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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) Y35
管理番号 1138218 
異議申立番号 異議2005-90048 
総通号数 79 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-07-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-01-28 
確定日 2006-05-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第4814100号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4814100号商標の商標登録を取り消す。
理由 1 本件商標
本件登録第4814100号商標(以下「本件商標」という。)は、「リゾバ」の片仮名文字と「RIZOBA」の欧文字とを二段に書してなり、平成16年4月7日に登録出願、第35類「職業のあっせん,求人情報の提供」を指定役務として、同16年10月29日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由(要旨)
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第10号または同第15に該当するから、その登録は、同法第43第の2第1号により取り消されるべきである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第543号証(枝番を含む)を提出している。
(1)3条第1項第3号について
本件商標が、本件指定役務「職業のあっせん、求人情報の提供」に使用された場合、これに接する取引者、需要者は、「リゾート地でのアルバイト」の略称として、単に役務の態様を表示した語と認識するに止まり、該文字は、自他役務識別標識としての機能を果たし得ないというべきであるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第10号について
申立人は、標章「リゾバ」を申立人の業務に係る役務「職業のあっせん、求人情報の提供」について、平成12年頃から我が国において極めて広く使用し今日に至っている。
したがって、「リゾバ/RIZOBA」からなる本件商標が、本件指定役務について使用された場合、本件商標が申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている標章「リゾバ」に類似することは、明らかである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、標章「リゾバ」を申立人の業務に係る役務「職業のあっせん、求人情報の提供」について、平成12年頃から我が国において極めて広く使用し今日に至っている。
したがって、「リゾバ/RIZOBA」からなる本件商標が、本件指定役務について使用された場合、本件指定役務の分野の需要者が、申立人の業務に係る役務と出所の混同を生ずるおそれがあることは、明らかである。

3 本件商標に対する取消理由
当審において、平成17年12月27日付けで要旨以下の取消理由を通知
した。
(1)申立人の提出した証拠によれば、株式会社学生援護会 平成13年4月12日発行の求人情報誌「an 関東版」に掲載された、「もうすぐ満開!!」「リゾバ前線上昇中」「首都圏どこからでもアクセス可能!!この春リゾバがずっと近くなります」などとして、職種、資格、勤務、時間、期間、待遇等が記載された広告(甲第1号証)にみられるように、申立人は、求人情報誌を通じて、職業のあっせん,求人情報の提供に係る業務について「リゾバ」の文字を使用して長年にわたり広告、宣伝を行っていた事実が認められる。
その主なものを求人情報誌別にみると、株式会社学生援護会発行の求人情報誌「an 関東版」に、平成13年4月12日から同15年5月1日にかけて62回(甲第1号証ないし甲第61号証)、同求人情報誌「an 中部版」に、平成13年4月23日から同14年9月9日にかけて18回(甲第62号証ないし甲第79号証)、株式会社リクルート発行の求人情報誌「フロム・エー 関西版」に、平成14年3月26日から同15年11月10日にかけて14回(甲第90号証ないし甲第101号証)、同求人情報誌「フロム・エー 関東版」に、平成14年2月28日から同14年12月8日にかけて11回(甲第102号証ないし甲第111号証)、株式会社学生援護会発行の求人情報誌「デューダ 新潟版」に、同14年9月24日から同15年5月20日にかけて8回(甲第112号証ないし甲第119号証)、株式会社プレスアート発行の求人情報誌「WIZ」に、平成16年7月3日から同16年10月23日にかけて11回(甲第123号証ないし甲第132号証)、株式会社KG情報発行の求人情報誌「週刊アルパ 広島版」に、平成12年10月2日から同15年10月27日にかけて107回(甲第133号証ないし甲第239号証)、同求人情報誌「週刊アルパ 岡山版」に、平成12年10月3日から同14年4月9日にかけて37回(甲第240号証ないし甲第276号証)、株式会社リクルート発行の求人情報誌「TOWN WORK 仙台版」に、平成16年1月5日から同16年12月13日にかけて37回(甲第278号証ないし甲第314号証)、株式会社総合広告社発行の求人情報誌「BeJob 秋田版」に、平成16年4月1日から同16年11月1日にかけて8回(甲第315号証ないし甲第322号証)、同求人情報誌「BeJob 岩手版」に、平成16年2月15日から同16年10月15日にかけて9回(甲第323号証ないし甲第331号証)、同求人情報誌「BeJob 青森版」に、平成16年4月25日から同16年10月25日にかけて7回(甲第332号証ないし甲第338号証)、株式会社ピーエイ発行の求人情報誌「-ing 新潟県版」に、平成15年11月1日から同16年3月20日にかけて6回(甲第339号証ないし甲第344号証)等、申立人は、これらの求人情報誌を通じて、職業のあっせん,求人情報の提供に係る業務について「リゾバ」の文字を使用して広告、宣伝を行った各事実が認められる。
また、申立人は、「リゾバ・COM」サイトを運営し、インターネットを通じて「リゾバ」の文字を使用して求人情報等の情報を提供している事実が認められる。
以上によれば、本件商標の登録出願時には、「リゾバ」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、申立人の業務に係る「職業のあっせん、求人情報の提供」を表示する商標として、少なくとも上記求人情報誌が提供され、対象とされた地域を中心とする取引者、需要者の間に広く認識されていたものとみるのが相当であり、また、その状態は登録査定時においても継続していたものと認められるものである。
(2)そこで、本件商標と引用商標との類否について判断するに、本件商標の構成は、前記のとおり、「リゾバ」の片仮名文字と「RIZOBA」の欧文字とを二段に横書きしてなるものであるから、該構成文字に相応して「リゾバ」の称呼を生ずるものである。
これに対し、引用商標「リゾバ」からは、「リゾバ」の称呼を生ずること明らかである。
してみれば、両商標は外観において相違し、また、何れも造語であるとしても、共に「リゾバ」の称呼を共通にする称呼上類似する商標といわざるを得ず、また、本件商標の指定役務は、「職業のあっせん、求人情報の提供」であって、申立人が引用商標を使用する役務と同一のものである。
(3)したがって、本件商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標と類似する商標であって、その役務について使用するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見
本件商標について、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。

5 当審の判断
本件商標についてした先の取消理由は、妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、本件商標の登録は、同法第43条の2第2項により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2006-03-14 
出願番号 商願2004-32778(T2004-32778) 
審決分類 T 1 651・ 25- Z (Y35)
最終処分 取消  
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 寺光 幸子
小林 薫
登録日 2004-10-29 
登録番号 商標登録第4814100号(T4814100) 
権利者 有限会社アプリ
商標の称呼 リゾバ 
代理人 馬場 資博 
代理人 泉 和人 

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