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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y12
管理番号 1130955 
審判番号 不服2003-6587 
総通号数 75 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-03-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-04-17 
確定日 2006-01-30 
事件の表示 商願2002-14282拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「吸水ゴム」の文字を標準文字で横書きしてなり、第12類「荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,落下傘,乗物用盗難警報器,車いす,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片,」を指定商品とし、平成14年2月26日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同15年2月19日付けの手続補正書をもって、「自動車用タイヤ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『吸水ゴム』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中の『吸水』の文字部分は、『水を吸い取ること、水を吸い上げること』などを意味し、商品の品質を表示するものとして一般に使用されているものであり、『ゴム』の文字部分は、『天然ゴム・合成ゴムなど、特有な弾性(ゴム弾性)をもつ物質の総称』として、一般に使用されているものであるから、全体としては『水を吸い上げるゴム』程度の意味合いを看取させるにすぎず、例えば、指定商品との関係においては、氷盤路面上で滑りの原因となる水分を吸い取るスタッドレスタイヤが販売されている実情をも考慮すれば、本願商標を、その指定商品に使用するときは、単にその商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨、認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1で述べたとおり「吸水ゴム」の文字を標準文字で横書きしてなるところ、その構成中前半部の「吸水」の文字が、「水を汲むこと」を意味する語として、また、同じく後半部の「ゴム」の文字が、「力を加えると大きく変形し、その力を除くとすぐ元の形状に戻る性質をもつ物質の総称」を意味する語として知られていることは認められる。
しかしながら、「吸水」の語と「ゴム」の語とを結合して、一連に表した「吸水ゴム」の語は、特定の意味を有する語として、「自動車タイヤハンドブック」((株)国民科学社、1976年4月1日発行)、「自動車用タイヤの知識と特性」((株)山海堂、1979年8月10日発行)及び「タイヤのおはなし改訂版」((財)日本規格協会、2002年10月31日発行)など各種タイヤ関係の専門辞書に掲載されているものではない。
また、職権をもって調査しても、「吸水ゴム」の語が、商品の品質を表示するものとして、「自動車用タイヤ」に普通に使用されている事実も見出すことができない。
以上からすると、たとえ、「吸水」及び「ゴム」の各語が、前述のとおりの意味を有するとしても、「吸水ゴム」全体としては、本願商標登録出願に係る指定商品の品質を表示するものとして認識させるにすぎないものとまではいい難く、むしろ、本願商標は、構成全体をもって特定の意味合いを有さない造語よりなるものとして、取引者、需要者に認識されるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものではないから、商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶すべきものとすることはできない。
その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。
審決日 2005-12-15 
出願番号 商願2002-14282(T2002-14282) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (Y12)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 忠司平澤 芳行 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 井岡 賢一
岡田 美加
商標の称呼 キュースイゴム 
代理人 長内 行雄 
代理人 吉田 精孝 

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