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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y18 審判 査定不服 観念類似 登録しない Y18 |
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管理番号 | 1132938 |
審判番号 | 不服2004-11316 |
総通号数 | 76 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-04-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-05-31 |
確定日 | 2006-03-10 |
事件の表示 | 商願2003-57508拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ORIENT EXPRESS」の欧文字を標準文字で表してなり、第18類「かばん類,折りかばん,肩掛けかばん,書類入れかばん,スーツケース,手提げかばん,トランク,ハンドバック,ボストンバック,リュックサック,袋物,財布(貴金属製のものを除く。),パス入れ,名刺入れ,原皮,なめし皮」を指定商品として、平成15年7月9日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1779923号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、昭和57年5月15日登録出願、第21類「布製、革製または合成皮革製かばん、その他のかばん類、袋物」を指定商品として同60年6月25日に設定登録され、現在も有効に存続しているものである。 同じく登録第4019102号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2に示すとおりの構成よりなり、昭和60年3月2日登録出願、第21類「布製、革製または合成皮革製かばん、その他のかばん類、袋物」を指定商品として平成9年6月27日に設定登録され、現在も有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおり、「ORIENT EXPRESS」の欧文字よりなるものであり、その構成文字に相応して「オリエントエクスプレス」の称呼及び「オリエント急行」の観念を生ずるものである。 他方、引用商標1は、別掲1のとおり、「VENICE」、「SIMPLON」及び「ORIENT〜EXPRESS」の欧文字を三段に書し、この文字部分の下にアルファベットの「V」、「E」、「S」、「O」をモノグラム化した図形を配してなるところ、構成中の文字部分と図形部分とは、重なりあうことなく離れて表されており、視覚上分離して看取され、他にこれらを常に一体不可分のものとして認識しなければならない格別の事情は見出し難いものであるから、かかる構成にあっては、文字部分と図形部分とがそれぞれ独立して商品の出所を識別する標識としての機能を果たし得るものとするのが相当である。 さらに、該文字部分中の「ORIENT〜EXPRESS」は「VENICE」及び「SIMPLON」に比べ顕著に表されていて看者の注意を強く惹くものである。 そうすると、引用商標1は、「ORIENT〜EXPRESS」の文字部分をも独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められるものであり、該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないと判断するのが相当であるから、構成全体より生ずる「ベニスシンプロンオリエントエキスプレス 」の一連の称呼のほか、「ORIENT〜EXPRESS」の文字に相応して、単に、「オリエントエクスプレス」の称呼及び「オリエント急行」の観念をも生ずるものである。 また、引用商標2は、別掲2のとおり、植物と幾何模様風の図をもって全体として円図形を表した中に、「VENICE」、「SIMPLON」の欧文字及び該円図形を中央やや上部よりの位置で水平に分断し、左右に突き抜けるように大きく書した「ORIENT-EXPRESS」の欧文字を配した構成よりなるところ、該「ORIENT-EXPRESS」の文字は中央部に顕著に表され、視覚上も図形部分と分離して看取され、該文字部分が看者の注意を惹き、極めて強く印象付けられるものである。 そうすると、引用商標2は、その構成上顕著に表された「ORIENT-EXPRESS」の文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないと判断するのが相当であり、構成全体より生ずる「ベニスシンプロンオリエントエキスプレス 」の一連の称呼のほか、「ORIENT-EXPRESS」の文字に相応して、単に、「オリエントエクスプレス」の称呼及び「オリエント急行」の観念をも生ずるものである。 なお、本願商標または引用商標1及び引用商標2の指定商品の取引分野において、必ずしも外観のみにより取引に資されるというべき特段の事情は存せず、口頭または電話等による取引等、各商標から生ずる称呼をもって取引指標とする場合も決して少なくないというのが相当である。 してみれば、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、外観の点を考慮するとしても、なお、「オリエントエクスプレス」の称呼及び「オリエント急行」の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、指定商品も同一又は類似のものである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 引用商標1 別掲2 引用商標2 |
審理終結日 | 2005-12-20 |
結審通知日 | 2006-01-06 |
審決日 | 2006-01-18 |
出願番号 | 商願2003-57508(T2003-57508) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
Z
(Y18)
T 1 8・ 262- Z (Y18) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 門倉 武則 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
堀内 真一 岩崎 良子 |
商標の称呼 | オリエントエクスプレス、オリエントエキスプレス |
代理人 | 井上 義雄 |