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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y30 審判 全部申立て 登録を維持 Y30 審判 全部申立て 登録を維持 Y30 審判 全部申立て 登録を維持 Y30 |
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管理番号 | 1126296 |
異議申立番号 | 異議2004-90720 |
総通号数 | 72 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-12-22 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-11-29 |
確定日 | 2005-10-31 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4798529号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4798529号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4798529号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ドリップワン」と「DripOne」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成16年1月22日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆」を指定商品として、同年8月27日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 (1)引用商標 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第4236400号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成9年5月16日に登録出願、第30類「コーヒー,茶」を指定商品として、同11年2月5日に設定登録されたものである。 (2)異議の申立ての理由の要点 ア 商標法第4条第1項第10号について 引用商標は、申立人の簡易抽出型レギュラーコーヒーを示す商標として、本件登録出願日前に需要者の間で周知著名なものとなっていた。また、本件商標と引用商標は、外観及び称呼において互いに類似する。さらに、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する。 イ 商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、引用商標と同一又は類似する商標であって、指定商品についても同一又は類似するものである。 ウ 商標法第4条第1項第15号について 引用商標は、申立人の簡易抽出型レギュラーコーヒーを示す商標として本件登録出願日前に需要者の間で周知著名なものとなっている。本件商標がその指定商品に使用されるときは、これに接する取引者・需要者は、申立人若しくはこれと組織的または経済的に関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第10号及び同第11号について 本件商標は、前記のとおり、「ドリップワン」と「DripOne」の文字を通常の太さの書体で横書きしてなるものであるのに対し、引用商標は、別掲のとおり、「DRIPON」の各欧文字をやや肉厚にし、「D」から「P」に向かう程小さくなるように、また、「P」から「N」に向かっては大きくなるようにして、全体として「DRIPON」の文字の下部が上に向かって弧を描くように表したものである。 してみれば、両商標は、本件商標の欧文字部分と引用商標とを比較したとしても、その態様を著しく異にするというべきものであるから、外観上で相紛らわしいものとはいえない。 つぎに、本件商標及び引用商標は、それぞれ、その構成文字に相応して、本件商標は「ドリップワン」の称呼を、引用商標は「ドリップオン」の称呼を生じるものである。 そこで、「ドリップワン」と「ドリップオン」の両称呼を対比すると、前半の「ドリップ」を共通にするが、後半で「ワン」と「オン」の差異を有するものである。そして、当該差異にあって、「ワ」は両唇を近寄せて発する半母音と母音と結合した音であるのに対し、「オ」は唇の両端を少し中央に寄せ、舌を少し後方にひき、後舌面を軟口蓋に向かって高め、声帯の振動によって発する音であり、両者はその後続の音が弱音「ン」であることとも相俟って、ともに明確に発音、聴取されるものである。 そうしてみると、前記差異が称呼全体に与える影響は決して小さいとはいい難く、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、その全体の音感を異にし、両商標は紛れることなく判然と区別し得るというべきである。 さらに、両商標は、ともに特定の意味合いを表わさない造語からなるものというのが相当であるから、観念上相紛れるおそれがあるものとはいえない。 してみると、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、本件商標は、引用商標に類似する商標とはいえないものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同11号に該当するものとはいえない。 (2)商標法第4条第1項第15号について 甲各号証によれば、引用商標が商品「簡易抽出型レギュラーコーヒー」について相当程度使用されていることは認め得るが、本件商標が引用商標と商標自体非類似で別異の商標であることは前記(1)のとおりであり、両商標を関連づけてみるべき理由も他に見当たらない。 そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、引用商標を連想又は想起させるものではないから、これに接する取引者や需要者をして、その商品が申立人若しくは申立人と組織的または経済的に関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標は、前記各条項に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づきその登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 引用商標(登録第4236400号商標) |
異議決定日 | 2005-10-13 |
出願番号 | 商願2004-5065(T2004-5065) |
審決分類 |
T
1
651・
25-
Y
(Y30)
T 1 651・ 271- Y (Y30) T 1 651・ 261- Y (Y30) T 1 651・ 262- Y (Y30) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 土井 敬子 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
井岡 賢一 中村 謙三 |
登録日 | 2004-08-27 |
登録番号 | 商標登録第4798529号(T4798529) |
権利者 | ユーシーシー上島珈琲株式会社 |
商標の称呼 | ドリップワン |
代理人 | 太田 誠治 |
代理人 | 北村 修一郎 |
代理人 | 田中 克郎 |
代理人 | 中村 勝彦 |
代理人 | 稲葉 良幸 |
代理人 | 佐藤 俊司 |