ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z36 |
---|---|
管理番号 | 1121742 |
審判番号 | 不服2002-24207 |
総通号数 | 69 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-12-16 |
確定日 | 2005-08-11 |
事件の表示 | 商願2001-64028拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「MEDICOM」及び「メディコム」の文字を二段に横書きしてなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成13年6月28日に登録出願、その後、指定役務については、当審における同16年9月21日付けの手続補正書により、第36類「公的保険適用外のガン治療費のための医療保険の引受け,その他の医療保険の引受け」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4585737号商標(以下「引用A商標」という。)は、「MEDICO」及び「メディコ」の文字を二段に横書きしてなり、平成13年6月19日に登録出願、第36類「損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,損害保険情報の提供,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,生命保険情報の提供,資金の貸付け,建物の貸与,有価証券の募集の取扱い,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同14年7月12日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4585738号商標(以下「引用B商標」という。)は、「メディ子」の文字(標準文字)を横書きしてなり、平成13年6月19日に登録出願、第36類「損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,損害保険情報の提供,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,生命保険情報の提供,資金の貸付け,建物の貸与,有価証券の募集の取扱い,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同14年7月12日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、「MEDICOM」及び「メディコム」の文字を二段に横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「メディコム」の称呼を生ずるものである。 他方、引用A商標は、「MEDICO」及び「メディコ」の文字を二段に横書きしてなり、引用B商標は、「メディ子」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して、いずれよりも「メディコ」の称呼を生ずるものである。 そこで、本願商標より生ずる「メディコム」と引用A及びB商標より生ずる「メディコ」の称呼を比較するに、両者は、互いに「メディコ」の音を共通にし、その異なるところは、語尾において「ム」の1音の有無の差異を有するものである。 しかして、該差異音「ム」は、それ自体響きの弱い両唇通鼻音であって、しかも、称呼の識別において印象の弱い語尾に位置するばかりでなく、共通する他の音「メ」「ディ」「コ」が破裂音「コ」を含み明瞭に発音・聴取されるものであるから、かかる「ム」の音は、一層印象の弱いものになるといわなければならない。 そうすると、該「ム」の音の有無が両称呼全体に及ぼす影響は決して大なるものということはできない。 してみれば、両者をそれぞれ一連に称呼した場合、両称呼は、全体の語調、語感が極めて近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。 そして、本願商標の「MEDICOM」及び「メディコム」と引用A商標の「MEDICO」及び「メディコ」とは、語尾においてそれぞれ欧文字「M」と片仮名文字「ム」の有無の差異を有するにすぎないから、一字一字を明確に記憶して取引に当たるものとはいえない商取引の実情よりすれば、本願商標と引用A商標とは、外観上も相紛らわしいものであり、他方、本願商標と引用B商標とは、外観上相違するものである。 また、本願商標は、特定の意味合いを有しない造語と認められるのに対して、引用A商標は、「医者、医学生」の意味合いを有するものであり、引用B商標は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものである。 そうすると、本願商標と引用A商標とは、観念において比較できないとしても、称呼及び外観において互いに相紛らわしい類似の商標というべきであり、また、本願商標と引用B商標とは、称呼において相紛らわしいものであるから、たとえ、外観において相違し、観念において比較できないとしても、そのことが称呼における類似性を凌駕するほど両者の類否に影響を及ぼすものとはいえない以上、本願商標と引用B商標は、互いに相紛れるおそれがある類似の商標といわざるを得ない。 そして、補正後の本願商標の指定役務と引用A及びB商標の指定役務とは、同一又は類似のものである。 請求人は、過去の審決例、登録例を挙げて、種々主張しているが、かかる補正書で示された使用の商標「MEDCOM(メディコム)」は、本願商標と欧文字部分において、その綴り(態様)を異にする「MEDCOM」の文字よりなるものであるから、これをもって、本願商標が使用の結果、取引者・需要者間に広く知られているということはできない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2004-09-08 |
結審通知日 | 2004-09-14 |
審決日 | 2005-06-30 |
出願番号 | 商願2001-64028(T2001-64028) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Z36)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 飯塚 隆 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
鈴木 新五 蛭川 一治 |
商標の称呼 | メディコム |
代理人 | 宇井 正一 |
代理人 | 勝部 哲雄 |
代理人 | 石田 敬 |
代理人 | 田島 壽 |
代理人 | 青木 篤 |