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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y24
審判 全部申立て  登録を維持 Y24
管理番号 1143573 
異議申立番号 異議2005-90102 
総通号数 82 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-10-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-02-28 
確定日 2006-09-04 
異議申立件数
事件の表示 登録第4820464号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4820464号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4820464号商標(以下「本件商標」という。)は、「万葉の色」の文字を書してなり、平成16年5月10日に登録出願、同年10月18日に登録査定、第24類「布製身の回り品,織物(畳べり地を除く。),敷布,布団,布団カバー,まくらカバー,織物製トイレットシートカバー,織物製いすカバー」を指定商品として、同年11月26日に設定登録されたものである。
その後、一部放棄により指定商品中「ふろしき」について、本権の登録の一部抹消の登録が平成17年5月25日になされている。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)と「万葉の色」商標について
申立人は、宮井株式会社と称し、京都市において、明治34年創業、その数年後より風呂敷の生産を開始し、昭和12年株式会社組織となり、「風呂敷、帛紗、儀式用品、和装小物、印傳」を、企画・開発から販売まで一貫して手がけている老舗であり、例えば、使用する主な商標は、「ふじみやび」(登録第858876号)、「国華」(登録第800406号)、「風流四季」(登録第1308608号)などいずれも数十年前には登録され、使用されてきたものである。
「万葉の色」の商標が付されたふろしきについては、申立人の毎年発行されるカタログ中に、1985年に掲載されて以来、今日に至るまで掲載され続けており、申立人のふろしきにおける名声を勘案すれば、同商標も需要者の間に広く認識されているものである。
同商標が付されたふろしきは、発売以来、毎年1000万円前後の売り上げを継続しており、ちらしなどによる宣伝広告の他、和装誌や新聞などにも紹介されている。よって、ふろしきにおいて「万葉の色」は申立人の商標であると、需要者、取引者に広く認知されてきたものである。
(2)商標法第4条第1項第10号に該当する理由
本件商標は「万葉の色」の文字よりなり、「マンヨウノイロ」の称呼、及び「万葉」の語より、現存最古の歌集である万葉集を想起させ、これより「平安時代の王朝で用いられた色彩」の観念を生ずるものである。
申立人が本件商標の登録出願前より使用してきた商標は、「万葉の色」であり、外観、称呼、観念の何れにおいても本件商標と同一ないし類似するものである。
また、申立人は、当該商標を長年ふろしきに使用してきたものであり、これは本件指定商品の布製身の回り品に相当する。
さらに、申立人の当該商標は、前述のとおり、需要者の間に広く認識されているものである。
(3)商標法第4条第1項第15号に該当する理由
申立人の「万葉の色」商標は、前述のとおりふろしきについて需要者の間に広く認識されているものである。
一方、ふろしきは、百貨店等でも和服や手ぬぐいなど布製製品の近傍で販売されることが多く、近年拡大しつつあるインターネットショップでも、これら商品と共に取引されることが多い。
してみれば、このような商標を織物や織物製カバーなど布製製品に使用すれば、申立人の業務に係る商品との混同が生じるおそれを免れることはできない。
(4)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当し、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)申立人がふろしきについて使用する「万葉の色」について
ア 甲第4号証の1は、表紙に「GIFTGUIDE ´85」及び「風流四季(マルR記号が付されている)」 が表示され、次葉に「FUROSHIKI」の表示のもと「中幅」(45センチ幅などの表示)、「浮世絵」(浮世絵風の図柄の商品とみられ、それぞれ傘美人などと記されている)、「ちりめん変わり両面」(鼠、紫、金茶などそれぞれ色彩とみられる記載がある)、「万葉の色」(丹、浅緑、紫などとそれぞれ色彩とみられる記載がある)、また、箱には、「万葉の色 御風呂敷」と筆書き風に書されている。そして、裏表紙に申立人の商号及び前記申立人所有の登録商標などが表示されている。
イ 甲第4号証の2は、1987年ギフト商品総合カタログで表紙にふろしきの写真及び「風流四季(マルR記号が付されている)」 が表示され、次葉に「日本の心の原点 万葉の彩りにたどる豊かな色調。」と大きく記載され、その下に小さく「飛鳥・天平のいにしえ、・・・そんな中から、気品あふれる五つの色彩を選び、現代に再現してみました。・・・優雅な色合いを桐の箱に入れて、どうぞ。」と記載され、前号証と同様に5色(丹、楸、浅緑などとそれぞれ色彩とみられる記載がある)のふろしきの写真も掲載されている。また、桐箱には、「万葉の色 御風呂敷」と筆書き風に書されている。そして、裏表紙に申立人の商号及び前記申立人所有の登録商標などが表示されている。
ウ 甲第4号証の3は、1990年ふじみやび商品カタログで表紙に「風流四季」の文字が大書され、次葉に「いにしえにたずねる王朝のみやびは、色彩の魅惑にあふれて。」と大書され、左上部に欧露羅染・草木染 万葉の色」と表示し「欧露羅染」と「草木染」のふろしき及び色彩を示す表示並びに箱にそれぞれ「欧露羅染」及び「草木染 御風呂敷」と筆書き風に書されている。また、右上部に「小倉山・平安の彩」と表示し「小倉山」と「平安の彩」のふろしき及び色彩を示す表示並びに箱にそれぞれ「小倉山」及び「平安の彩 御風呂敷」と筆書き風に書されている。そして、裏表紙に申立人の商号及び前記申立人所有の登録商標などが表示されている。
エ 甲第4号証の4は、1995ふじみやび商品カタログで表紙に「風流四季」の文字が大書され、3葉目右上に「万葉の色・平安の彩・螺鈿」との記載及び「四季の移ろいの中に 風流を見つめ みやびな色彩に遊んだ いにしえの都人を思う。」と大書され、前号証と同様に5色(丹、楸、浅緑などとそれぞれ色彩とみられる記載がある)のふろしきの写真も掲載されている。また、桐箱には、「万葉の色 御風呂敷」と筆書き風に書されている。その下には「平安の彩」とのふろしきが色彩を表す表示とともに掲載され、さらに、その下には、「螺鈿」とのふろしき(刺繍が施してあり、その刺繍の模様と思われる名称が小桜ーピンクなどと記載されている)が掲載されている。そして、裏表紙に申立人の商号及び前記申立人所有の登録商標などが表示されている。
オ 甲第4号証の5は、FUJIMIYABI CATALOG 1996
で、「風流四季(マルR記号が付されている)」の文字が大書され、3葉目右上に「万葉の色・かほりの彩」との記載及び「移ろいゆく 四季の彩りを みやびな色彩であらわす 万葉と松篁好みの世界。」と大書され、前号証と同様に5色(丹、楸、浅緑などとそれぞれ色彩とみられる記載がある)のふろしきの写真も掲載されている。また、桐箱には、「万葉の色 御風呂敷」と筆書き風に書されている。その下には「松篁好・かほりの彩」とのふろしきが色彩を表す表示とともに掲載され、また、木箱には、「かほりの彩 御風呂敷」と筆書き風に書されている。そして、裏表紙に申立人の商号及び前記申立人所有の登録商標などが表示されている。
以上の甲第4号証の1ないし5及び申立人が提出した他の甲第4号証を検討するに、申立人はふろしきについて「万葉の色」の表示を使用していることは認められるところ、これらのカタログはそのほとんどが、「風流四季」(マルR記号が付されている)の登録商標のふろしきのカタログ等であって、その中にあって例えば、「浮世絵」、「ちりめん変り両面」、「万葉の色」、「欧露羅染」、「草木染」、「小倉山」、「平安の彩」、「螺鈿」、「松篁好・かほりの彩」などの表示については、前記登録商標「風流四季」のふろしきに係るデザイン、材質、色彩、色調、染めなどについて、いわばふろしきの種類やあるいはシリーズの特徴を端的に表す名称として使用しているものとみられるものであるから、これらの使用態様をもってしては、商標としての使用を全く否定するものではないが、前記各表示等と同様に、必ずしも申立人のふろしきを表示する商標として取引者、需要者に広く認識されているものとまではいうことはできない。
(2)周知・著名性について
申立人は、ふろしき「万葉の色」は毎年1000枚、1000万円以上の販売実績があるとして、甲第5号証の1ないし3を提出しているが、この程度の販売実績をもって、需要者に広く認識されているものとはなし得ない。 また、申立人は、甲第13号証及び甲第14号証として、「万葉の色」商標のふろしきの販売についての取引先の証明書を提出しているが、それぞれの証明者がその内容について、どの程度まで認識し把握していたのか不明であり、その証明書には、証明時の日付のないものなどが含まれているものであり、全体として証明力の乏しいものといわざるを得ない。
以上のとおり、申立人の提出に係る甲各号証によっては、ふろしきについて、「万葉の色」が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、取引者、需要者の間に申立人の商品を表示するものとして広く認識されるにいたっていたものとは認めることができない。
したがって、申立人の主張及び提出された証拠によっては、前記したとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時に、「万葉の色」商標が申立人の商品に係る商標として、取引者、需要者間に周知著名であったものとは認め難い。
上記事項を併せ考えれば、本件商標をその指定商品について使用しても、取引者、需要者がこれより申立人の商標を連想・想起し、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものと認められる。
(3)結論
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
異議決定日 2006-08-17 
出願番号 商願2004-47377(T2004-47377) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y24)
T 1 651・ 25- Y (Y24)
最終処分 維持  
前審関与審査官 石井 千里 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 小林 薫
山口 烈
登録日 2004-11-26 
登録番号 商標登録第4820464号(T4820464) 
権利者 株式会社オリム
商標の称呼 マンヨーノイロ、マンヨーノ、マンヨー 
代理人 武石 靖彦 
代理人 大角 菜穂子 
代理人 重本 博充 
代理人 徳岡 修二 
代理人 村田 幸雄 
代理人 村田 紀子 
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