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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y164144
管理番号 1133043 
異議申立番号 異議2005-90264 
総通号数 76 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2006-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2005-06-03 
確定日 2006-03-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第4842955号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4842955号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4842955号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、平成16年8月2日に登録出願、第16類、第41類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品・役務を指定商品・指定役務として、平成17年3月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の5件(以下併せて「引用商標」という。)である。
ア 登録第2362847号商標は、別掲(2)に示す構成からなり、1989年5月30日スイス連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成元年7月11日に登録出願、平成3年12月25日に設定登録されたものである。指定商品については、平成14年9月4日、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に書換登録がなされたものである。
イ 登録第4233506号商標は、「GIO′」の文字を書してなり、1996年7月18日スイス連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成9年1月7日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年1月22日に設定登録されたものである。
ウ 登録第2049160号商標は、別掲(3)に示す構成からなり、昭和60年2月9日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年5月26日に設定登録されたものである。
エ 登録第4160717号商標は、「ACQUA DI GIO′」の文字を書してなり、1996年7月18日スイス連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成9年1月7日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年6月26日に設定登録されたものである。
オ 登録第4244742号商標は、「ACQUA DI GIO′」の文字を書してなり、1996年7月18日スイス連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成9年1月7日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年2月26日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標は、申立人が「香水」に使用する商標として著名な引用商標「GIO’」から生ずる称呼「ジオ」と同一の称呼を生ずる商標であり、需要者等を共通とする関連性の高い商品または役務について使用をするものであるので、「GIORGIO ARMANI」ブランドのファッション業界における著名性、多角化された事業経営の事実及び引用商標の著名性を考慮するならば、本件商標がその指定商品または役務に使用された場合、これに接する取引者・需要者は、恰も申立人若しくはジョルジオアルマーニ又はその関連会社の取扱い業務に係る商品又は役務、若しくはそのシリーズ商品であるかの如く認識し、その商品等の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項により取り消されるべきである。

3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおり、下部で左外側に折れ曲がった黒塗りの縦長矩形と、中央をくり抜き状にし(くり抜き部分にも濃淡のある青色が施されている。)、左半分を濃く右半分を淡い青色に染めた四角形と、これらの狭間の上方に、これらの上辺を底辺の高さとした青色の正方形を配した構成のものである。
しかして、この構成態様からは、一種特有の幾何図形を描いたものとして把握されるというのが自然であり、してみれば、本件商標は、特定の称呼、観念を生ずることのない標章からなるものというのが相当である。
したがって、申立人主張の如く、本件商標から「ジオ」の称呼が生じ、引用商標と称呼を共通にするものとは認められない。また、本件商標と引用商標とが、外観及び観念において相紛らわしいものともいえない。
そして、申立人の提出に係る甲各号証に徴すれば、本件商標の登録出願前において、引用商標は、香水の商標として需要者の間において広く認識されるに至っていたと認められる。
しかしながら、本件商標は、引用商標と外観、称呼及び観念のいずれよりみても、類似する商標とはいえず、他に両者を関連づけてみるべき理由もないから、結局、両者は、別異の出所標識として看取されるものといわざるを得ないものである。
してみれば、本件商標をその指定商品・指定役務に使用しても、これより引用商標を想起し連想して、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかの如く誤信し、その出所について混同するおそれがあるとはいえない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標

(色彩については、原本参照。)

(2)登録第2362847号商標


(3)登録第2049160号商標

異議決定日 2006-02-20 
出願番号 商願2004-71293(T2004-71293) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y164144)
最終処分 維持  
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 小林 薫
寺光 幸子
登録日 2005-03-04 
登録番号 商標登録第4842955号(T4842955) 
権利者 与五沢 文夫
商標の称呼 ジオ、ジェイアイオオ、ジェイオオ、ジョー 
復代理人 石田 良子 
代理人 田中 克郎 
代理人 稲葉 良幸 
復代理人 佐藤 俊司 

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