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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 126 |
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管理番号 | 1114873 |
審判番号 | 取消2004-30901 |
総通号数 | 65 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-05-27 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2004-07-08 |
確定日 | 2005-03-22 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2464827号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第2464827号商標の指定商品中「第26類 頭飾品」については、その登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2464827号商標(以下「本件商標」という。)は、「MAGIC」の欧文字と「マジック」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、平成2年1月30日登録出願、第21類「頭飾品、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具(ただし、洗面用具入れを除く)」を指定商品として、同4年10月30日に設定登録されたものであるが、指定商品については、同16年5月26日に、第3類「つけづめ,つけまつ毛」、第8類「ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,まつ毛カール器,マニキュアセット」、第10類「耳かき」、第14類「宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ,洗面用具入れ」を除く。)」及び第26類「頭飾品,造花(「造花の花輪」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」として、書換の登録がされたものである。 2 請求人の主張 請求人は、「本件商標は、その指定商品中『頭飾品』についての登録を取り消す。」との審決を求めると申し立て、その理由を「本件商標は、その指定商品中『頭飾品』について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても継続して3年以上、日本国内において使用されていないから、指定商品中の上記商品についての登録は、取り消されるべきである。」旨述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 3 被請求人の答弁 被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。 (1)本件商標の商標権者(被請求人)は、株式会社クラレに対して、本件商標の通常使用権を許諾し、さらに、株式会社クラレは、株式会社ラッキーコーポレーション(以下「ラッキーコーポレーション」という。)に対して、本件商標の再使用権を許諾している(乙第1号証)。 そして、ラッキーコーポレーションは、ホームページやカタログにより、「マジック カーラー」(「マジック」と「カーラー」の間には、登録商標であることを示す丸アールが表示されている。以下同じ。)の商品名で「ヘアカーラー」を各種販売している(乙第2号証ないし乙第4号証)。 また、使用に係る商標「マジック」は、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。 (2)使用に係る商品である「ヘアカーラー」は、パンフレット(乙第4号証)を見てもわかるように、「ヘアネット」、「ヘアピン」、「カチューシャ」、「コーム」等とともに販売されていることから、本件請求に係る「頭飾品」と生産者、販売者、需要者及び取引経路等を共通にする同一又は類似の商品である。 (3)「マジック カーラー」は、本件審判の請求の登録前3年以内に、株式会社エトワール海渡に販売・納品した(乙第5号証及び乙第6号証)。 (4)以上のとおり、被請求人は、本件商標を使用していた事実は明らかである。 4 当審の判断 (1)乙第1号証ないし乙第6号証によれば、本件商標の通常使用権者であるラッキーコーポレーションは、本件審判の請求の登録(平成16年8月2日)前3年以内に日本国内において、使用に係る商品「ヘアカーラー」に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していた事実を認めることができる。 そこで、使用に係る商品「ヘアカーラー」が本件請求に係る指定商品である「頭飾品」に含まれるものであるか否かについて検討する。 (2)ヘアカーラーは、「頭髪をカールするための円筒形の器具」(広辞苑第5版「カーラー」の項参照。)であり、商標法上、化粧用具の範疇に属する商品である。そして、商標法上でいう「化粧用具」とは、調髪用具まで含んだ概念である(「商品区分解説」昭和55年3月31日改訂版参照。)。 これに対し、頭飾品は、「商品及び役務区分解説[国際分類第8版対応]」によれば、「主として頭に飾ることによって、直接的にその人の美しさを増すものが含まれる。調髪用の『くし』は第21類化粧用具に属し、この概念には装飾用の『くし』のみが含まれる。」とあり、頭飾品の概念には、調髪用の商品は含まれないとみるのが相当である。 そうすると、使用に係る商品である「ヘアカーラー」は、本件請求に係る指定商品である「頭飾品」の範疇には含まれない商品といわざるを得ない。 (3)以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標を使用していたことを証明し得なかったのみならず、使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていないといわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「第26類 頭飾品」について、取り消すべきものとする。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2005-01-21 |
結審通知日 | 2005-01-25 |
審決日 | 2005-02-07 |
出願番号 | 商願平2-9237 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(126)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 野上 サトル、栗原 清一、小宮山 貞夫 |
特許庁審判長 |
茂木 静代 |
特許庁審判官 |
津金 純子 内山 進 |
登録日 | 1992-10-30 |
登録番号 | 商標登録第2464827号(T2464827) |
商標の称呼 | マジック |
代理人 | 柳野 隆生 |