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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 109
管理番号 1113341 
審判番号 取消2003-30875 
総通号数 64 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-04-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2003-07-07 
確定日 2005-02-18 
事件の表示 上記当事者間の登録第2055931号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2055931号商標(以下「本件商標」という。)は、「アクアテック」の片仮名文字を上段に、「AQUATECH」の欧文字を下段に、それぞれ横書きしてなり、昭和61年4月12日に登録出願、第9類「水処理機械器具、その他本願に属する商品」を指定商品として、同63年6月24日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、権利が現に存続しているものである。

2 請求人の主張
請求人は、「本件商標は、その指定商品中の『業務用浄水器及びその類似商品』について登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を次のように述べた。
本件商標については、商標権者が上記登録日以後、継続して3年以上、日
本国内において、その指定商品中の「業務用浄水器及びその類似商品」について使用をしている事実が認められない。
また、専用使用権者、通常使用権者又は質権者のいずれかが同指定商品に
ついて本件商標の使用をしている事実も認められない。さらに、同指定商品について本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があったとは認められない。
よって、本件商標の指定商品中の「業務用浄水器及びその類似商品」は、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁の理由
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由要旨を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第13号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)乙第1号証は、2001年8月発行の商品総合カタログで、商標「Aqua Tech」の文字が表紙に使用されており、その内容は「浄水施設」であり、これらの設備(装置)は、請求の登録前3年以内の商標使用にかかる事実を示す。
(2)乙第2号証は、2001年8月の商品カタログで、被請求人作成の本件商標「Aqua Tech」の文字がおもて表紙に表示されており、その内容は「膜利用型浄水装置」(内圧式)であり、これは請求の登録前3年以内の商標使用にかかる事実を示す。
(3)乙第3号証は、1999年10月発行の商品カタログであり、その内容は「膜利用型浄水装置」(外圧式)であり、被請求人作成の本件商標「Aqua Tech」の文字がおもて表紙に表示されており、基本フローシートにより浄水されるものである。
(4)乙第4号証は、1995年5月発行の商品カタログであり、被請求人作成の本件商標「Aqua Tech」の文字がおもて表紙に表示されており、その内容は「小規模浄水装置」である。
(5)乙第5号証は、被請求人作成の1995年7月発行の「 高度浄水処理施設」商品カタログであり、おもて表紙の左上欄には本件商標の欧文字部分が片仮名文字と同一の称呼を生じる「Aqua Tech」の文字が、社会通念上同一と認められる態様をもって商品に表示されて使用されている。
(6)乙第6号証は、1995年7月発行の商品カタログであり、「Aqua Tech」の文字がおもて表紙に表示され、その内容は「急速ろ過機」である。
(7)乙第7号証は、2000年7月発行の「シルフクランフィルター」の商品カタログであである。
(8)乙第8号証は、2001年8月発行の「MJPフィルター」の商品カタログである。
(9)乙第9号証は、1994年7月発行の「空気洗浄式活性炭ろ過装置」の商品カタログであり、「浄水処理機械設備」として使用されるものである。
(10)乙第10号証の1は、全国簡易水道協議会発行の業界誌「水道10」であり、被請求人の商品、浄水処理システムにかかる「膜利用型浄水装置」(内圧式)(外圧式)は、請求の登録前3年以内の商標使用にかかる事実を示すものである。乙第10号証の2ないし4も、乙第10号証の1と同様の広告記事が本審判請求の登録前3年以内に記載されており、いずれも右上欄には本件商標の欧文字部分が片仮名文字と同一の称呼を生じる「Aqua Tech」の文字を、同書体で社会通念上同一と認められる態様をもって商品広告に表示されて使用されている。
(11)乙第11号証は、2003年7月1日有限会社月刊「水」発行所の業界誌「水」であり、被請求人の商品広告記事として浄水処理技術「膜ろ過装置」が記載され、当該広告頁左上欄に商標中の片仮名部分と同一の称呼を生じる「Aqua Tech」の文字が商標として使用されている。
(12)乙第12号証の1ないし11は、社団法人日本水道協会発行の「水道協会雑誌」であり、指定商品に係る使用商標は、広告掲載頁の上欄に「Aqua Tech」の欧文字が同書体をもって、社会通念上同一と認められる範囲でつけられて請求の登録前3年以内に使用されている。
(13)乙第13号証の1ないし9は、株式会社日本水道新聞社発行の「日本水道新聞」であり、被請求人の製造・販売にかかる商品の広告記事が記載されており、「アクアテック」と読み得る「Aqua Tech」の欧文字が同書体をもって、社会通念上同一と認められる範囲でつけられて請求の登録前3年以内に使用されている事実を示すものである。
(14)被請求人は、上述のとおり乙各号証に基づきこれらを総合的に観察すれば本件商標は指定商品中の「業務用浄水装置」について、審判請求の登録前3年以内に商標が使用されていることが充分に立証されたものと思慮する。よって、本件商標は本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が当該登録商標と同一とみられる本件商標を取消請求にかかる指定商品に使用していることは明らかであるので、商標法第50条第1項の規定により取り消されるものとはいえないから、答弁の趣旨どおりの審決を求める。

4 当審の判断
被請求人が本件商標の使用事実を示すものとして提出した、乙第1号証、同第2号証、同第7号証、同第8号証(以上、前澤工業株式会社「商品カタログ」)、同第10号証の1-4(雑誌「水道」)、同第11号証(雑誌「水」)、同第12号証1-11(雑誌「水道協会雑誌」)、同第13号証1-9(日本水道新聞)並びに参考資料、例えば、乙第1号証「商品カタログ」の表紙左上隅の使用事実および被請求人の主張を総合勘案すれば、本件商標は、審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、本件商標の指定商品中の「業務用浄水器及びその類似商品」について使用されていたものと認めることができる。
一方、請求人は、被請求人の答弁に対し何ら弁駁するところがない。
したがって、本件商標の指定商品の請求に係る商品「業務用浄水器及びその類似商品」についての登録は、商標法第50条の規定により取消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-12-22 
結審通知日 2004-12-27 
審決日 2005-01-07 
出願番号 商願昭61-37837 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (109)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 上村 勉 
特許庁審判長 佐藤 正雄
特許庁審判官 福島 昇
宮川 久成
登録日 1988-06-24 
登録番号 商標登録第2055931号(T2055931) 
商標の称呼 アクアテック 
代理人 渡邊 裕一 
代理人 涌井 謙一 
代理人 鈴木 正次 
代理人 磯野 道造 

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