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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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取消200630406 | 審決 | 商標 |
取消200630440 | 審決 | 商標 |
取消200130249 | 審決 | 商標 |
取消200630137 | 審決 | 商標 |
取消200530900 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 129 |
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管理番号 | 1109951 |
審判番号 | 取消2003-30304 |
総通号数 | 62 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-02-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2003-03-19 |
確定日 | 2004-09-21 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2629754号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2629754号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に表示した構成よりなり、平成3年6月11日に登録出願、第29類「果実飲料、清涼飲料、コーヒー、紅茶、ココア、氷」を指定商品として、平成6年2月28日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。 (1)請求の理由 請求人の調査によれば、本件商標は継続して3年以上日本国内において使用されていないのみならず、本件商標を使用していないことについて正当な理由が存することも認められない。 また、本件商標について専用使用権の設定又は通常使用権の許諾の登録もないから、使用権者による使用ということもない。 (2)答弁に対する弁駁 (ア)請求人は、本件商標の使用の事実は認められないとの調査会社の調査結果報告を受け、本件審判の請求に及んだものである(乙第3号証)。 被請求人によれば、本件商標を付した「りんごジュース」のテスト販売は、現在販売中の「アプリッツァ」の後継商品としての今後の展開を予想する市場性調査の一環として実施した、とのことである。 そこで、請求人は再調査をし、大阪市在の「ロビー喫茶・サリダ」(以下「サリダ」という。)に赴き再確認したところ、「Applitzer」(アプリッツァー)は販売しているが、「evita」の販売に関しては不知である、との回答を得た(甲第4号証)。 これらの調査報告書の内容が事実であれば、本件商標を付した商品のテスト販売は計画され、ラベルの印刷等は準備されたが実行に移されず、乙第1号証(特に、乙第1号証の4ないし6の商標を付した商品の陳列状態を示す写真)は本件審判請求に対応するために急遽陳列されたもので、その場限りのものではないかと思われる。 ところで、本件商標を付した商品(瓶詰めジュース)の販売形態であるが、このような商品が喫茶店でそのまま客に提供されることがないとは断言できないとはいえ、その販路は一般に自動販売機の他、スーパー、コンビニ等である。また、本件テスト販売は、被請求人の関連会社である株式会社片岡フードサービスが業務を運営するサリダにおいて行われたところ、その事実を証する被請求人の求めに応じて署名・捺印された乙第3号証は客観性を欠くものであり、乙第2号証のラベルの存在、あるいは乙第4号証及び乙第5号証にみられる被請求人から、サリダへの商品の納入をもってしても本件商標の使用とは認められない。 (イ)つぎに、テスト販売について述べるに、これは市場調査(売行きの動向)によって販売計画を実行するかどうかを判断するうえで重要であり、被請求人は、サリダにおける販売を通して得られた情報を検討中とのことであるが、場合によってはその後中止との結論にもなるわけで、そのような結果を含むテスト販売をもって商標の使用、不使用を決定するのは妥当とは思われない。 この点、乙第1号証の4ないし6は撮影日が平成14年10月11日となっているが、これはその日の状態を示すものであって、テスト販売が何日間行われたのか時間の継続性が読み取れない。 (ウ)したがって、被請求人が提出した乙各号証は、本件商標の使用(市場において反復・継続して消費者が購入できる状態)を客観的に推認し得るものとはいえないから、本件商標は不使用と判断せざるを得ない。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第8号証(枝番号を含む。)を提出した。 (1)本件商標は、平成14年10月22日以後、大阪市所在の商業ビル堂島アバンザ(大阪府大阪市北区堂島一丁目6番20号)において営業するサリダにおいて販売するりんごジュースの商標として使用しているものである。 サリダは、通常の喫茶店としての営業を行っているが、取扱う商品は紅茶についてはトワイニング紅茶、コーヒーについてはラバッツァのコーヒー、ココアについてはバンホーテンのココアというように被請求人が販売する商品を中心にしており、加えて通常の喫茶店と同様にジュース、清涼飲料類を販売、提供している。 このサリダは、消費者の嗜好やその変化を直接的に調査できることから、販売者としての被請求人にとって消費者の反応を得るうえで重要な意味をもっている。特に、提供する商品の中心が被請求人のものであること、販売の状況、実態が直接的に入手できること等から正確に市場調査ができるものとなっている。 このため、商品開発に当って新商品のテスト販売の場として有効に機能しており、りんごジュース「evita」の販売も被請求人における今後の展開を予想する市場性調査の一環として実施されたものである。 このりんごジュースに使用されている商標「evita」は、被請求人が販売している瓶詰めのりんごジュース「アプリッツァ」(登録商標)の後継商品の商標として企画検討されているもので、現在、サリダにおける販売を通して得られた情報の検討に当っているところである。 (2)乙第1号証の1ないし6は、りんごジュース瓶容器の表面に「evita」の商標を表したラベルを付した商品と、その販売状況を説明するサリダ店頭における写真である。乙第2号証は商品りんごジュースの容器に貼ったラベルの実物であり、乙第3号証は平成14年9月から「evita」の商標を付したりんごジュースを販売した事実を証明する担当営業部長並びにサリダにおける責任者店長の証明書である。 また、乙第4号証及び乙第5号証は平成14年(2002年)10月22日付け及び同年11月25日付出荷に係る「エビータ」、つまり「evita」りんごジュースの納品に対する受領書である。 これら乙各号証によって、平成14年9月以後、少なくとも乙第4号証に記録される出荷日平成14年10月以後に200ml入り瓶容器のりんごジュース「evita」が堂島アバンザにおけるサリダにおいて陳列され、販売されていたことが明らかである。 (3)商標「evita」を表示するラベルは乙第2号証に実物をもって示すとおりであるが、当該ラベルはりんごジュースの販売に先立ち乙第6号証において証明されるように大輪印刷株式会社において印刷され、被請求人会社に納品されたものである。乙第7号証は証明者大輪印刷株式会社の当ラベル作成にかかる見積書であり、乙第8号証は平成14年7月10日付大輪印刷株式会社の被請求人会社宛納品書である。 これらによって、りんごジュース「evita」の販売に先立ち、商標「evita」を表したラベルが製造され、被請求人に引き渡されていたことが明らかである。 したがって、以上の関係から「evita」の商標を表したラベルが平成14年7月10日に被請求人会社に引き渡され、使用が可能な状態にあったこと、そして、このラベルを付した瓶詰めのりんごジュースが平成14年9月以後、少なくとも乙第4号証から同年10月以後には、サリダにおいて販売され、商標「evita」の使用があったことが認められるものである。 また、使用に係る商標「evita」は、本件商標とその構成態様を同一にするものである。 4 当審の判断 (1)被請求人の提出に係る乙各号証によれば、次の事実が認められる。 (ア)被請求人は、「evita」の文字を表示したラベル(乙第2号証)を「りんごジュース」の瓶容器に貼付し使用していること(乙第1号証の1ないし3)。そして、該「りんごジュース」はサリダにおいて、一本300円で販売し提供している事実が認められること(乙第1号証の4ないし6)。 (イ)被請求人は、「evita」(りんごジュース)をサリダに2002年(平成14年)10月22日及び2002年(平成14年)11月25日付けで納品していること(乙第4号証及び乙第5号証)。そして、「evita」(りんごジュース)は、平成14年9月以降、サリダにおいて実際に販売されていることの証明がなされていること(乙第6号証)。 (ウ)被請求人は、「evita」の文字を表示したラベル(乙第2号証)を大輪印刷株式会社に発注し、そのラベルは平成14年7月10日付けで被請求人に納品されていること(乙第3号証、乙第7号証及び乙第8号証)。 (2)そこで、上記、検討したところによれば、被請求人は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる「evita」の文字を商品「りんごジュース」に使用していることが認められる。 さらに、被請求人は、「evita」(りんごジュース)を大阪市の商業ビル堂島アバンザ(大阪府大阪市北区堂島一丁目6番20号)において営業するサリダに納品し、サリダは「evita」(りんごジュース)を一本300円で販売し提供している事実が認められる。 しかして、サリダによる「evita」(りんごジュース)の販売は、被請求人による市場調査の一環としてのものであるとしても、実際に被請求人とサリダとの間で商品「りんごジュース」が取引され、そして、サリダにおいて当該「りんごジュース」が販売されていたことよりすれば、本件商標は、商品「りんごジュース」について、本件審判請求の登録前3年以内に使用されていたものと認めて差し支えないものである。 (3)そうとすれば、被請求人(商標権者)は、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、社会通念上同一と認められる本件商標をその指定商品中「りんごジュース」について、使用していたものというべきである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消すべきではない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 |
審理終結日 | 2004-04-19 |
結審通知日 | 2004-04-20 |
審決日 | 2004-05-11 |
出願番号 | 商願平3-59843 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(129)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 茂木 静代、上村 勉 |
特許庁審判長 |
小池 隆 |
特許庁審判官 |
柴田 昭夫 鈴木 新五 |
登録日 | 1994-02-28 |
登録番号 | 商標登録第2629754号(T2629754) |
商標の称呼 | エビタ、イビタ |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |
代理人 | 加藤 義明 |
代理人 | 中山 伸治 |