• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 03
審判 全部申立て  登録を維持 03
審判 全部申立て  登録を維持 03
管理番号 1143587 
異議申立番号 異議2005-90662 
総通号数 82 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-10-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-12-28 
確定日 2006-08-23 
異議申立件数
事件の表示 登録第4898683号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4898683号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4898683号商標(以下「本件商標」という。)は、「コスモラブ」の片仮名文字と「COSMOLOVE」の欧文字を二段に書してなり、平成17年1月12日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同17年9月30日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第11号又は同第15号に該当するから、その登録を取り消すべきである旨主張し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第39号証を提出している。
(1)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、下記の(a)ないし(d)の登録商標と「コスモ」の称呼を共通する類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似のものである。

(a)登録第667742号商標(以下「引用商標1」という。)
「COSMO」の文字よりなり、昭和38年11月25日に登録出願、第4類「化粧品(薬剤に属するものを除く),香料類」を指定商品として、同40年2月16日に設定登録、その後、4回にわたる商標権存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録がなされ、第3類「化粧品,香料類」を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(b)登録第666121号商標(以下「引用商標2」という。)
「COSMO」の文字よりなり、昭和38年11月25日に登録出願、第3類「塗料,つや出し剤」を指定商品として、同40年2月8日に設定登録、その後、4回にわたる商標権存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録がなされ、第2類「塗料」及び第3類「つや出し剤」を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(c)登録第646803号商標(以下「引用商標3」という。)
「コスモ」の文字よりなり、昭和38年3月8日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同39年7月8日に設定登録、その後、4回にわたる商標権存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録がなされ、第3類「つけずめ,つけまつ毛」他、第8類、第10類、第14類、第18類、第21類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(d)登録第1102581号商標(以下「引用商標4」という。)
「COSMO」の文字よりなり、昭和45年10月30日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同50年1月9日に設定登録、その後、3回にわたる商標権存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録がなされ、第3類「つけずめ,つけまつ毛」他、第6類、第8類、第10類、第14類、第18類、第21類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(2)商標法第4条第1項第15号該当について
申立人は、雑誌関係の商品区分において「COSMOPOLITAN」、「コスモポリタン」、「COSMO」及び「コスモ」等からなる6件の登録商標を所有し(甲第5号証ないし同第10号証)、これらの商標を指定商品中の「雑誌」について株式会社集英社に使用許諾をしており、当該雑誌は昭和56年8月から発行され、毎月11万前後の部数を発行している。
そして、当該雑誌は「COSMO/コスモ」の愛称(略称)でも人気雑誌の一つとなっており、当該雑誌の中には多数の化粧品、せっけん類等の広告を掲載している。
更に、申立人は、前記各商標を第16類以外の区分において11件の登録を受け(甲第29号証ないし同第39号証)、商品化業を展開している。
したがって、本件商標は、申立人の著名商標の著名な略称を含んでなり、これがその指定商品化粧品、せっけん類等に使用された場合には、申立人の業務に係る商品あるいは申立人からライセンスを受けた商品ではないかと、商品の出所につき混同を惹起するおそれがある。
(3)商標法第4条第1項第10号該当について
申立人は、本号該当について商標登録異議申立書に条文を記載するのみで、具体的な理由及び証拠を示していない。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、上記のとおり「コスモラブ」及び「COSMOLOVE」の文字を書してなるところ、本件商標を構成する「コスモラブ」及び「COSMOLOVE」のそれぞれの文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体に構成されており、また、これより生ずる「コスモラブ」の称呼も冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「コスモ」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本件商標より「コスモ」の称呼を生ずるものとし、その上で、引用各商標と類似するとする申立人の主張は採用できない。
また、他に両商標が類似するものとすべき理由は見いだせない。
なお、引用商標2ないし引用商標4に係る指定商品は、本件商標に係る指定商品と同一又は類似のものではない。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみて、十分に区別し得る非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号には該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当について
申立人の提出に係る証拠によれば、申立人が「COSMOPOLITAN」、「コスモポリタン」、「COSMO」及び「コスモ」の登録商標を所有していること及び「COSMOPOLITAN」なる商標が、株式会社集英社により「雑誌」に使用され、ある程度知られていることは認められる。
しかしながら、申立人が著名であると主張する「COSMO」及び「コスモ」については、「COSMO」の文字が当該雑誌の中で記事の説明やサブタイトルの一部として使用されている程度で、これらの証拠をもって、「COSMO」及び「コスモ」が商標として使用され著名になっているものとは認められない。
してみれば、「COSMO」及び「コスモ」は、申立人に係る業務を表示する商標として著名なものとはいえず、また、上記のとおり、本件商標は、当該「COSMO」及び「コスモ」の文字からなる引用商標と類似するものではなく、別異の出所標識として看取されるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者が申立人又は同人と経済的又は組織的に何等かの関係のある者の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれはない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号には該当しない。
(3)商標法第4条第1項第10号該当について
商標登録異議申立書には実質的に審理できる程度の申立ての理由及び必要な証拠が示されていないから、これについて判断をすることはできない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2006-08-04 
出願番号 商願2005-1393(T2005-1393) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (03)
T 1 651・ 252- Y (03)
T 1 651・ 271- Y (03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 橋本 浩子
小林 由美子
登録日 2005-09-30 
登録番号 商標登録第4898683号(T4898683) 
権利者 ホーユー株式会社
商標の称呼 コスモラブ 
代理人 水野 勝文 
代理人 岸田 正行 
代理人 菊地 栄 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ