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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 124
管理番号 1132839 
審判番号 取消2004-31383 
総通号数 76 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-04-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2004-10-20 
確定日 2006-02-20 
事件の表示 上記当事者間の登録第822150号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第822150号商標(以下「本件商標」という。)は、「春風」の文字を縦書きしてなり、昭和42年4月3日に登録出願、平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令(昭和35年政令第19号)第1条別表に定める商品の区分(以下「旧区分」という。)第24類「骨ぱい類、その他本類に属する商品」を指定商品として同44年6月18日に設定登録され、その後、同55年3月28日、平成1年8月23日及び同11年7月13日の3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要旨
請求人は、「本件商標の指定商品中『おもちゃ,人形,楽器,演奏補助品,蓄音機,レコード及びそれらの類似商品』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べている。
(1)本件商標は、継続して3年以上日本国内において、商標権者(被請求人)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、上記商品について本件商標を使用していない。
(2)したがって、本件商標の登録は、上記指定商品について、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁の要旨
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として「登録商標の使用説明書」を提出している。
(1)本件商標は、登録日以来現在まで、日本国において永年にわたり継続して商標権者が「花札、かるた類」に使用している。
(2)使用の一例は、「登録商標の使用説明書」中の「商品カタログ(本件商標が商品及びカタログに明示されている。)」及び「平成14年4月9日付ニチユー株式会社宛納品書の控え(写し)」で明らかなとおりである。
本件商標が使用されている事実は、被請求人の製造・販売に係る商品情報が掲載されているインターネット情報(http://www5f.biglobe.ne.jp/〜karutaya/hanakaruta.html)からも確認できる。
(3)以上のとおり、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者が指定商品中「花札、かるた類」について使用しているものであるから、本件取消請求に係る指定商品について、その登録を取り消されるべきではない。

4 当審の判断
(1)被請求人が提出している「登録商標の使用説明書」中の商品カタログ、納品書の控え(写し)、インターネット情報等を検討すると、次のことが認められる。
ア.商品カタログには、「将軍堂の花かるた」の表題とともに、本件商標と社会通念上同一といえる「春風」の文字が表示された商品「花かるた」がトランプなどとともに掲載されている。また、花かるた注文書の欄には、「品名」に「春風」、「一対当り小売価格」に「1,600」、「一ヶ当り小売価格」に「800」の記載がある。そして、「春風」の文字が表示された商品「花かるた」を拡大イメージとして表示した頁には、住所表示とともに「田村将軍堂」の記載と「一対当り小売価格 1,600円」、「一ヶ当り小売価格 800円」の記載がある。さらに、商品「花かるた」のケースには、「八々花赤」の表示がある。
イ.納品書の控え(写し)は、商標権者「有限会社 田村将軍堂」が「ニチユー株式会社」に宛てたものであり、「平成14年4月9日」の日付の記載とともに、「品名」の欄に「株札 春風 800」、「数量」の欄に「60」、「単価」の欄に「384」、「金額」の欄に「23,040(円)」のそれぞれの記載がある。
ウ.インターネット情報は、花かるたなどの札製造元一覧を掲載したウェーブサイトにおいて、他の札製造元とともに「田村将軍堂」の記載と、商品紹介としての「春風(八八・株)」の記載がされている。
(2)以上のことを総合勘案すると、商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内である平成14年4月頃には、本件商標と社会通念上同一といえる商標を表示した商品「花かるた」を製造、販売していたものと認められる。
そして、「花かるた」は、旧区分第24類に属する娯楽用具中の「骨ぱい類」に属する商品であり、これと「おもちゃ、人形」とは、販売部門、用途、需要者等において同一性を有する類似の商品というべきものである。
(3)してみれば、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、請求に係る指定商品中「おもちゃ及び人形の類似商品」に含まれる「花かるた」について、商標権者により使用されていたものといわなければならない。
一方、請求人は、上記3の答弁に対し、何ら弁駁していない。
したがって、本件商標の指定商品中「おもちゃ,人形,楽器,演奏補助品,蓄音機,レコード及びそれらの類似商品」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-12-14 
結審通知日 2005-12-20 
審決日 2006-01-05 
出願番号 商願昭42-20016 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (124)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 高野 義三
久我 敬史
登録日 1969-06-18 
登録番号 商標登録第822150号(T822150) 
商標の称呼 ハルカゼ、シュンプウ 
代理人 村田 紀子 
代理人 武石 靖彦 

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