ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 112 |
---|---|
管理番号 | 1109758 |
審判番号 | 取消2003-31140 |
総通号数 | 62 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-02-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2003-08-27 |
確定日 | 2004-12-06 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2435885号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第2435885号商標の指定商品中「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第2435885号商標(以下「本件商標」という。)は、「AIR X」の欧文字を横書きしてなり、平成元年3月24日(パリ条約による優先権主張 1988年11月21日 フランス共和国)に登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品および附属品」を指定商品として、平成4年7月31日に設定登録されたものである。 そして、本件審判の請求の登録は、平成15年10月1日にされたものである。 第2 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べている。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品中、「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」について継続して3年以上日本国内において使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 本件審判における取消請求に係る指定商品は、「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」である。 一方、被請求人が、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していると主張する商品は、「航空機用タイヤ」である。また、被請求人が提出した乙第1号証ないし乙第4号証は、いずれも、「航空機用タイヤ」について、本件商標の使用を立証しようとするものである。 取消請求に係る指定商品と被請求人の使用に係る商品「航空機用タイヤ」とは、同一であるとは言えない。被請求人は、「航空機用タイヤ」は取消に係る指定商品と「備考類似」の関係にあると主張しているが、係る主張をもって「航空機用タイヤ」と「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」とが同一であるとの主張および根拠となり得ないことは明らかである。 このように、被請求人が取消請求に係る指定商品について、本件商標を使用したとは認められない。 したがって、被請求人が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品について本件商標と社会通念上同一の商標を使用したとの被請求人の主張は理由がない。 第3 被請求人の主張 被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。 1 被請求人は、本件商標を請求に係る商品と「備考類似」の関係にある「航空機用タイヤ」について継続的に使用している。 (1)乙第1号証の「日本航空株式会社」、「全日本空輸株式会社」及び「株式会社日本エアシステム」が発行した証明書は、各航空会社が審判請求前から我が国において本件商標を使用している事実を証明するものである。 (2)乙第2号証の「航空機用ラジアルタイヤ使用承認願い」は、実物を各航空会社に提出し、そのタイヤが各航空会社が設定した基準をクリアしているか否かの審査を受け、この審査をパスすることにより、はじめて当該航空会社が航空機に採用するものである。「航空機用ラジアルタイヤ使用承認願い」は、被請求人が本件商標を付した航空機用タイヤの審査申込書であり、この審査がパスしたことを示すものである。「航空機用ラジアルタイヤ使用承認願い」が平成14年10月4日に提出されたことから、本件商標が審判請求前から使用されている事実が証明されるものである。 (3)乙第3号証の航空機用タイヤは、摩耗が起こった場合、タイヤ自体のすべてを取り替えるのではなく、表面に新たにゴムを貼付したり、削り直したりすることにより、再生を図る。その再生のために、一旦工場に運ばれたタイヤである。このタイヤの表面には例えば「05 02」や「07 01」などの刻印がなされているが、これは、前者は「2002年5月」に修理したことを示し、後者は「2001年7月」に修理を行ったことを示すものである。以上の事実から、本件商標が審判請求前から使用されている事実が証明されるものである。 (4)乙第4号証は、エアーショウにおいて出品された本件商標を付したタイヤの写真である。本件商標が現実にタイヤについて使用されている事実を示すものである。 2 乙第1号証ないし乙第4号証は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人がその請求に係る指定商品について本件商標と社会通念上同一の商標を使用することを十分に立証するものである。 第4 当審の判断 被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品と備考類似の関係にある「航空機用タイヤ」について継続的に使用している旨述べ、乙第1号証ないし乙第4号証を提出している。 そこで、乙第1号証ないし乙第4号証をみると、乙各号証は、被請求人の述べるとおり、いずれも、請求に係る指定商品「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」と類似の商品である「航空機用タイヤ」に使用していることを立証しているものである。 そして、本件商標が請求に係る指定商品に使用されている証左は認められない。 ところで、商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品について当該商標を使用していることを証明しない限り、その登録の取消を免れない、逆にいえば、指定商品に類似する商品について使用をしても取消を免れることはできない旨規定している。 しかるところ、本件審判の請求に対し、被請求人は、その請求に係る指定商品についての使用を立証するところがない。 したがって、本件商標の指定商品中「二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2004-07-14 |
結審通知日 | 2004-07-16 |
審決日 | 2004-07-27 |
出願番号 | 商願平1-33894 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(112)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 鹿谷 俊夫、柴田 昭夫 |
特許庁審判長 |
涌井 幸一 |
特許庁審判官 |
富田 領一郎 小川 有三 |
登録日 | 1992-07-31 |
登録番号 | 商標登録第2435885号(T2435885) |
商標の称呼 | エアーエックス、エアー |
代理人 | 佐藤 一雄 |
代理人 | 田川 幸一 |