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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y38
管理番号 1113753 
異議申立番号 異議2004-90397 
総通号数 64 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-06-25 
確定日 2005-03-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第4758945号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4758945号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4758945号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第38類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成14年3月7日に登録出願、同16年3月26日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)別掲(2)のとおりの構成よりなり、第9類、第14類及び第38類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年7月4日登録出願、同13年7月19日に設定登録された登録第4492053号商標(以下「引用商標1」という。)。
(2)別掲(3)のとおりの構成よりなり、第9類、第37類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とし、パリ条約に基づくドイツ連邦共和国を最初の出願(1999年10月21日)とする優先権の主張を伴うものとして、平成12年4月14日登録出願、同13年8月17日に設定登録された登録第4500225号商標(以下「引用商標2」という。)。
(3)別掲(4)のとおりの構成よりなり、第1類ないし第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年7月31日登録出願、同14年5月24日に設定登録された登録第4569830号商標(以下「引用商標3」という。)。

3 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標は、その構成中の「NET MARKS」の文字部分より「ネットマークス」の称呼を生ずる。
これに対し、引用商標1及び2は、その構成中の「NETWORKS」の文字部分より「ネットワークス」の称呼が生ずる。
また、引用商標3は、その構成中の「NETMAX」及び「ネットマックス」の文字部分より「ネットマックス」の称呼が生ずる。
そして、本件商標より生ずる「ネットマークス」の称呼と各引用商標より生ずる「ネットワークス」の称呼及び「ネットマックス」の称呼は、それぞれを一連に称呼するときは、相紛らわしいものであるから、本件商標と各引用商標は類似する。また、本件商標と各引用商標の指定役務は、同一又は類似のものである。
(2)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録を取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)本件商標は、別掲(1)のとおり、図形と文字との組み合わせよるなるものであるところ、その構成中、二段に書された「NET」及び「MARKS」の文字部分より「ネットマークス」の称呼を生ずるものである。
(2)引用商標1は、別掲(2)のとおり、図形と文字との組み合わせよるなるものであるところ、その構成中、二段に書された「WRIST」及び「NETWORKS」(「O」の文字部分はやや図案化されている。)の文字部分は、「O」を除き同一の書体で書され、文字全体としてまとまりよく書されているものであるから、外観上一体のものとして看取されるものである。
また、「network」の語は、「放送網、通信網」等の意味をもって、電気通信等の分野においては、自他役務の識別標識としての機能を有しないものであるから、引用商標1中の「NETWORKS」の文字部分に強い識別機能を有するものとはいえない。
そうすると、引用商標1は、その構成中の文字部分全体が一体不可分のものを表したと理解されること上記のとおりであるから、その文字部分に相応して、「リストネットワークス」の一連の称呼を生ずるものであって、単に「ネットワークス」のみの称呼は生じないものといわなければならない。
(3)引用商標2は、別掲(3)のとおり、図形と文字との組み合わせよるなるものであるところ、その構成中の「NETWORKS」の文字部分は、きわめて小さく書されているばかりでなく、引用商標1と同様の理由により、それ自体自他役務の識別機能を有しないものであるから、顕著に書された「OPUSWAVE」の文字部分に自他役務の識別機能を有するものである。
そうすると、引用商標2は、その構成中の文字部分全体より「オーパスウエーブネットワークス」の称呼を生ずるほか、「OPUSWAVE」の文字部分より「オーパスウエーブ」の称呼をも生ずるものであって、単に「ネットワークス」のみの称呼は生じないものといわなければならない。
(4)引用商標3は、別掲(4)のとおり、図形と文字との組み合わせよるなるものであるところ、その構成中の「NETMAX」及び「ネットマックス」の文字部分より「ネットマックス」の称呼を生ずるものである。
(5)そこで、本件商標と各引用商標とを比較するに、本件商標より生ずる「ネットマークス」の称呼と引用商標1より生ずる「リストネットワークス」の称呼は、構成する音数の相違、各音の音質、音感の差異等により、それぞれを一連の称呼した場合においても、明瞭に聴別し得るものである。
また、本件商標より生ずる「ネットマークス」の称呼と引用商標2より生ずる「オーパスウエーブネットワークス」又は「オーパスウエーブ」の称呼も、本件商標と引用商標1との比較と同様の理由により、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、本件商標より生ずる「ネットマークス」の称呼と引用商標3より生ずる「ネットマックス」の称呼は、「マ」の音に長音を伴うか促音を伴うかの差異を有するものであるところ、長音の場合は、ゆったりとした語調で、穏やかな語感を与えるのに対し、促音の場合は、詰まったような語調で、鋭い語感を与えるものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、その語調、語感の相違により、互いに聞き誤るおそれはないものである。
してみれば、本件商標と各引用商標とが称呼上類似するとする申立人の主張は理由がない。他に、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき事由は存しない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(6)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 (1)本件商標



(2)引用商標1



(3)引用商標2



(4)引用商標3


(色彩については原本参照)
異議決定日 2005-02-16 
出願番号 商願2002-104016(T2002-104016) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Y38)
最終処分 維持  
前審関与審査官 熊谷 道夫堀内 真一 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 茂木 静代
三澤 惠美子
登録日 2004-03-26 
登録番号 商標登録第4758945号(T4758945) 
権利者 株式会社ネットマークス
商標の称呼 ネットマークス 
代理人 加藤 ちあき 
代理人 大島 厚 
代理人 小栗 昌平 
代理人 井滝 裕敬 
代理人 吉田 和彦 
代理人 松尾 和子 
代理人 市川 利光 
代理人 中村 稔 
代理人 熊倉 禎男 

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