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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y24 審判 全部申立て 登録を維持 Y24 |
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管理番号 | 1127834 |
異議申立番号 | 異議2004-90792 |
総通号数 | 73 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-01-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-12-28 |
確定日 | 2005-11-20 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4808001号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4808001号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4808001号商標(以下「本件商標」という。)は、「玉川の湯華」の文字と「たまがわのゆのはな」の文字とを二段に横書きしてなり、平成16年3月10日に登録出願、第24類「布団,布団カバー,布団側,敷布,毛布」を指定商品として、同16年9月3日に登録査定、同年10月8日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 (1)引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4663942号商標(以下「引用商標」という。)は、「玉川温泉」の文字を標準文字で表してなり、平成13年12月28日に登録出願、第5類、第32類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同15年4月18日に設定登録されたものである。 (2)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について 玉川温泉は、湯華が石化した「北投石」による効果(ホルミシス効果)が注目されて有名になった温泉であり、湯華が温泉場で採取されることは広く認識されている。そして、引用商標は、申立人の業務に係る商標として広く認識されているので、本件商標がその指定商品に使用された場合には、需要者は、直ちに「玉川温泉」で採取された湯華の意味であると認識し、申立人の業務に係る商品であるかの如く誤認するおそれがある。 加えて、シーツに関しては、玉川温泉に近い環境を実現するシーツも提供されているので(参考資料1)、本件商標を使用したシーツなどが提供された場合には、より一層、申立人の業務に係る商品であると誤認されるおそれがある。 このことは、「玉川」の語を使用しただけでも、需要者等は「玉川温泉」を観念するに至っており(甲第5号証)、「玉川」の語を含む商品が申立人が提供する真正な商品か否かの問い合わせが多数寄せられていることからも首肯し得るものである(甲第3号証及び甲第4号証)。 また、引用商標は、申立人による長年の使用によって多大な信用を獲得するに至ったものであり、これと観念上の共通性を想起させるように構成されている本件商標は、引用商標に化体した名声にただ乗りするものである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反してされたものである。 よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。 3 当審の判断 本件商標は、前記のとおり、「玉川の湯華」と「たまがわのゆのはな」の文字とを二段に横書きした構成からなるところ、玉川温泉が秋田県にある温泉であり、その湯華が石化した「北投石」による効果(ホルミシス効果)が注目されていることは認められるとしても、申立人が玉川温泉の著名性を裏付ける証拠として提出しているのは、事実報告書(甲第3号証)、玉川温泉関連類似商品に関しての報告(甲第4号証)及び玉川温泉の由来に関する刊行物(甲第5号証 非売品)のみであり、本件商標の指定商品との関連を示す証拠は、「ラジウムとマイナスイオンの力『ラジウムシーツ』」の商品を紹介している参考資料1のみである。 そうとすれば、玉川温泉の効能及びその効能に由来したシーツ等の商品が売り出されている事実は認められるとしても、提出に係る証拠のみをもってしては、当該地方及び温泉に関心の深い一部の者を除けば、「玉川の湯華」の文字から、直ちに、玉川温泉(引用商標)及びその効能に由来したシーツ等の商品を想起するものとはいい難く、また、本件商標の登録出願時において、引用商標が本件商標の指定商品との関係において、布団やシーツ等の取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。 してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわざるを得ず、また、引用商標に化体した名声にただ乗りするものということもできない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反してされたものとは認定できないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2005-11-01 |
出願番号 | 商願2004-27743(T2004-27743) |
審決分類 |
T
1
651・
222-
Y
(Y24)
T 1 651・ 271- Y (Y24) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小川 きみえ |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
寺光 幸子 小林 薫 |
登録日 | 2004-10-08 |
登録番号 | 商標登録第4808001号(T4808001) |
権利者 | 有限会社高橋ふとん店 |
商標の称呼 | タマガワノユノハナ、タマガワノユバナ |
代理人 | 持田 信二 |
代理人 | 義経 和昌 |
代理人 | 古谷 聡 |
代理人 | 溝部 孝彦 |