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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 Y05 |
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管理番号 | 1121752 |
審判番号 | 不服2003-22746 |
総通号数 | 69 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-11-21 |
確定日 | 2005-09-01 |
事件の表示 | 商願2002-90537拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用腕環,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,失禁用おしめ,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,防虫紙,胸当てパッド」を指定商品として、平成14年10月25日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同15年8月12日付け提出の手続補正書により、第5類「はえ取り紙,防虫紙」に補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下(1)ないし(3)のとおりである。 (1)登録第4021501号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成7年2月3日に登録出願、第16類「紙類,紙製包装用容器,衛生手ふき,紙製テーブルクロス,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,紙製ブラインド,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類,活字,装飾塗工用ブラシ,封ろう,マーキング用孔開型板」を指定商品として、同9年7月4日に設定登録されたものである。 (2)登録第4398486号商標(以下「引用B商標」という。)は、「サネックス」の片仮名文字と「SUNNEX」の欧文字を二段に併記してなり、平成10年12月18日に登録出願された商願平10-108007号をもとの商標登録出願とする商標法第10条第1項に基づく新たな商標登録出願として、同11年12月1日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同12年7月7日に設定登録されたものである。 (3)登録第4639649号商標(以下「引用C商標」という。)は、「SUNNEX」の欧文字と「サネックス」の片仮名文字を二段に併記してなり、平成13年10月3日に登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、同15年1月24日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲(1)のとおり、ややデザイン化されているとはいえ、「SANIX」の欧文字を表したものと容易に理解し得るものであるところ、これが全体として特定の意味を有する既成語を表したものとはいえないことから、該構成文字に相応して「サニックス」の称呼を生ずるというのが相当である。 他方、引用A商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなるところ、構成中の「SONICS」の文字は、「ソニックス:音波の実用的応用を扱う工学の部門」の意味を有する英語であるが、極めて専門的な語であり、一般には知られていないことからすると、直ちに特定の観念が生ずるとはいい難いものであり、該構成文字に相応して「ソニックス」の称呼を生ずるというのが相当である。 そして、本願商標より生ずる「サニックス」の称呼と引用A商標より生ずる「ソニックス」の称呼とを比較するに、両者は、語頭における「サ」と「ソ」の差異を有するものであり、該差異音が同行音であるとしても、称呼の識別上重要な要素を占める語頭に位置することから、称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼するときには、語調、語感を異にし、互いに聴別し得るものというのが相当である。 また、本願商標と引用A商標とは、前記の構成よりみて、外観においては明らかに区別し得るものであり、観念については、本願商標が特定の意味を有しない造語であることから、比較することはできない。 次に、本願商標と引用B商標及び引用C商標の類否について検討するに、引用B商標及び引用C商標の構成中の「SUNNEX」の欧文字部分が特定の意味を有する既成語を表したものとはいえないところ、引用両商標からは、「サネックス」の片仮名文字部分に相応して「サネックス」の称呼が生ずるものである。 そして、本願商標より生ずる「サニックス」の称呼と引用B商標及び引用C商標より生ずる「サネックス」の称呼とを比較するに、4音という短い音構成にあって、第2音における「ニ」と「ネ」の音の差異を有し、該差異音が促音を伴うことによって強音として聴取される音であることから、その差異が称呼全体に与える影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときには、語調、語感を異にし、互いに聴別し得るものというのが相当である。 また、本願商標と引用B商標及び引用C商標とは、前記の構成よりみて、外観においては明らかに区別し得るものであり、観念については、共に特定の意味を有しない造語であるから、比較することができない。 してみれば、本願商標と引用A商標ないし引用C商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(1) 本願商標 別掲(2) 引用A商標(登録第4021501号商標) |
審決日 | 2005-08-23 |
出願番号 | 商願2002-90537(T2002-90537) |
審決分類 |
T
1
8・
26-
WY
(Y05)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 渡邉 健司、松浦 裕紀子 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
岡田 美加 三澤 惠美子 |
商標の称呼 | サニックス |
代理人 | 平田 義則 |