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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない Y29
審判 査定不服 観念類似 登録しない Y29
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y29
管理番号 1127541 
審判番号 不服2003-17557 
総通号数 73 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2006-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-09-10 
確定日 2005-11-10 
事件の表示 商願2002- 46992拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「α PRO」の文字を書してなり、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品として、平成14年6月6日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4589545号商標(以下「引用商標」という。)は、「プロ」の片仮名文字及び「PRO」の欧文字を上下二段に書してなり、平成13年8月30日に登録出願され、第29類「豆,乳製品,食用油脂,食用たんぱく」を指定商品として、同14年7月26日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「α PRO」の文字を横書きした構成よりなるところ、その構成中左側の「α」の文字と右側の「PRO」の文字は、スペースによって文字間が離れているばかりでなく、文字の大きさ及び小文字と大文字という文字の相違により表されていることからも視覚上分離して看取されることは明らかである。また、観念上においても、「α」と「PRO」の結合によりその語義に特定の意味合いが生ずるものでもなく、これらを常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情も存しない。
請求人は、要旨、「本願商標は、『α PRO』として一連一体であり、『α』は付記的部分ではなく要部観察される余地はない。『PRO』は他の語と結合しやすい語であり、これを分離観察するためには合理的理由がなければならず、本願商標にはそれが見当たらない。」旨主張している。
しかし、本願商標は、その構成中左側の「α」の文字が、上述したとおり、小さく小文字で表されており、右側の全て大文字で大きく表された「PRO」の文字とは明らかに異なる方法で表現されているものであって、この表記方法からしても、両者が1つの語をなすといった強い結付きを有するものとすることはできないものである。
また、これら外観上の構成の相違と観念上においてもその結合度が強いといえないことからすると、本願商標につき、左側の「α」の文字と右側の「PRO」の文字とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものとは認められないというべきであるから、本願商標が「α PRO」として一連一体であるとする請求人の主張は採用することができない。
そして、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、本願商標は、「α」の文字と「PRO」の文字とが分離されて認識され、その構成中右側の「PRO」の文字部分が、「professional」の短縮語であり、「プロ」と発音され、「職業的、専門家、プロ」等の意味をもって一般に親しまれている平易な英単語であることからすると、本願指定商品の一般的な取引者、需要者は、構成全体から一連に生ずる「アルファプロ」と称呼するほかに、「PRO」の文字部分に着目し、これより単に「プロ」と称呼し、「職業的、専門家、プロ」を観念する場合も決して少なくないものというべきである。
これに対し、引用商標は、上記2のとおり「PRO」の文字を書してなるものであるから、該文字に相応して「プロ」の称呼、「職業的、専門家、プロ」の観念を生ずること明らかである。
そこで、本願商標及び引用商標について、その称呼、観念及び外観を総合して考察すると、本願商標と引用商標とは、外観において「α」の有無で相違する点があるとしても、両商標中の主要部分と認識される「PRO」の文字より生ずる「プロ」の称呼及び観念を共通にする称呼、観念上類似の商標であって、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を包含しているものであるから、本願商標をその指定商品に使用した場合、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれが十分にあるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標と引用商標とは、類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものを含むものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は幾つかの登録例を示して、本願商標のみを別異に取り扱うのは審査の衡平さを欠く旨述べているが、本願商標の商標法4条1項11号該当性は、本件における引用商標との類否判断により決せられるべきものであって、対比される商標の具体的な構成等を異にする他の登録例は、上述の判断を左右するものではないから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-09-07 
結審通知日 2005-09-13 
審決日 2005-09-27 
出願番号 商願2002-46992(T2002-46992) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (Y29)
T 1 8・ 262- Z (Y29)
T 1 8・ 261- Z (Y29)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 田辺 秀三
特許庁審判官 高野 義三
大橋 信彦
商標の称呼 アルファプロ、プロ、ピイアアルオオ 
代理人 宇井 正一 
代理人 勝部 哲雄 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 
代理人 石田 敬 

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