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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y182425 審判 全部申立て 登録を維持 Y182425 審判 全部申立て 登録を維持 Y182425 |
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管理番号 | 1131546 |
異議申立番号 | 異議2005-90122 |
総通号数 | 75 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-03-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2005-03-17 |
確定日 | 2006-01-16 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4823831号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4823831号商標の登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4823831号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成16年2月10日に登録出願され、第18類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同16年12月10日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2028498号商標(以下「引用A商標」という。)は、「TUMI」の文字を横書きしてなり、昭和60年2月15日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同63年3月30日に設定登録され、その後、平成10年2月24日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。 同じく登録第4286417号商標(以下「引用B商標」という。)は、「TUMI」の文字を横書きしてなり、平成10年1月9日に登録出願、第9類、第14類、第16類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同11年6月25日に設定登録されたものである。 同じく登録第4538159号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成13年8月1日に登録出願、第18類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同14年1月25日に設定登録されたものである。 同じく登録第4547020号商標(以下「引用D商標」という。)は、「TUMI」の文字を標準文字により表してなり、平成10年8月5日に登録出願、第9類、第14類、第16類、第18類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同14年3月1日に設定登録されたものである。 同じく登録第4576084号商標(以下「引用E商標」という。)は、引用C商標と同一の構成からなり、平成13年8月1日に登録出願、第6類、第9類、第14類、第16類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同14年6月14日に設定登録されたものである。 同じく登録第4592921号商標(以下「引用F商標」という。)は、「TUMI」の文字を横書きしてなり、平成12年5月26日に登録出願、第6類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同14年8月9日に設定登録されたものである。(以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。) 3 登録異議申立ての理由の要点 (1)商標法第4条第1項第10号について 引用商標は、高級ラゲージ、ビジネスケース、財布、カードケース等の製造販売を行っている申立人によって1980年頃から使用されはじめ、「トゥミ」と称呼され、優れたブランドイメージを獲得しており、本件商標の登録出願時には国内のみならず世界的に非常に著名な商標となっている。本件商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり「ウミ」の称呼を生ずるものである。そして、本件商標より生ずる「ウミ」の称呼と引用商標から生ずる「トゥミ」の称呼とは、その語調語感が極めて近似するものであり、両商標は称呼上類似する商標である。また、本件商標の指定商品は、引用商標が使用されている高級ラゲージ、ビジネスケース及び小物関係と類似するものである。 よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 (2)商標法第4条第1項第11号について 上記(1)のとおり、本件商標より生ずる「ウミ」の称呼と引用商標から生ずる「トゥミ」の称呼とは、その語調語感が極めて近似するものであり、両商標は称呼上類似する商標である。そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。 よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 (3)商標法第4条第1項第15号について 引用商標は、申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがある。 よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲(1)のとおりの構成からなるところ、図形の中央に書された「うみ」の文字及びその下部に書された「umi」の文字の部分より「ウミ」の称呼を生ずるものといえる。一方、引用A、B、D及びF商標は、「TUMI」の文字を活字体で表したものであり、引用C及びE商標は、別掲(2)のとおり、若干図案化されているものの「TUMI」の文字を表したものと理解し認識されるものである。そして、申立人の提出に係る証拠によれば、いずれも「トゥミ」と呼ばれ、取引者、需要者間に相当程度知られているものといえるから、引用商標からは、いずれも「トゥミ」の称呼を生ずるものといえる。 しかして、本件商標から生ずる「ウミ」の称呼と引用商標から生ずる「トゥミ」の称呼とは、いずれも短い音構成にあって、称呼の識別上重要な要素を占める第1音が「ウ」と「トゥ」と相違し、この差異が全体に及ぼす影響が大きく、それぞれを一連に称呼するときは全体の音感音調が明らかに異なり、明瞭に区別し得るものである。そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標はその文字部分が「海」に通ずるものとして観念されることがあるとしても、引用商標は親しまれた既成観念を有する成語として知られているものともいえないから、両者は観念上紛れるおそれもない。 してみれば、本件商標と引用商標とは称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に該当するものとはいえない。 (2)申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標は高級ラゲージ、ビジネスケース等に使用する商標として取引者、需要者間に相当程度知られているものと認められるが、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、非類似であって別異のものであることから、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。 (3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 (1)本件商標 (2)引用C商標 |
異議決定日 | 2005-12-19 |
出願番号 | 商願2004-16035(T2004-16035) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(Y182425)
T 1 651・ 271- Y (Y182425) T 1 651・ 25- Y (Y182425) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小畑 恵一 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
高野 義三 久我 敬史 |
登録日 | 2004-12-10 |
登録番号 | 商標登録第4823831号(T4823831) |
権利者 | UMI株式会社 |
商標の称呼 | ウミ、ユウエムアイ |
代理人 | 武川 隆宣 |
代理人 | 廣江 武典 |
代理人 | 高荒 新一 |
代理人 | 西尾 務 |
代理人 | 中村 繁元 |