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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y05
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y05
管理番号 1132936 
審判番号 不服2004-5512 
総通号数 76 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-03-18 
確定日 2006-03-27 
事件の表示 商願2003-26598拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年4月3日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、平成15年12月19日付けの手続補正書により、第5類「液状の薬剤」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、隅丸四角形の枠内の上方に、キャップを外した点滴口から液体を垂らしている容器と、容器をはさむ人の指の図形を描き、下方に「簡単・確実」の文字と、「サイドドロップ」の文字とを上下二段書きで黒地に白抜きで、未だ特殊ともいえない態様で表示してなるところ、本願商標の指定商品に係る業界においては、使用方法等に応じ、利便性を考慮した多種多様の形状の容器が使用されているものであるから、本願商標の図形部分に描かれた容器形状の描写に格別特徴があるとは認められず、また、「サイドドロップ」の文字については、側面(サイド)にある滴下部から滴(ドロップ)が落ちる図形とともに表示されることにより、図形部分の滴下部が側面にあるということを強調する、品質を表示する文字に過ぎないものと判断するのが相当である。そうすると、本願商標は、「点滴口が側面にある容器の使用方法が簡単で確実である」ことを需要者に看取させるものに過ぎないと判断するのが相当である。したがって、本願商標をその指定商品中「前記に照応する商品」に使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「サイドドロップ」の文字部分は、図形部分との関係から、「サイド」が「横、側面」の意味合いを、また「ドロップ」が「しずく、落ちる」等の意味合いをそれぞれ想起させる場合があるとしても、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ及び同じ間隔で一体に表してなるものであり、かかる構成にあっては、本願商標の指定商品の品質を具体的に表示するものとして直ちに理解されるとはいい難く、また、「サイドドロップ」の文字自体が、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を具体的に表示するものとして、取引上普通に使用されている事実を発見することもできない。
そうすると、本願商標中の図形部分が、原審説示の如く、利便性を考慮した多種多様の容器の一形態と認識されるとしても、「サイドドロップ」の文字自体は、特定の語義を有しない一種の造語とみるのが相当であり、これを含む本願商標をその指定商品について使用するときは、全体として自他商品を識別する標識としての機能を十分果たし得るものといわなければならない。また、本願商標をその指定商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は取消を免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標


審決日 2006-02-16 
出願番号 商願2003-26598(T2003-26598) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (Y05)
T 1 8・ 272- WY (Y05)
最終処分 成立  
前審関与審査官 渡邉 健司松浦 裕紀子 
特許庁審判長 高野 義三
特許庁審判官 田村 正明
水茎 弥
商標の称呼 カンタンカクジツサイドドロップ、サイドドロップ、カンタンカクジツ 
代理人 石津 義則 

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