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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 124
管理番号 1113520 
審判番号 取消2003-30439 
総通号数 64 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-04-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2003-04-11 
確定日 2005-02-28 
事件の表示 上記当事者間の登録第1424139号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第1424139号商標の指定商品中の「玉突き用具,遊戯用器具」については、その登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第1424139号商標(以下「本件商標」という。)は、「PREDATOR」の欧文字を横書きしてなり、昭和51年8月20日に登録出願、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコード、これらの部品及び附属品」を指定商品として、同55年6月27日に設定登録されたものであるが、指定商品中の「釣り具」について登録は、平成13年6月28日付けの審決により取り消され、その確定の登録が同13年12月5日にされているものである。また、その余の指定商品についての権利は、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品「娯楽用具」中の「玉突き用具,遊戯用器具」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実がなく、また、使用していないことについて正当な理由もないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
(ア)商標制度は、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とし、設定された商標権を通じて、商品流通の過程、競争関係に一定の秩序をもたらそうとするものである。
そして、商標権が設定された後であっても、この目的ないし要請に積極的に応えるに足りない事実、例えば、当該商標の一定期間の継続した不使用の事実が現にあれば、正にこの事実によってその商標権は、商標制度存在の趣旨に沿わず、かえって他人による同一又は類似の商標の使用を阻み、ひいては他人の流通秩序への寄与を妨げることになり、消極的な意味しか有しないものとして否定さるべきものとするのが、不使用による商標登録取消制度の趣旨である。
したがって、商標権を譲り受ける場合には、その商標の従前の使用状況についての事実、例えば、指定商品の一部又は全部について、一定の期間使用されていない事実があるときには、その事実自体は消滅するはずのものではないから、当該商標権に当然に伴うものとして、譲受人もまた、そのような事実を伴い、ないしはそのような状況下にある商標権を承継し、したがって、当該商標権の譲り受けにより、譲渡前の不使用の事実が不問に付され、不使用の期間が譲受人との関係で新たに起算されるというようなものではないと解すべきであることは、商標法第50条第1項、第2項の規定の前示趣旨に比べ合わせれば明らかであり、商標権の譲渡を受けようとする者は、その際に当該登録商標の使用の事実ないし状況のいかんを調査すべきであり、例えば、不使用の状態が相当期間継続しているような場合には、その商標権の登録がその不使用の期間に応じて取消される可能性を包蔵したものであることを予想して取引に当るべきである。それ故に、不使用についての正当な理由の有無を判断するに当ってもまた、商標権の移転がされた場合には、単にその移転後の事情のみならず、それ以前の継続した不使用の事実ないし状況が、商標登録取消審判請求の予告登録前3年内の不使用事実として、前後通じて判断されるべきものである。
そうすると、商標権の譲渡後のみについてみると、商標権の移転登録後の期間が3年に満たないとする被請求人主張の理由だけでは、商標登録の取消を免れ得るものではない(甲第1号証ないし甲第3号証参照)。
(イ)そこで、本件について考察するに、現商標権者は本件審判の請求の登録3年前(即ち平成12年5月14日)から、平成14年8月6日の移転登録日に至るまでの間の、当時の商標権者らによる登録商標の使用を立証しておらず、かつ、同移転登録から本件審判の予告登録日までの間の登録商標の使用も立証していないのであるから、本件商標は前記登録前の3年間継続して商標権者らにより使用されていないものと認められる。
よって、現商標権者が移転を受けてから未だ1年を経過していないという理由のみをもって、3年以上継続して使用されていない商標の登録を取り消すことができないとする被請求人の主張は、商標制度の目的からして何らの根拠がない。
なお、被請求人は、前記のとおり、本件商標を本件審判の請求の登録日前3年の間のいずれの時点でか使用したことの主張立証をしていないばかりか、不使用に関して正当な理由があることの主張立証もしていない。これは被請求人による商標不使用の自白であり、かつ、正当理由の不存在の自白でもある。そこで、被請求人の前記不使用及び正当理由の不存在の自白を、請求人はここに援用する。
(ウ)よって、被請求人の主張には理由がなく、本件商標の登録は、その指定商品中、「玉突き用具,遊戯用器具」について取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証を提出した。
本件審判は、商標法第50条の規定により取り消されるべきである、として請求されたものである。
しかし、被請求人は、前商標権者から平成14年8月6日に本件商標を譲り受けたものであり、商標権者となってから未だ1年を経過していない(乙第1号証)。
商標法第50条第1項の規定は、「継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないときは」ということが審判を請求する前提である。
この規定は、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者(以下、商標権者等という)を主語として不使用の要件を定めており、しかも現在の商標権者等をいっているのであるから、「継続して三年以上」の期間には前商標権者の不使用期間は算入されない。
つまり、商標法第50条第1項の規定は、現在の商標権者が3年以上商標権者であることが当然の前提とされている。
そうだとすると、被請求人が商標権者となってから1年を経過していないのであるから、本件審判請求は商標法第50条第1項における前提要件を欠き、不適法な審判請求である。

4 当審の判断
(1)「商標制度は、商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とするものである。商標権が設定された後であっても、一定期間登録商標が使用されていない場合には、保護すべき対象である信用がないのであるから、その商標権は、商標制度の趣旨にそわないものであるのみならず、他人による同一又は類似商標の使用を阻み、他人の流通秩序への寄与を妨げることになって、国民一般の利益を不当に侵害するものである。そこで、請求により、このような商標登録を取り消そうとするのが、商標登録不使用取消制度の趣旨と解すべきである。
ある商標が使用されていないという事実がある場合、その後に商標権が譲渡されたとしても、その事実自体が消滅するものではない。また、その商標権について、保護すべき対象である信用がなく、それを存続させることが、商標制度の趣旨にそわないものであるのみならず、他人による同一又は類似商標の使用を阻み、他人の流通秩序への寄与を妨げることになって、国民一般の利益を不当に侵害するという状態も、譲渡によって変動するものでもない。そうである以上、商標登録不使用取消制度の趣旨からすれば、商標法50条1項にいう『継続して三年以上』とは、商標権の移転の有無にかかわらないものであって、移転があった場合には前商標権者と現商標権者を通しての期間をいうものと解すべきである。」(平成12年(行ケ)第44号、東京高等裁判所平成12年6月27日判決言渡)
(2)そこで、これを本件についてみるに、被請求人は、乙第1号証(本件商標の登録原簿)を示し、前商標権者から平成14年8月6日に本件商標を譲り受けたものであり、被請求人が商標権者となってから1年を経過しておらず、商標法第50条第1項の「継続して三年以上」の期間には、前商標権者の不使用期間は算入されないことからすれば、本件審判請求は商標法第50条第1項における前提要件を欠き、不適法な審判請求である旨の主張をする。
しかしながら、前記(1)のとおり、商標法50条1項にいう「継続して三年以上」とは、商標権の移転の有無にかかわらないものであって、移転があった場合には前商標権者と現商標権者を通しての期間をいうものと解すべきであるから、被請求人の上記主張は、失当というべきである。
そして、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明していないばかりでなく、使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
(3)以上のとおりであるから、本件商標の登録は、その指定商品中「玉突き用具、遊戯用器具」について、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-01-04 
結審通知日 2005-01-06 
審決日 2005-01-18 
出願番号 商願昭51-56451 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (124)
最終処分 成立 
前審関与審査官 鹿谷 俊夫 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 茂木 静代
三澤 惠美子
登録日 1980-06-27 
登録番号 商標登録第1424139号(T1424139) 
商標の称呼 プレデエタア 
代理人 手島 孝美 
代理人 森 哲也 
代理人 崔 秀▲てつ▼ 
代理人 内藤 嘉昭 
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