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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 審判 全部申立て 登録を維持 Y09 |
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管理番号 | 1129421 |
異議申立番号 | 異議2004-90170 |
総通号数 | 74 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-02-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-03-26 |
確定日 | 2005-12-19 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4734162号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4734162号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4734162号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年8月19日に登録出願、「e-Gateway/」と書してなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を指定商品として、同15年12月19日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。 (1)登録第4700961号商標は「GATEWAY」(標準文字) (2)登録第4596058号商標は着色した「Gateway」 (3)登録第4289812号商標は「GATEWAY 2000」 (4)登録第4240016号商標は「GATEWAY2000」と図形(別掲1) (5)登録第4354849号商標は「GATEWAY FAMILY PC」(標準文字) (6)登録第4316862号商標は「Gateway」と図形(別掲2) (7)登録第4316863号商標は「Gateway」と図形(別掲3) (8)登録第4338201号商標は「GATEWAY SOLO」 (9)登録第4676437号商標は「GATEWAY SELECT」(標準文字) 上記(1)(2)(4)ないし(9)については、いずれも第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を、同(3)については、旧第11類に属する商標登録原簿記載の商品をそれぞれ指定商品とし、引用商標すべての出願日及び登録日は、商標登録原簿記載のとおりである(以下、一括して「引用商標」という。)。 第3 登録異議の申立ての理由(要旨) 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第8号及び同第16号に該当するから、同法第43条の3の規定により、その指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電線及びケーブル,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」についての登録を取り消すべきである旨主張し、以下のように理由を述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第5号証(枝番を含む)を提出した。 1 商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、上記のとおり、欧文字の「e」と「Gateway」の間に「‐」(ハイフン)を配するとともに、末尾に「/」(スラッシュ)を付加した構成からなるから、「イーゲートウエイ」称呼のみならず、「ゲートウェイ」の称呼も生じるものであるのに対し、引用商標は、いずれも「ゲートウェイ」の称呼を生じるものである。 したがって、本件商標は、引用商標と「ゲートウェイ」の称呼を共通にする類似商標であり、かつ、本件商標の指定商品中の「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 商標法第4条第1項第10号について 本件商標は、日本国において、「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。),その他の電子応用機械器具及びその部品」、更に「消費者用の電子機器、特にプラズマテレビジョン、ビデオカメラ」等に使用され、周知・著名になっている申立人の商標「Gateway」(以下「申立人使用標章」という。)と類似するものであるから、その指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」については、商標法第4条第1項第10号に該当する。 3 商標法第4条第1項第15号について 本件商標中の「Gateway」の文字部分は、米国カリフォルニア州在の「ゲートウェイ インコーポレーテッド」が「電子計算機」等に使用し、世界的に著名に至っている申立人使用標章と同じ綴りで表してなると看取されるから、本件商標をその指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電線及びケーブル,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」について使用するときは、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれがあり、商標法第4条第1項第15号に該当する。 4 商標法第4条第1項第8号について 本件商標は、申立人の著名な略称を含むものであって、申立人の承諾を得ていないから、商標法第4条第1項第8号に該当する。 5 商標法第4条第1項第16号について 本件商標は、その構成中の「Gateway」が「異なるコンピュータネットワークなどを相互に接続するための装置」を意味するものであるならば、「ゲートウェイ用の機器」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 第4 当審の判断 1「Gateway」の語について 本件商標中の「Gateway」の文字は、各種事典等によれば、以下の事実が認められる。 (1)「プロトコルの異なるシステムやネットワークを接続し、データを相互に交換できるようにする装置またはソフトウェア。プロトコル変換器の一種。」の記述(広辞苑 第五版)。 (2)「通路、出入り口、成功などの道・手段。コンピュータネットワーク同士をつなぐ装置。」の記述(知恵蔵2004 朝日新聞社 2004年1月1日発行)。 (3)「異なるネットワークアーキテクチャをもつ二つの計算機ネットワークを相互に接続する機能単位。」の記述と、「[X0018]」の情報処理用語としてのJIS番号の表示(JIS工業用語大辞典 第4版 1998年7月15日発行)。 (4)「…複数のコンピュータやローカルエリアネットワークなどを相互に接続する際に、コンピュータと公衆通信網や、LANと公衆通信網などを接続する装置を指す。」の解説(英和コンピュータ用語大辞典 第2版 日外アソシエーツ株式会社 1996年7月22日発行)。 (5)「システムの中で、ほかのシステムと情報のやり取りを行う出入り口、または出入り口にあたる機器を指す。…」の記述(日経パソコン新語辞典 93年版 日経BP社 1992年10月発行)。 (6)「ネットワーク同士を接続するときに必要となるハードウエアやソフトウエアのこと。…」の記述(日経パソコン用語事典2004年版 日経BP社 2003年9月16日発行)。 (7)「異なるネットワークを相互接続するための装置。…」の記述(改訂 電子情報通信用語辞典 株式会社コロナ社 1999年7月9日発行) 以上を総合すると、「Gateway」の文字(語)は、「ネットワーク同士を接続するための装置・機能」等を意味する語であって、本件商標の指定商品との関係においては、具体的な特定の商品を指称するものといえないまでも、それ自体は自他商品の識別標識としての機能が極めて弱いか、果たさないものといえるものである。 他方、申立人は、前記第2(2)の着色した「Gateway」、及び同(3)の「GATEWAY 2000」の各商標については、長年にわたり「電子計算機」等に使用した結果、上記商品について需要者が申立人の業務に係る商品であること認識できるに至ったものと認定され、その結果、商標法第3条第2項の適用により登録されたものである。 そうすると、「Gateway」の文字については、「ネットワーク同士を接続するための装置・機能」を表す語であるとともに、申立人が長年「電子計算機」等に使用した結果、需要者が申立人の業務に係る商品であると認識できるに至った登録商標と綴りを同じくするものでもある。 2 商標法第4条第1項第10号及び同第11号について 上記1の事情を踏まえ、本件商標と引用商標又は申立人使用標章との類否について、以下検討する。 本件商標は、前記のとおり、「e-Gateway/」と書してなるところ、その前半部の欧文字とハイフンの「e‐」と、中間部「Gateway」、そして末尾の「/」(スラッシュ)とが一体に書され、視覚上構成全体が一体となった一つの商標として把握、認識されるものというのが相当であって、これより生ずる「イーゲートウェイ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであるから、本件商標は、その構成文字に相応して「イーゲートウェイ」の称呼のみを生ずる特定の観念を有しない商標というべきである。 そして、本件商標中の「Gateway」の文字部分が、申立人の前記第2(2)の登録第4596058号商標及び同(3)の登録第4289812号商標と同じ綴りであり、該各商標が使用により識別性を獲得した登録商標であったとしても、前記1に示したように、「Gateway」は「ネットワーク同士を接続するための装置・機能」等を意味する自他商品の識別標識としての機能が極めて弱いか、果たさないものであることからすれば、「Gateway」の文字部分が取引者、需要者に対し特に目を引き、本件商標中のこの文字部分のみ抽出して取引に当たるということはないというべきである。 他方、引用商標又は申立人使用標章は、前記及び別掲(1)ないし(3)のとおりであるから、「Gateway」又は「GATEWAY」の各構成文字もしくは構成文字部分に相応して「ゲートウェイ」の称呼を生ずるものである。 そうすると、本件商標から「ゲートウェイ」の称呼をも生ずるとし、その上で本件商標と引用商標又は申立人使用標章とが「ゲートウェイ」の称呼を共通にする類似の商標ということはできず、また、本件商標と引用商標又は申立人使用標章とは、前記及び別掲(1)ないし(3)のとおり外観を著しく異にし、観念上は比較できないものである。 したがって、本件商標と引用商標又は申立人使用標章とは、その指定商品の類否について検討するまでもなく、外観、称呼及び観念のいずれについても相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標が商標法第4条第1項第10号及び同第11号に該当するとする申立人の主張は、採用できない。 3 商標法第4条第1項第15号について 申立人は、本件商標中の「Gateway」の文字は米国カリフォルニア州在の「ゲートウェイ インコーポレーテッド」が「電子計算機」等に使用し、世界的に著名に至っている申立人使用標章と同じ綴りで表してなると看取されるから、本件商標をその指定商品中「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電線及びケーブル,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」について使用するときは、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれがある旨主張している。 申立人の提出した甲各号証によれば、米国の上記会社は、商標「Gateway」、「GATEWAY」を電子計算機等に使用して相当程度知られているものと認められるが、提出された証拠には海外において頒布されたと思われる英文のものも多く、必ずしも我が国において使用されたものばかりとはいえないものである。 しかも、日本ゲートウェイ社が「平成13年(2001年)8月29日をもって営業活動を全て終了する」旨を自身のホームページ上で表明し、2004年11月1日付の日本経済新聞によっても、米ゲートウェイ社が「日本市場から撤退した」旨、記載されているところしても、少なくとも本件商標の登録出願時(平成14年(2002年)8月19日)前から、一時日本から撤退していたこと等を伺い知ることができる。 かかる事情を考慮し、かつ、本件商標中の「Gateway」の文字が前記1のとおり「ネットワーク同士を接続するための装置・機能」等を表す語として理解、認識されることとをも考え併せれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、その登録出願日及び登録査定時において、これに接する取引者、需要者が申立人使用標章を連想、想起するものとはいい難く、該商品が申立人の商品であるかのように商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものということはできない。 したがって、この点に関する請求人の主張も採用できない。 4 商標法第4条第1項第8号について 申立人は、申立人の著名な略称「Gateway」を含むものであって、申立人の承諾を得ていないから、商標法第4条第1項第8号に該当する旨主張している。 しかしながら、「Gateway」の文字部分については、申立人の著名な略称というよりも、前記1に示した意味合いで理解、認識されるものというを相当とするから、この点に関する申立人の主張も採用できない。 5 商標法第4条第1項第16号について 前述のとおり、本件商標中の「Gateway」の文字は、「ネットワーク同士を接続するための装置・機能」等を意味する語であるが、本件商標の指定商品との関係においては、特定の具体的な商品を指称するとまではいえないから、本件商標をその指定商品に使用しても商品の品質について誤認を生ずるおそれはない。 6 まとめ 以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号、同第8号及び同第16号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲(1)引用商標(登録第4240016号商標) 別掲(2)引用商標(登録第4316862号商標) (色彩については原本参照) 別掲(3)引用商標(登録第4316863号商標) (色彩については原本参照) |
異議決定日 | 2005-11-29 |
出願番号 | 商願2002-69839(T2002-69839) |
審決分類 |
T
1
651・
272-
Y
(Y09)
T 1 651・ 26- Y (Y09) T 1 651・ 271- Y (Y09) T 1 651・ 23- Y (Y09) T 1 651・ 25- Y (Y09) |
最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
井岡 賢一 中村 謙三 |
登録日 | 2003-12-19 |
登録番号 | 商標登録第4734162号(T4734162) |
権利者 | 株式会社インフォーエス |
商標の称呼 | イイゲートウエイ、エゲートウエイ、ゲートウエイ |
代理人 | 高梨 範夫 |
代理人 | 今井 彰 |
代理人 | 安島 清 |
代理人 | 小林 久夫 |
代理人 | 木村 三朗 |
代理人 | 大村 昇 |