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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y0308 審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 Y0308 |
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管理番号 | 1139676 |
審判番号 | 不服2003-20583 |
総通号数 | 80 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-08-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-10-23 |
確定日 | 2006-07-18 |
事件の表示 | 商願2002- 14163拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「alessandro」の文字を標準文字により書してなり、第3類及び第8類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年2月26日に登録出願されたものである。 その後、指定商品については、当審における平成17年11月2日付け手続補正書をもって、同補正書に記載されたとおりの商品に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、要旨次のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、登録第3266882号商標(以下「引用商標1」という。)、同第4290568号商標(以下「引用商標2」という。)及び同第4484474号商標(以下「引用商標3」という。)と類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)本願に係る指定商品中、第3類「つめ装飾用ラインストーン,タトゥーペン,サンディングブロック」、及び第8類「指先・つめ用電気式美容器」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、前記指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について ア 引用商標 引用商標1は、「ALESSANDRA」及び「GRADI」の欧文字を二段に併記してなり、平成6年10月26日登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年3月12日に設定登録されたものである。 同じく、引用商標2は、「ALESSANDRO DELL’ACQUA」の文字を標準文字により書してなり、平成10年2月23日登録出願、第3類、第9類及び第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年7月2日に設定登録されたものである。 同じく、引用商標3は、「Alessandra」の欧文字と「アレッサンドラ」の片仮名文字を二段に併記してなり、平成12年4月11日登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年6月22日に設定登録されたものである。 イ 本願商標と引用商標1及び引用商標2との類否について 本願商標は、「alessandro」の欧文字よりなるところ、該文字は特定の意味合いを有する既成語として、世人一般に親しまれている事情はないから、「アレッサンドロ」の称呼を生ずるとみるのが相当である。 これに対し、引用商標1は、前記したとおりの構成よりなるところ、構成各文字は同書・同大に、外観上まとまりよく一体的に表されており、これをことさら「ALESSANDRA」と「GRADI」とに分離して看取しなければならない特段の理由は見出せないから、その構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。 そうすると、引用商標1は、特定の意味合いを有する既成語として、世人一般に親しまれている事情はないから、「アレッサンドラグラディ」の一連の称呼のみを生ずるとみるのが相当である。 また、引用商標2は、前記したとおりの構成よりなるところ、構成各文字は同書・同大に、外観上まとまりよく一体的に表されており、特定の意味合いを有する既成語として、世人一般に親しまれている事情はないから、「アレッサンドロデルアクア」の称呼を生ずるとみるのが相当である。 そこで、本願商標より生ずる「アレッサンドロ」の称呼と引用商標1より生ずる「アレッサンドラグラディ」の称呼、及び引用商標2より生ずる「アレッサンドロデルアクア」の称呼とを比較すると、これらの称呼は、その構成音数及び音構成に明らかな差異が認められるものであるから、称呼上容易に区別し得るものである。 また、両商標は、前記の構成よりみて、外観において明らかに区別し得る差異を有するものであり、観念においては共に特定の意味合いを把握しがたいものであるから、比較すべくもないものである。 してみれば、引用商標1及び引用商標2をもって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではない。 ウ 本願商標と引用商標3との類否について 引用商標3の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、請求人(出願人)が譲渡により取得し、その移転登録が平成18年3月29日になされているものである。 その結果、本願商標の請求人(出願人)と引用商標3に係る商標権者は、同一人になったものであるから、引用商標3をもって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。 (2)商標法第6条第1項及び第2項について 本願は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、商品の内容が明確なものになったと認められ、本願の指定商品は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。 (3)結語 以上によれば、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、また、同法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2006-06-07 |
出願番号 | 商願2002-14163(T2002-14163) |
審決分類 |
T
1
8・
91-
WY
(Y0308)
T 1 8・ 262- WY (Y0308) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山田 忠司 |
特許庁審判長 |
小林 薫 |
特許庁審判官 |
寺光 幸子 長柄 豊 |
商標の称呼 | アレッサンドロ |
代理人 | 江崎 光史 |
代理人 | 河原 正子 |