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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 Y33 審判 一部申立て 登録を維持 Y33 審判 一部申立て 登録を維持 Y33 審判 一部申立て 登録を維持 Y33 |
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管理番号 | 1138205 |
異議申立番号 | 異議2005-90425 |
総通号数 | 79 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-07-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2005-08-15 |
確定日 | 2006-05-24 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4865104号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4865104号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4865104号商標(以下「本件商標」という。)は、「e-パラダイス」の文字を標準文字としてなり、平成16年7月26日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」ほか、第3類、第9類、第16類、第28類、第29類、第32類、第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成17年5月20日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由 (1)引用商標 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第2034411号商標(以下「引用商標1」という。)は、「PARADIS」の文字を書してなり、昭和54年5月21日に登録出願、第28類「コニヤツクブランデー、その他本類に属する商品」を指定商品として、同63年3月30日に設定登録されたものである。同じく登録第1363105号商標(以下「引用商標2」という。)は、「パラディ」の文字を書してなり、昭和50年4月14日に登録出願、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、同53年12月22日に設定登録されたものである(以下、一括していうときは「引用各商標」という。)。 (2)理由の要点 ア 第4条第1項第10号について 本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されている引用商標1と称呼上類似する商標であり、引用各商標とは、観念上類似する商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものである。 イ 第4条第1項第11号について 本件商標は、申立人による先登録商標である著名な引用商標1と称呼上類似する商標であり、引用各商標とは、観念上類似する商標というべきである。 また、本件商標は引用各商標と同一または類似の指定商品に使用するものである。 ウ 第4条第1項第15号について 申立人の業務にかかる商品「ブランデー、コニャック」等の酒類に使用される著名な引用各商標と類似するというべき本件商標が、引用各商標の指定商品と高い関連性を有する本件商標の指定商品に使用された場合、本件商標に接する取引者・需要者は、本件商標を恰も申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかと誤認し、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 エ まとめ したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。 3 当審の判断 (1)本件商標は、「e-パラダイス」の文字からなるものであるところ、「e」及び「パラダイス」はハイフンを介してバランス良く結合されており、全体として一気に称呼し得るものであるから、これよりは「イーパラダイス」の一連の称呼を生じものであり、「パラダイス」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき格別の事情が存するものとは認められない。また、本件商標は、特定の観念を生ずることはない一体不可分の一種の造語を表したものというのが相当である。 他方、引用商標1は、「PARADIS」の文字よりなるものであるから、これに相応して「パラディス」の称呼を生じるものというべきである。そして、当該「PARADIS」が仏語で「天国」の意を表す語であるとしても、我が国における仏語の普及程度を勘案すれば、当該構成文字からは特定の観念を看取するとまでいうことはできず、造語として看取されるというのが相当である。 引用商標2は、「パラディ」の文字よりなるものであるから、これに相応して「パラディ」の称呼を生ずるものであり、引用商標1同様、特定の観念を生じることのない造語からなるものというべきである。 そこで、本件商標より生ずる「イーパラダイス」の称呼と引用各商標より生ずる「パラディス」及び「パラディ」の称呼とを比較すると、その構成音数及び相違する各音の音質において明らかな差異を有するものであり、相紛れるおそれはないものである。 また、観念においては比較すべきもないというべきであり、さらに、外観においてみても、本件商標と引用各商標とは、構成において明確に相違するものであるから、相紛れるおそれはないものである。 してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用各商標に類似する商標と判断することはできない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同11号に該当するものとはいえない。 (2)更に、申立人提出の甲各号証によっては、商品「ブランデー、コニャック」等の酒類に引用各商標が使用されていることを認め得るとしても、本件商標の出願時において、引用各商標が、需要者間に広く認識されるに至っていた商標であるとまで認めることはできない。そして、先のとおり、本件商標は引用各商標に類似するものとはいえず、これらを更に関連づけてみなければならない理由もないから、結局、両者は別異の出所を表示する標章というべきである。 してみれば、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が引用各商標を想起又は連想して、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品と誤認し、その出所について混同するおそれがあるとはいえない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2006-05-08 |
出願番号 | 商願2004-68606(T2004-68606) |
審決分類 |
T
1
652・
25-
Y
(Y33)
T 1 652・ 263- Y (Y33) T 1 652・ 271- Y (Y33) T 1 652・ 262- Y (Y33) |
最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
山本 良廣 伊藤 三男 |
登録日 | 2005-05-20 |
登録番号 | 商標登録第4865104号(T4865104) |
権利者 | 株式会社クロスゲート |
商標の称呼 | イイパラダイス、パラダイス |
代理人 | 田中 克郎 |
代理人 | 佐藤 俊司 |
代理人 | 石田 良子 |
代理人 | アイアット国際特許業務法人 |
代理人 | 稲葉 良幸 |