同じ書体、同じ間隔で表されていることから、全体を一連一体の一種の造語よりなるものとみて、これよりは、我が国において慣れ親しまれた英語の読みに倣って「インヒビテックス」の称呼を以って取引に資する場合も決して少なくないものというのが相当である。 (3)ところで、請求人は、「引用商標は、その構成文字中『Inhibit』の欧文字が我が国で日常的に親しまれている英単語であること、及び、商品の製造番号や型番を表すために大文字の欧文字二文字を組み合わせて使用することが一般に用いられていることから、引用商標は、『Inhibit』の英単語と『EX』の欧文字2文字を結合したものと捉えて、これよりは、『インヒビット』または『インヒビットイーエックス』の称呼、『抑制する』『防止する』等の観念を生じる。」旨を主張している。 確かに、引用商標の構成文字中、「Inhibit」の語は上記意味を有する英語ではあるが、一般への認知度、周知度が決して高いものとはいえないから、これより、直ちに特定の観念を有する語として認識し得ないというのが相当である。 このことは、例えば、株式会社研究社発行の「新英和中辞典 第4刷」において、「学習基本語彙の指示(約9万語の総収録語のうち、学習上の目安として約9千語の基本語に星印を付けてある。)」の印が付いていないものであることからも、そのことを窺い知ることができるものである。 (4)そこで、本願商標より生ずる「インヒビテックス」と引用商標より生ずる「インヒビテックス」の両称呼を比較するに、両称呼は同一のものである。 そうとすれば、本願商標と引用商標とは、上記の称呼において、称呼上同一の商標であり、また、引用商標は、前記のとおり、その構成中に小文字を有してなるとしても、本願商標と綴り字を全く同じにするものである。 してみれば、両者の外観の差異および観念の点を考慮しても、なお両者はその出所について出所の混同を生ずるおそれのある類似の商標といわなければならない。さらに、引用商標の指定商品中には本願商標の指定商品と同一または類似の商品が含まれているものである。 (5)したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-04-12 |
結審通知日 | 2006-04-18 |
審決日 | 2006-05-02 |
出願番号 | 商願2002-99859(T2002-99859) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Y05)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 渡邉 健司、松浦 裕紀子 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
岩本 和雄 水茎 弥 |
商標の称呼 | インヒビテックス、インハイビテックス |
代理人 | 森田 哲二 |
代理人 | 浜野 孝雄 |