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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y03
管理番号 1123150 
審判番号 不服2003-23396 
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-12-03 
確定日 2005-09-20 
事件の表示 商願2002-103500拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「アロエール」の片仮名文字を標準文字で横書きしてなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年12月6日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同15年8月29日付け手続補正書により、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第978644号商標(以下「引用1商標」という。)は、「アロメール」の片仮名文字を横書きしてなり、商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和45年10月5日に登録出願、同47年9月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第1183751号商標(以下「引用2商標」という。)は、「アロエーヌ」の片仮名文字を横書きしてなり、商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和48年3月13日に登録出願、同51年2月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第1547509号商標(以下「引用3商標」という。)は、「アロベール」の片仮名文字を横書きしてなり、商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和53年7月24日に登録出願、同57年10月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第1627270号商標(以下「引用4商標」という。)は、「アリエール」の片仮名文字を横書きしてなり、商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和55年6月17日に登録出願、同58年10月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第3294529号商標(以下「引用5商標」という。)は、「アリエール」と「パワーミクロ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年10月12日に登録出願、同9年4月25日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4230754号商標(以下「引用6商標」という。)は、「アリエール」と「ピュアクリーン」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年3月5日に登録出願、同11年1月14日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4230755号商標(以下「引用7商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年3月5日に登録出願、同11年1月14日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、「アロエール」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して、「アロエール」の称呼を生ずるものである。
他方、引用1商標は、「アロメール」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して、「アロメール」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「アロエール」の称呼と引用1商標より生ずる「アロメール」の称呼を比較すると、両称呼は、3音目に位置する「エ」と「メ」の音に差異を有するものであるところ、本願商標の「エ」の音が、有声の開放音であるのに対し、引用1商標の「メ」の音は、有声の通鼻音であって、それぞれ発音方法の違いが音質を著しく異にするものであり、さらに、いずれも後に長音を伴うために強く発音されるから、これらの差異音が称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものでなく、両称呼をそれぞれ称呼したときには、十分に聴別し得る差異を有するものというべきである。
次に、引用2商標は、「アロエーヌ」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「アロエーヌ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「アロエール」の称呼と引用2商標より生ずる「アロエーヌ」の称呼を比較すると、両称呼は、語尾に位置する「ル」と「ヌ」の音に差異を有するものであるところ、本願商標の「ル」の音が、有声の弾音であるのに対し、引用2商標の「ヌ」の音は、有声の通鼻音であって、それぞれ発音方法の違いが音質を著しく異にするものであるから、これらの差異音が称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものでなく、両称呼をそれぞれ称呼したときには、十分に聴別し得る差異を有するものというべきである。
次に、引用3商標は、「アロベール」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して、「アロベール」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「アロエール」の称呼と引用3商標より生ずる「アロベール」の称呼を比較すると、両称呼は、3音目に位置する「エ」と「ベ」の音に差異を有するものであるところ、本願商標の「エ」の音が、有声の開放音であるのに対し、引用3商標の「ベ」の音は、有声の破裂音であって、それぞれ発音方法の違いが音質を著しく異にするものであり、さらに、いずれも後に長音を伴うためにいずれも強く発音されるから、これらの差異音が称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものでなく、両称呼をそれぞれ称呼したときには、十分に聴別し得る差異を有するものというべきである。
次に、引用4商標は、「アリエール」の文字よりなるもの、また、引用5ないし7商標は、構成中に「アリエール」の文字を有するものであるから、それぞれ構成文字に相応して、「アリエール」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「アロエール」の称呼と引用4ないし7商標より生ずる「アリエール」の称呼を比較すると、これらの称呼は、2音目の「ロ」と「リ」の音に差異を有するものであるところ、本願商標の「ロ」の音が、舌面を硬口蓋に近づけ有声の気息を通じて発する子音(r)と母音(o)を結合した音で内にこもるように発音されるのに対し、引用4ないし7商標の「リ」の音は、舌面を硬口蓋に近づけ舌先で上歯茎を弾くようにして発音する子音(r)と母音(i)を結合した有声の弾音であって、発音方法の違いが音質を著しく異にするものであるから、これらの差異音が称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものでなく、これらの称呼をそれぞれ称呼したときには、十分に聴別し得る差異を有するものというべきである。
また、本願商標と引用1ないし7商標は、特定の観念を生じない造語と認められるものであるから、観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上容易に区別し得るものである。
してみれば、本願商標と引用1ないし7商標とは、外観、称呼、観念のいずれにおいても類似しない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 引用7商標 (色彩については、原本参照のこと。)

審決日 2005-09-05 
出願番号 商願2002-103500(T2002-103500) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Y03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 渡邉 健司松浦 裕紀子 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 津金 純子
佐藤 達夫
商標の称呼 アロエール 
代理人 舘石 光雄 
代理人 萼 経夫 
代理人 村越 祐輔 

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