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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y09384142 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 Y09384142 |
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管理番号 | 1131158 |
審判番号 | 不服2004-15997 |
総通号数 | 75 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-03-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-08-02 |
確定日 | 2006-02-01 |
事件の表示 | 商願2003-35312拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「E-図鑑」の文字を横書きしてなり、第9類、第35類、第38類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年4月15日に登録出願されたものである。 そして、その指定商品及び指定役務については、原審における平成16年5月11日付けの手続補正書により、第9類「写真や絵、図などによる解説を加えた電子出版物」、第38類「電気通信(放送を除く。)」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,美術品の展示,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,音楽の演奏」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、『電子の,インターネットの』等の意にて『Eメール(電子メール),Eキャッシュ(電子マネー),Eブック(電子出版物)」のようにインターネット利用や電子化されたものを示すものとして使用されている『E』と、『写真や図を統計的に配列して解説を加えた書物』の意で動物図鑑,植物図鑑等のように、絵や写真でものごとを分りやすく説明した書物を表示するものとして普通に使用されている『図鑑』との結合で「Eー図鑑」の文字を表してなるも、本願商標全体よりは『電子化された図鑑』等の意を看取されることより、その指定商品・役務に使用の場合、例えば、『電子化された図鑑,及び、同・図鑑の提供,同・図鑑用コンピュータプログラムの提供,同・図鑑用コンピュータプログラムの設計,並びに、同・図鑑が関わる役務』程度の意味合いを容易に把握させるところ、先の意味合いにて、長所や得意分野を主張して商品・役務の品質及び質を強調するがごとくで顧客の関心を集めるという、客寄せまたは宣伝のための用語の類の一(いつ)を表示したと理解するにとどまりやすく、結局は、取引者(『当業者』を含む。)・需要者をして、何人かの業務に係る商品・役務であるかを認識することができないものと認める。よって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用の場合、商品の品質及び役務の質に誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記のとおり、「E」と「図鑑」の文字とを、「-」(ハイフン)を介し、「E-図鑑」と一連に書してなるものであるところ、その各文字は、外観上まとまりよく一体に表現されており、また、これより生ずると認められる「イーズカン」の称呼も、よどみなく一気一連に称呼できるものである。 そして、たとえ、構成中の「E」の文字が、「電子の,インターネットの」等の意味を表し、インターネットを利用した、あるいは電子化されたものを示すものとして使用される場合があり、同じく、「図鑑」の文字が、「写真や図を系統的に配列して、解説を加えた書物」の意味を有しするとしても、両文字をハイフンを介し「E-図鑑」と一連に書してなる本願商標が、原審説示の如き意味合いを看取させるものとは認め難く、また、指定商品の品質、指定役務の質等を具体的、かつ、直接的に表示するものとも認められないものであり、また、全体として直ちに特定の意味合いをもって一般に親しまれているとまでは必ずしもいい得ない。 そうとすると、本願商標は、取引者、需要者をして、客寄せまたは宣伝のための用語を表したものと認識させるというよりも、むしろ、構成全体をもって、一体不可分の一種の造語を表したものとして認識されると見るのが自然である。 また、当審において職権をもって調査するも、該文字が商品の品質若しくは役務の質又はそれらの特性等を表示するものとして、取引上普通に使用されていると見るべき事実も見いだせない。 してみれば、本願商標は、これをその指定商品又は指定役務に使用しても、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものであって、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものということはできず、また、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2005-12-19 |
出願番号 | 商願2003-35312(T2003-35312) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(Y09384142)
T 1 8・ 16- WY (Y09384142) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小林 薫 |
特許庁審判長 |
柳原 雪身 |
特許庁審判官 |
山本 良廣 小出 浩子 |
商標の称呼 | イイズカン、エズカン、ズカン |
代理人 | 大竹 正悟 |