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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Y03 審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Y03 |
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管理番号 | 1141936 |
異議申立番号 | 異議2004-90657 |
総通号数 | 81 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-09-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-10-22 |
確定日 | 2006-06-29 |
異議申立件数 | 2 |
事件の表示 | 登録第4793248号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4793248号商標の指定商品中、第3類「ヘアーローション,皮膚・頭皮・頭髪の清浄・手入れ及び美容用の化粧品」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4793248号商標(以下「本件商標」という。)は、「LASH LIFT」の欧文字を標準文字で表してなり、2003年10月20日フランス共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成16年4月19日に登録出願、第3類「せっけん類,エッセンシャルオイルその他の香料類,ヘアーローション,皮膚・頭皮・頭髪の清浄・手入れ及び美容用の化粧品,歯磨き」を指定商品として、同16年8月6日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由 (1)登録異議申立人「高野勝弘」の申立理由の要旨 本件商標は、「まつ毛」の意味を有する「ラッシュ(LASH)」の語と「持ち上げる」の意味を有する「リフト(LIFT)」の語からなるところ、本件商標と指定商品との関連を鑑みるに、「ラッシュ(LASH)」の語は、マスカラ等の「まつ毛用の商品」の意味を有し、「リフト(LIFT)」の語は、「まつ毛をカールアップさせる商品」を表す語として使用され認識されているものである。すなわち、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、「まつ毛を持ち上げる商品」であることを直感させ、単に商品の効能、品質を表す標章に過ぎないものである。また、本件商標を「まつ毛を持ち上げる商品」以外の商品に使用するときは、あたかもその商品が「まつ毛を持ち上げる商品」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。 (2)登録異議申立人「株式会社コーセー」の申立理由の要旨 本件商標は、「まつ毛」の意味を有する「LASH」と、「持ち上げる」の意味を有する「LIFT」の欧文字を結合してなるものであるから、これをその指定商品中「マスカラ」に使用するときは、「まつ毛を持ち上げる(上向きにする)効果を有するものであること」、即ち、単に商品の品質、効能を表示するにすぎず、自他商品の識別機能を有しない。してみれば、本件商標は、その指定商品中「マスカラ」に使用するときは、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものであり、前記商品以外の「ヘアーローション,皮膚・頭皮・頭髪の清浄・手入れ及び美容用の化粧品」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。 3 本件商標に対する取消理由の要点 当審において、平成17年10月6日付けで商標権者に対して通知した取消理由は、要旨次のとおりである。 登録異議申立人の提出に係る甲号各証によれば、「eye・lash」の語は「まつ毛」の意味を表す英語であり、化粧品等を扱う業界においては、「ラッシュ(LASH)」の語のみをもって、「まつ毛」を表すものとして頻繁に使用されており、また、「LIFT」の語は、「持ち上げる」等の意味を有する英語として日常一般においても広く知られている語であり、化粧品等を扱う業界においては、例えば、「Liftcream face and neck」、「バストにはりを与えるバストリフト。ボディを美しく保つボディリフト」の如く用いられているばかりでなく、「マスカラ」に関しては、「まつげを3倍リフト」、「驚きのロング&リフトマスカラ」、「ロング&リフトアップマスカラ」、「リフトボリュームマスカラ」等の如く、「まつ毛を持ち上げる(上向きにする)効果を有するものであること」を表す語として普通に使用されている事実を認めることができる。 してみれば、本件商標は、全体として特定の意味合いを表す成語ではないとしても、容易に「まつ毛を持ち上げる(上向きにする)効果を有する商品」の如き記述的な意味合いを理解・認識させるものであるから、上記のような商品取引の実情のもとにあっては、これをその指定商品中の「マスカラ」について使用しても、これに接する取引者・需要者をして、単に商品の効能、品質を表したものと理解・認識させるにすぎないものであり、また、これを上記以外の「ヘアーローション,皮膚・頭皮・頭髪の清浄・手入れ及び美容用の化粧品」に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「ヘアーローション,皮膚・頭皮・頭髪の清浄・手入れ及び美容用の化粧品」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。 4 商標権者の意見 前記の取消理由の通知に対し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。 5 当審の判断 本件商標は、前項3のとおりの取消理由により、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものと認められる。 したがって、本件商標の登録は、この理由をもって商標法第43条の3第2項の規定により、その指定商品中、第3類「ヘアーローション,皮膚・頭皮・頭髪の清浄・手入れ及び美容用の化粧品」については、取り消すべきものである。 しかしながら、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、前記各法条に該当するものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する |
異議決定日 | 2006-02-13 |
出願番号 | 商願2004-37041(T2004-37041) |
審決分類 |
T
1
651・
13-
ZC
(Y03)
T 1 651・ 272- ZC (Y03) |
最終処分 | 一部取消 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
小林 薫 山口 烈 |
登録日 | 2004-08-06 |
登録番号 | 商標登録第4793248号(T4793248) |
権利者 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー |
商標の称呼 | ラッシュリフト、リフト |
代理人 | 柳生 征男 |
代理人 | 青木 博通 |
代理人 | 足立 泉 |
代理人 | 為谷 博 |
代理人 | 中田 和博 |
代理人 | 成合 清 |