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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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異議200090250 | 審決 | 商標 |
異議199990395 | 審決 | 商標 |
異議199990378 | 審決 | 商標 |
異議199991560 | 審決 | 商標 |
異議199991559 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Z41 審判 全部申立て 登録を維持 Z41 審判 全部申立て 登録を維持 Z41 審判 全部申立て 登録を維持 Z41 |
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管理番号 | 1129418 |
異議申立番号 | 異議2000-90251 |
総通号数 | 74 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-02-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2000-03-23 |
確定日 | 2005-12-22 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4336772号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4336772号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4336772号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年7月14日に登録出願、「LPGATOUR」の欧文字を横書きしてなり、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同11年11月19日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要旨) 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである、と主張し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証(枝番号を含む)を提出している。 (1)本件商標は、米国女子プロゴルファーの団体「Ladies Professional Golf Association」を表彰する著名な略称「LPGA」を自己の商標として剽窃するものであって、公の秩序を害し国際信義に反する商標であるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。 (2)本件商標は、申立人の著名な略称「LPGA」を一部に有してなるものであり、該略称を使用することについて、その承諾を得ているものでないから、商標法第4条第1項第8号に該当する。 (3)本件商標は、申立人の取扱いに係る商品及び役務に使用し著名となっている標章「LPGA」と同一の文字を含むから、本件指定役務に使用したときは、申立人又は申立人に係わる者の提供の役務であるかの如く役務の出所について混同を生ずるおそれがあり、商標法第4条第1項第15号に該当する。 (4)本件商標は、申立人の略称であって商標としても著名となっている「LPGATOUR」と類似するものであり、これを申立人の事業内容等に関して熟知し、設立目的を同じくする商標権者が自己の商標として使用することは、申立人の著名商標にフリーライドし不正の利益を得る目的で使用するものと言わざるを得ないから、商標法第4条第1項第19号に該当する。 (5)具体的理由 本件商標は、米国女子プロゴルファーの団体である申立人「Ladies Professional Golf Association」(以下「L協会」という。)の著名な略称「LPGA」と同一文字をその一部に有してなるものである。 L協会は、1950年に米国で設立された米国女子プロゴルファーを主な構成員とする非営利団体であり、米国又は関係国に於いて女子プロゴルファーによるゴルフトーナメント「LPGATOUR」を主催又は開催するとともに、他のゴルフ競技会の協賛、ゴルフの技術・ルール・マナー等の研鑽、健全な女子プロゴルファーの育成、青少年に対するゴルフの啓蒙及びジュニアゴルファーの育成に努めてきた。 また、各種女性団体への寄付行為、国際親善等に努めるなどの多岐に亘る活動を行っており、ゴルフ界はもとより、種々の女性団体の中でも優れた組織となっている団体である。 L協会は、1950年に米国で設立された当時から同協会を表彰する略称として「LPGA」の名称を使用してきた。L協会は、主な事業として女子ゴルフトーナメントを主催又は公認競技として開催しており、それらには、「LPGA」を使用するとともに、「LPGATOUR」という名称をワードマークとして使用している(甲第2号証)。また、シンボルマークとして1976年から「LPGA」と女子ゴルファーの影絵からなるマークを使用している。 日本において「LPGA」及び「LPGATOUR」のワードマークが使用されたのは1973年開催のゴルフトーナメント「Mizuno Japan Classic」からである。 近年、日本のゴルフ愛好家は年々増加しており、日本のみならず米国、欧州等で開催される男子及び女子ゴルフトーナメントの状況や結果は、新聞、雑誌等で逐次報道される一方、TVにおいても放映されている。 そして、L協会が主催又は公認するゴルフトーナメントには、必ず「LPGA」と「LPGATOUR」のワードマーク及び「LPGA」の文字を有するシンボルマークが使用されているところから、「LPGA」の文字がL協会の略称であり、「LPGATOUR」がL協会の主催又は公認するゴルフトーナメントであることは、上記情況からしてゴルフ愛好者のみならず、少なくともゴルフに興味をもっている者ならば誰でも知っている程度に周知になっている。 ところで、「Ladies Professional Golf Association」の語は、「女子プロゴルフ協会」を意味するところから、日本においても「日本女子プロゴルフ協会」がその英文字表記の略称として「JLPGA」を使用しているが、その場合は必ず「LPGA」に「J」を冠し「JLPGA」と使用しており、「LPGA」と使用することはない(甲第6号証)。 このことは、「LPGA」と使用された場合は、米国の「女子プロゴルフ協会」を表すと理解され認識されていること明らかである。 L協会は、自己が主催又は公認する女子ゴルフトーナメントに「LPGA」「LPGATOUR」のワードマーク及び新旧のシンボルマークを使用してきたが、これらのマークを被服などの商品及びゴルフに関するサービスにも使用しており、それらは商品商標及びサービスマークとしても著名になっているものである。 以上のことから、前記(1)ないし(4)に示したとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第15号及び同第19号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 本件商標は、前記に示すとおりの構成よりなるところ、その構成中の「LPGA」の語は、一義的には「女子プロゴルフ協会」という組織を意味する「Ladies Professional Golf Association」の略称と認め得るものである(小学館ランダムハウス英和大辞典 第2版 株式会社小学館 1999年1月10日発行)。 そして、「女子プロゴルフ協会(LPGA)」という組織は、わが国のみに存在するものではなく、「アメリカ」「ヨーロッパ」「韓国」など他の多くの国においても同様の組織が存在することが認められ、世界の主要各国において、その国の「LPGA」という組織が別個に存在し、当該国の女子プロゴルファーの団体を表す組織として知られているものである。 すなわち、わが国において、「日本女子プロゴルフ協会」以外のいわゆる外国の「女子プロゴルフ協会」という組織を指称する場合には、その前や後に当該国を表わす国名またはその略称を付すことによって、初めてそれがどこの国のプロゴルフ協会を指称しているものであるかが認識されると判断するのが相当である。 そして、複数の国の「LPGA」が共同でトーナメント等を開催する場合には、単に「LPGA」といったのではいずれの国の「LPGA」を指すか判別がつかないため、例えばアメリカの女子プロゴルフ協会を「USLPGA」と称し、ヨーロッパの「LPGA」を「EUROPEAN LPGA」と称し、また韓国の「LPGA」を「KLPGA」と称することが一般的に行われている。 そうしてみると、本件商標「LPGATOUR」に接する取引者、需要者は、我が国においては、「女子プロゴルフ協会」が開催するトーナメントを表したものと理解、認識するものとみるのが相当であり、また、本件商標を構成する「LPGA」の文字からは、我が国の「女子プロゴルフ協会」を認識させることはあっても、これから直ちに申立人を認識させることはないものとみるのが相当である。 また、申立人の提出に係る証拠によるも、申立人の「LPGA」、「LPGATOUR」の各商標が我が国において、本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品あるいは役務の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認め難いところである。 してみれば、本件商標をその指定役務について使用することが公の秩序を害し国際信義に反するものとはいえず、また、他人の名称の著名な略称からなる商標ともいえないから、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、及び同第8号に該当しないものといわざるを得ない。 さらに、前記のとおり、本件商標の出願時に「LPGA」、「LPGATOUR」が申立人の業務に係る商品等を表す商標として広く認識されていたとは認められないから、本件商標をその指定役務に使用した場合、当該役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る役務であるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないというべきであり、また、不正の目的をもって使用するものとも認められないから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、及び同第19号にも該当しない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 なお、申立人は、本件登録を譲り受けることにつき検討中である旨述べているが、その後相当期間を経過するも、未だその事実は認められないから、これ以上、審理を遅延させる理由はないものと判断し、審理を進めることとした。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2005-12-12 |
出願番号 | 商願平10-59323 |
審決分類 |
T
1
651・
23-
Y
(Z41)
T 1 651・ 222- Y (Z41) T 1 651・ 271- Y (Z41) T 1 651・ 22- Y (Z41) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 為谷 博 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
小林 薫 寺光 幸子 |
登録日 | 1999-11-19 |
登録番号 | 商標登録第4336772号(T4336772) |
権利者 | 社団法人日本女子プロゴルフ協会 |
商標の称呼 | エルピイジイエイツアー、エルピイジイエイ |
代理人 | 神田 正義 |
代理人 | 黒岩 徹夫 |
代理人 | 岡田 稔 |
代理人 | 曾我 道照 |
代理人 | 藤本 英介 |
代理人 | 宮尾 明茂 |