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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 Y293032 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y293032 |
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管理番号 | 1130997 |
審判番号 | 不服2004-15082 |
総通号数 | 75 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-03-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-07-20 |
確定日 | 2006-02-03 |
事件の表示 | 商願2003-68959拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「cosme-in」の文字を標準文字で書してなり、第29類、第30類及び第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年8月12日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同16年4月16日付け手続補正書により、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉又は水産物を主原料とするブロック状・顆粒状・粉状・粒状・錠剤状・カプセル状・液体状又はゼリー状の加工食品,肉製品,加工水産物,植物を主原料とするブロック状・顆粒状・粉状・粒状・錠剤状・カプセル状・液体状又はゼリー状の加工食品,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」、第30類「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,はちみつ・ロイヤルゼリー又はプロポリスを主原料とするブロック状・顆粒状・粉状・粒状・錠剤状・カプセル状・液体状又はゼリー状の加工食品,穀物を主原料とするブロック状・顆粒状・粉状・粒状・錠剤状・カプセル状・液体状又はゼリー状の加工食品,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、「cosme―in」の文字を書してなるところ、構成中の「cosme」の文字部分は、「化粧品」を意味する「cosmetic」の略称として親しまれているものであり、化粧品が薬事法において定義され、その商取引も同法によって規制されていることからすると、この規制対象になっていない健康食品等について、「化粧品」を認識させる文字を含む商標を採択、使用し、その商標権を取得することは、穏当でなく、公序良俗に反するといわざるを得ない。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。 (2)本願商標は、「化粧品」を意味する「cosmetic」の略称として親しまれている「cosme」の文字を有してなるものであるから、これを、その指定商品に使用したときは、該商品が恰も「化粧品」であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審の判断 (1)本願商標は、「cosme―in」の文字よりなるところ、本願指定商品中には、いわゆる健康食品と呼ばれる商品を含むものではあるが、これらの商品と「化粧品」とは、販売場所、販売方法、使用方法等を異にするものであって、本願商標の指定商品の流通過程に係わる事業者や最終需要者である一般消費者が、たとえ、構成中の「cosme」の文字が、「化粧品」を意味する「cosmetic」の略語であると理解する場合があるとしても、通常は、「化粧品」を念頭において、該商品の取引をすることはないとみるのが相当であること、また、本願商標にしても「cosme」の文字のみからなるものではなく、後に「ー(ハイフン)」と「in」の欧文字を伴い、全体として特定の意味合いを有しないことからすると、これをその指定商品に使用した場合に、原審説示の如く、該文字全体から、直ちに、該商品を「化粧品」と誤認するとはいい難く、むしろ、構成文字全体をもって、特定の意味合いを看取させない一種の造語として認識されるものとみるのが相当である。 してみれば、本願商標は、これをそのいずれの指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがないものといわなければならない。 (2)本願商標は、その構成中に「cosme」の文字を有しているとしても、前記(1)のとおり、「化粧品」と誤認するものではないから、これを採択、使用し、その商標権を取得することが穏当でないとはいえないものであり、かつ、公序良俗に反するものということもできない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2006-01-23 |
出願番号 | 商願2003-68959(T2003-68959) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(Y293032)
T 1 8・ 22- WY (Y293032) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 林 栄二 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
津金 純子 久我 敬史 |
商標の称呼 | コスメイン、コスメアイエヌ、コスメ |
代理人 | 石橋 政幸 |
代理人 | 宮崎 昭夫 |
代理人 | 伊藤 克博 |