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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない 112 |
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管理番号 | 1113537 |
審判番号 | 不服2000-17294 |
総通号数 | 64 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-04-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-10-30 |
確定日 | 2005-03-01 |
事件の表示 | 昭和63年商標登録願第124755号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 本件商標登録出願 本件商標登録出願は、商標(以下「本願商標」という。)の構成を「TRACKER」の欧文字とし、第12類(平成3年9月25日平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令第1条に基づく商品の区分)「輸送機械器具、その部品および附属品」を指定商品として、昭和63年11月2日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、当審における平成14年11月18日付の手続補正書をもって「自動車並びにその部品及び附属品(タイヤ,チューブを除く)」と補正されているものである。 第2 原査定の引用商標 原査定において、本願商標が商標法4条1項11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第2468158号商標(以下「引用商標」という。)は、「TRUNCAR」(全体としてややデザイン化してなり、「T」の文字は「RUNCAR」の文字より縦長に表してなる。)の欧文字を横書きし、この構成の「RUNCAR」の文字の下部に「トランカー」の片仮名文字を横書きに表示してなり、昭和60年11月21日登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品及び附属品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として平成4年10月30日に設定登録され、同14年7月2日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同年6月17日の申請に基づき、指定商品を第12類「船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),エアクッション艇,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」とする書換登録の設定登録が平成14年12月4日になされ、現に権利が有効に存続しているものである。 第3 当審の判断 1 商標の類否判断 本願商標の構成は、前記したとおり、「TRACKER」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「トラッカー」の称呼が生じるものである。 これに対して、引用商標は、前記したとおり、「TRUNCAR」、「トランカー」の各文字からなるものであるから、その構成全体から「トランカー」の称呼が生ずるものである。 そこで、本願商標から生ずる「トラッカー」の称呼と、引用商標から生ずる「トランカー」の称呼を比較するに、両者は「ト」「ラ」「カー」の音を共通にし、前者は「ラ」の音に促音「ッ」が、後者は「ラ」の音に「ン」の音が伴う点において差異があるものの、促音「ッ」の音はそれ自体独立して発せられる音ではなく「ラ」の音に伴って詰まるように発せられる音であり、他方、「ン」の音は、前舌面を軟口蓋前部に押しあて、または、後舌面を軟口蓋後部に押しあてて、有声の気息を鼻から洩らして発する鼻音であって、弱く響く音であることから、両者を、それぞれ一連に称呼するときには互いに紛らわしく聴取されるというべきものである。 したがって、両商標は、その外観、観念を含めて総合的に観察しても、なお、称呼において類似する商標というべきであり、補正後の本願指定商品は、引用商標の指定商品に包含されるものである。 2 本件に係る手続の経緯 (1)本件審判請求人(出願人)は、原審において引用商標に係る拒絶理由に対し、引用商標権者と譲渡交渉をしているので審査の猶予を申し出ていたところ、相当の期間を経過しても権利の異動等の事実が認められなかったため、原審の審査官は、前記の拒絶理由をもって本願を拒絶したものである。 (2)審判請求人(出願人)は、本件審判請求後、引用商標の移転交渉を継続している旨を平成13年2月5日付で申し出ていたところ、同14年11月18日付で、商標法50条1項に基づき、引用商標に対して不使用取消審判を請求した。 しかるところ、該取消審判は、その請求は成り立たないとの審決が平成15年9月16日になされ、それが同16年1月27日に確定し、その登録が同年2月20日になされているものである。 (3)そうとすれば、当審に対する申し出はないものの、前記(1)の譲渡交渉は不調に終わったものと推認され、かつ、前記(2)に係る取消審判は不成立が確定しているから、審判請求人(出願人)は、これ以上本件審理の猶予を求めるべき合理的理由及び事情をもち得ないというべきである。 3 結論 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2004-09-30 |
結審通知日 | 2004-10-08 |
審決日 | 2004-10-19 |
出願番号 | 商願昭63-124755 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(112)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鹿谷 俊夫、岩内 三夫 |
特許庁審判長 |
佐藤 正雄 |
特許庁審判官 |
中束 としえ 宮川 久成 |
商標の称呼 | トラッカー |
復代理人 | 柳生 征男 |
復代理人 | 中田 和博 |
復代理人 | 足立 泉 |
代理人 | 青木 博通 |