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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 Y29 |
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管理番号 | 1143423 |
審判番号 | 不服2004-11864 |
総通号数 | 82 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-10-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-06-10 |
確定日 | 2006-09-12 |
事件の表示 | 商願2003-67184拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第29類「鶏の鶏冠から抽出したヒアルロン酸を主成分とする錠剤状の加工食品」を指定商品として、平成15年8月7日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した商標は、以下のとおりである。 (1)登録第2630226号商標(以下「引用A商標」という。)は、「コージン」の文字と「興人」の文字を二段に横書きしてなり、平成3年5月16日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年2月28日に設定登録、その後、同15年12年24日に商標権存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、同17年3月9日に、第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」、第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,糖料作物,果実,コプラ,麦芽」、第32類「飲料用野菜ジュース」とする書換登録がされたものである。 (2)登録第2689812号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、平成3年5月16日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同6年7月29日に設定登録、その後、同16年4月20日に商標権存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、同年5月12日に、第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」、第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,糖料作物,果実,コプラ,麦芽」、第32類「飲料用野菜ジュース」とする書換登録がされたものである。 (3)登録第4530289号商標(以下「引用C商標」という。)は、「煌洵社」の文字を横書きしてなり、平成13年2月6日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年12月21日に設定登録されたものである。 (4)登録第4711168号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、平成15年2月10日に登録出願、第1類、第17類、第19類、第30類、第31類及び第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年9月19日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標は、別掲のとおり、箱の展開図と思しき図形上の黄色く塗られた地の部分に、文字、図形及び表を表してなるところ、その構成中、顕著に大きく表され、独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものと認められる「皇潤」の文字部分及び該文字に添えて書された「こうじゅん」の文字部分から、単に「コウジュン」の称呼をも生ずるものというのが相当である。 (2)一方、引用A商標は、前記2(1)のとおり、「コージン」の文字と「興人」の文字からなるところ、該文字は、これより「コージン」の称呼を生ずるものである。 そこで、本願商標と引用A商標との類否について検討するに、本願商標より生ずる「コウジュン」の称呼と、引用A商標より生ずる「コージン」の称呼とを比較すると、両称呼は「ウ」と「コ」の長音及び「ジュ」と「ジ」の音に差異を有し、他の構成音を共通にするものである。 しかして、「ウ」と「コ」の長音は、前音に吸収されて聴取し難い音であり、その差異は微差にすぎないから、聴別し難いものであるとしても、「ジュ」と「ジ」の差異音にアクセントがかかり明確に発音されること、それぞれが短い称呼であることから、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼する場合には、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 さらに、本願商標と引用A商標は、その構成よりして外観上区別し得るものであり、かつ、いずれも特定の観念を生じない造語と認められるものであるから、観念上比較することはできず、相紛れるおそれはないものである。 (3)同じく、本願商標と引用B商標の類否について検討するに、本願商標からは、前記3(1)のとおり、「コウジュン」の称呼が生ずるのに対し、引用B商標は、別掲のとおり、三叉形風の図形と、「興人」の文字からなるところ、その構成中、独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものと認められる「興人」の文字部分から、「コージン」の称呼を生ずるものであるから、両称呼は「ウ」と「コ」の長音及び「ジュ」と「ジ」の音に差異を有し、他の構成音を共通にするものである。 しかして、「ウ」と「コ」の長音は、前音に吸収されて聴取し難い音であり、その差異は微差にすぎないから、聴別し難いものであるとしても、「ジュ」と「ジ」の差異音にアクセントがかかり明確に発音されること、それぞれが短い称呼であることから、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼する場合には、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 さらに、本願商標と引用B商標は、その構成よりして外観上区別し得るものであり、かつ、いずれも特定の観念を生じない造語と認められるものであるから、観念上比較することはできず、相紛れるおそれはないものである。 (4)同じく、本願商標と引用C商標の類否について検討するに、本願商標からは、前記3(1)のとおり、「コウジュン」の称呼が生ずるのに対し、引用C商標は、前記2(3)のとおり、「煌洵社」の文字からなるところ、該文字は、これより「コウジュンシャ」の称呼を生ずるものであるから、両称呼は「シャ」の音の有無に差異を有し、他の構成音を共通にするものである。 しかして、両称呼は、その音構成及び構成音数が異なるものであり、それぞれが短い称呼であることから、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼する場合には、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 さらに、本願商標と引用C商標は、その構成よりして外観上区別し得るものであり、かつ、本願商標は特定の観念を生じない造語と認められるものであるのに対し、引用C商標は、「『煌洵』という名称の会社」程の観念を生ずるものであるから、観念上比較することはできず、相紛れるおそれはないものである。 (5)同じく、本願商標と引用D商標の類否について検討するに、本願商標からは、前記3(1)のとおり、「コウジュン」の称呼が生ずるのに対し、引用D商標は、別掲のとおり、黒色の「興人」の文字と該「人」の文字の上部に配された赤塗りの円図形からなるところ、その構成中、独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものと認められる「興人」の文字部分から「コージン」の称呼を生ずるものであるから、両称呼は「ウ」と「コ」の長音及び「ジュ」と「ジ」の音に差異を有し、他の構成音を共通にするものである。 しかして、「ウ」と「コ」の長音は、前音に吸収されて聴取し難い音であり、その差異は微差にすぎないから、聴別し難いものであるとしても、「ジュ」と「ジ」の差異音にアクセントがかかり明確に発音されること、それぞれが短い称呼であることから、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼する場合には、語調、語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 さらに、本願商標と引用D商標は、その構成よりして外観上区別し得るものであり、かつ、いずれも特定の観念を生じない造語と認められるものであるから、観念上比較することはできず、相紛れるおそれはないものである。 (6)そうすると、本願商標と引用AないしD商標は、称呼、外観及び観念のいずれの点においても類似する商標ということはできない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別掲】 本願商標 ![]() 引用B商標 ![]() 引用D商標 ![]() |
審決日 | 2006-08-29 |
出願番号 | 商願2003-67184(T2003-67184) |
審決分類 |
T
1
8・
26-
WY
(Y29)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 林 栄二 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
岩本 和雄 久我 敬史 |
商標の称呼 | コウジュン、コージュン、エバーライフ |
代理人 | 松尾 憲一郎 |