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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Z0942 |
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管理番号 | 1110003 |
審判番号 | 不服2001-11441 |
総通号数 | 62 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-02-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-07-04 |
確定日 | 2005-01-17 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第43185号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「E-NET」の文字を横書きしてなり、第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・CD-ROM,その他の電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成または保守 」を指定商品及び指定役務として平成11年5月19日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶理由 原査定は、「本願商標は、通信ネットワークを用いた情報通信の一方式であることを認識させる「E-NET」の文字を書してなるものである。そして、この「E-NET」について調査してみると、例えば、「情報・通信略語辞典第2版」の277頁(日刊工業新聞社1994年2月28日発行)の「E-NET」の項には「環境情報の交換と、データベース機能を持った電子掲示板」を意味し、「Environment Network」の略語として掲載されている。そうとすると、「E-NET」の文字を書してなる本願商標は、前記した意味で既に使用されている事実が認められるものであるから、これを本願指定商品・役務に使用しても、取引者・需要者は「環境情報の交換と、データベース機能を持った電子掲示板に関わる機器あるいはこれらに関連する役務」といった程度に理解・認識するにとどまり、単に商品・役務の品質を表示するにすぎない。してみれば、本願商標は、自他商品・役務の識別標識としての機能を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」との拒絶理由を示し、これに対する出願人の意見に対し「意見書をふまえ再度、本願商標について調査してみると、インターネットによる情報交換の利用方法として多数使用されているのが認められるほか、現金自動預入払出機や電子商取引などに使用されていることが朝日新聞社はじめとする3大新聞や日本経済新聞などの記事によって認められる。してみれば、本願商標は、もはや全体として自他商品・役務の識別標識としての機能を有しないものと認められる。したがって、さきの認定を覆すことはできない。」旨認定し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記のとおり、「E-NET」の文字よりなるものであって、指定商品及び指定役務を第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・CD-ROM,その他の電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成または保守 」とするものである。 ところで、原審で「例えば」として掲げた「情報・通信略語辞典第2版」の277頁(日刊工業新聞社1994年2月28日発行)の「E-NET」の項には「Environment Network イーネット:環境情報の交換と,データベース機能を持ったBBS(電子掲示板).E-NET事務局により1989年9月開局.」の記述以上に「通信ネットワークを用いた情報通信の一方式」との記述は認められないし、また、「インターネットによる情報交換の利用方法として多数使用されているのが認められるほか、現金自動預入払出機や電子商取引などに使用されていることが朝日新聞社はじめとする3大新聞や日本経済新聞などの記事によって認められる。」旨述べている。 しかし、平成13年2月23日付の意見書に添付された情報通信に関する各種辞書類において「E-NET」を項目とする見出し語は見あたらず、また、平成13年8月30日付の手続補足書により提出された各紙新聞検索において「イーネット」の記載は認められるが、これとて主として、日本IBMを中心に金融機関などが共同出資したコンビニエンスストアに現金自動預け払い機(ATM)を設置し、管理する会社の名称(略称)としての「イーネット」の掲載記事であり、インターネットによる情報交換の利用方法や現金自動預入払出機や電子商取引などに関して記述的な使用事実は見いだせず、かつ、当審において調査したが、該文字が本願指定商品又は役務の品質(質)等を表すものとして、普通に使用されている事実を発見できない。 してみれば、本願商標「E-NET」の文字よりは、単に商品・役務の品質を表示するにすぎないということはできず、これをその指定商品又は指定役務中の何れの商品又は役務について使用しても、自他商品・役務の識別標識としての機能を有しないものとすることはできない。 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、その理由において妥当でなく、取り消すべきである。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2005-01-06 |
出願番号 | 商願平11-43185 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(Z0942)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 神田 忠雄 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
椎名 実 高野 義三 |
商標の称呼 | イイネット、イーネット、エネット |
代理人 | 伊藤 亮介 |
代理人 | 稲葉 良幸 |
代理人 | 田中 克郎 |