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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y30
審判 全部申立て  登録を維持 Y30
審判 全部申立て  登録を維持 Y30
審判 全部申立て  登録を維持 Y30
管理番号 1123325 
異議申立番号 異議2004-90559 
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-10-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-09-13 
確定日 2005-08-22 
異議申立件数
事件の表示 登録第4777508号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4777508号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4777508号商標(以下「本件商標」という。)は、後掲(1)に示したとおりの構成よりなり、平成15年9月19日に登録出願、第30類「チョコレート」を指定商品として、同16年6月11日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4051525号商標(以下「引用商標1」という。)は、後掲(2)に示したとおりの構成よりなり、平成7年2月3日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同9年9月5日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4333287号商標(以下「引用商標2」という。)は、後掲(3)に示したとおりの構成よりなり、平成10年7月7日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年11月12日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4442879号商標(以下「引用商標3」という。)は、後掲(4)に示したとおりの構成よりなり、平成12年1月14日に登録出願、第14類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同13年1月5日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4295402号商標(以下「引用商標4」という。)は、後掲(5)に示したとおりの構成よりなり、平成10年2月10日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年7月16日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4329023号商標(以下「引用商標5」という。)は、後掲(6)に示したとおりの構成よりなり、平成10年9月24日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年10月29日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由
(1)本件商標と引用商標1ないし5とは外観において類似するものであり、かつ、その指定商品と引用商標1ないし5の指定商品とは同一又は類似のものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)引用商標1ないし5及び第30類において申立人が所有する登録第4051530号商標ほか29件の登録商標(以下、これらをまとめて「申立人商標」という。)は、本件商標の登録出願前には、既に、申立人の親会社が販売するチョコレート キャンディーを表示するものとして世界各国及び日本国内において周知著名になっていた。そして、本件商標は、かかる著名な申立人商標と類似し、本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品とは類似する。よって、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当する。
(3)本件商標は、上記(2)のとおり、世界各国及び日本国内において周知著名となっている申立人商標と類似するものであり、これがその指定商品に使用された場合には、申立人又は申立人の親会社の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同するおそれがある。よって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
(4)本件商標は、上記(2)のとおり、世界各国及び日本国内において周知著名となっている申立人商標と類似するものであり、申立人商標の著名性に乗じて不正の利得を得るなどの不正の目的をもって使用するために出願されたものである。よって、本件商標は商標法第4条第1項第19号に該当する。
(5)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び第19号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標1ないし5との類否について検討するに、本件商標は後掲(1)のとおりの構成からなるところ、申立人も主張するように、その構成中の「COLOR」及び「PETITCHOCO」の文字部分は指定商品「チョコレート」の品質(色彩)、形状等を表示したものと認識され、自他商品の識別力がないか極めて弱いものであるから、右下に描かれた図形部分(以下「本件図形」という。)が自他商品識別標識としての要部となり得るものである。
他方、引用商標1ないし5は、後掲(2)ないし(6)のとおり、いずれも図形からなるものである。
そこで、本件図形と引用商標1ないし5とを対比すると、両者は、いずれも目と口を描いた丸い胴体に手足を付けて擬人化した図形という点では共通するものの、本件図形は、上部に帽子状のものが描かれているほか、大きく開かれた口が丸い胴体の下半分程を占め、靴を履いた足部分は右足を大きく踏み出すように上げ、手の部分は右手を開き、左手を拳にし、全体として躍動感を与えるものであるのに対して、引用商標1ないし5はいずれも目と口が丸い胴体の上半分程にまとめて描かれ、しかもその口も大きくは開かれていないほか、帽子状のものがなく、代わりに眉毛のごときものが丸い胴体に接するように又はその上に描かれており、また、手足は静止しているように描かれ、全体として動きを余り感じさせないものである。特に、引用商標3ないし5は胴体部分にローマ字の「m」が白抜きで表されており、これが強く印象に残るものである。これらの相違点は上記共通点をはるかに凌駕し、これが全体に与える影響は大きく、本件図形と引用商標1ないし5とを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、それぞれ全体から受ける印象が明らかに異なり、外観上判然と区別し得るものというのが相当である。
また、本件図形は、既成の親しまれた観念を有する事物を表したものともいえず、特定の称呼及び観念を生ずるものではないから、称呼及び観念について引用商標1ないし5と比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標1ないし5とは、外観、称呼及び観念のいずれの点から見ても、相紛れるおそれのない、非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、引用商標1ないし5との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)申立人は、上記引用商標1ないし5を含む申立人商標が申立人の主力商品であるチョコレートキャンデーについてキャラクターとして使用され周知著名になっている旨主張し、証拠を提出している。
確かに、提出に係る証拠によれば、申立人商標と同一の図形がキャラクターとして使用され、取引者・需要者間に相当程度広く認識されているものと認められるが、申立人商標の内の特定のものが周知著名になっているというよりはむしろ、一群のキャラクターとして知られているものというべきである。そして、申立人商標は、いずれも、引用商標1ないし5と同様に擬人化された図形が単独で又は複数が他の文字等と共に構成され、その多くは胴体部分にローマ字「m」が表示されたものであって、上記(1)の引用商標1ないし5の特徴を大きく超えるものではなく、引用商標1ないし5を基本にした変形(バリエーション)との印象を与えるものである。
そうすると、個々の申立人商標は、上記(1)において本件商標と引用商標1ないし5とを対比したと同様に、本件商標とは相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
したがって、本件商標は、申立人商標との関係において、商標法第4条第1項第10号に該当するものではない。
(3)上記(1)及び(2)のとおり、本件商標と引用商標1ないし5を含む申立人商標とは、相紛れることのない非類似の商標であって別異のものであるから、申立人商標の周知著名性を考慮したとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者が申立人商標を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものでもない。
(4)本件商標は、上記(1)ないし(3)のとおり、申立人商標と類似するものではなく、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれもないものであり、かつ、商標権者が申立人商標の著名性に乗じて不正の利得を得るなどの不正の目的をもって採択し使用するものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものでもない。
(5)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 (1)本件登録第4777508号商標


(色彩については、原本参照。)

(2)引用登録第4051525号商標


(3)引用登録第4333287号商標


(色彩については、原本参照。)

(4)引用登録第4442879号商標


(色彩については、原本参照。)

(5)引用登録第4295402号商標


(色彩については、原本参照。)

(6)引用登録第4329023号商標


(色彩については、原本参照。)
異議決定日 2005-08-04 
出願番号 商願2003-81840(T2003-81840) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (Y30)
T 1 651・ 26- Y (Y30)
T 1 651・ 271- Y (Y30)
T 1 651・ 25- Y (Y30)
最終処分 維持  
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 大場 義則
特許庁審判官 鈴木 新五
柳原 雪身
登録日 2004-06-11 
登録番号 商標登録第4777508号(T4777508) 
権利者 株式会社エイチアンドエイチトレーディング
商標の称呼 カラープチチョコ、プチチョコ、カラー 
代理人 小泉 淑子 

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