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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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取消200530543 | 審決 | 商標 |
審判199931384 | 審決 | 商標 |
審判199931222 | 審決 | 商標 |
取消200431513 | 審決 | 商標 |
取消200331101 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 一部取消 商標の同一性 無効としない 201 |
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管理番号 | 1103406 |
審判番号 | 取消2003-31426 |
総通号数 | 58 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-10-29 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2003-10-20 |
確定日 | 2004-07-12 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第481639号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第481639号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和30年9月14日登録出願、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として、同31年5月23日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標はその指定商品中「薬剤及び医療補助品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品中「薬剤及び医療補助品」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用をしていないものであるから、上記指定商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。 2 答弁に対する弁駁 (1)本件商標は、別掲のとおりであるのに対し、乙第2号証(被請求人の提出に係る証拠については、語頭に「乙」を付加して表示する。以下同じ。)の商標は、「サンパーD・V」又は「サンパー5B」であり、乙第3号証の商標は、「サンパー・50」、乙第4号証ないし乙第8号証の商標は、「サンパーD・V」であって、いずれも本件商標中の「A」の文字が欠けている。 したがって、乙第2号証ないし乙第8号証の商標(以下「使用商標」という。)は、本件商標とは構成が同一ではなく、本件商標の専用権の範囲から逸脱したものである。 この点に関し、被請求人は、使用商標の態様は、いずれもローマ字部分がなく、片仮名文字部分のみを表示する態様は、商標法第50条第1項に規定する「本件商標と社会通念上同一と認められる商標」の使用として認められるべきである旨主張するが、上記条項に規定する「平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するもの」とは、例えば、本件商標から「A」の文字を除いた「SAMPAR」、「サンパー」のような場合をいうのであって、商標の構成文字を欠落した本件のような場合に該当しないのは明らかである。 そして、本件商標からはその構成文字に相応して「サンパーエー」の称呼が生ずるが、使用商標からは、「サンパーエー」の称呼は生じないから、称呼が同一でない。 したがって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標とはいえない。 (2)してみれば、被請求人は、本件商標の使用を立証していないから、本件商標の登録は取り消されるべきである。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証を提出した。 1 本件商標の権利者について 被請求人は、もともと前権利者(三共株式会社)の一部門であったが、平成15年4月1日付けで、その業務を分割して成立した会社である(乙第1号証)。 2 使用の事実 本件商標は、前権利者及び被請求人により、商品「殺そ剤、防疫用殺虫剤」に使用されているものである。 (1)乙第2号証は、被請求人が分社に当たり、平成15年4月1日に作成した「2003年度アメニケアプロダクツ メーカー希望納入価格表」であり、現在使用中のものである。これには、「サンパーD・V乳剤」、「サンパーD・V乳剤(うじ殺し)」、「サンパー5B粒剤」、「鼠とりサンパー・10」、「鼠とりサンパー・50(シード)」が記載されている。 (2)乙第3号証ないし乙第5号証は、前権利者が作成し使用していた「鼠とりサンパー・50(シード入り)」、「防疫用殺虫剤サンパーD・V乳剤うじ殺し」の各リーフレット(乙第5号証は、購入申込書付き)であるが、これらの薬剤は、おおむね固定した顧客に納品されるため、被請求人は、これらをそのまま使用している。 (3)乙第6号証は、防疫用殺虫剤サンパーD・V乳剤18リットル入り缶用のラベルの写しであり、前権利者当時から使用していた。 (4)乙第7号証及び乙第8号証は、取引の一例を示すもので、平成15年9月12日付けで、株式会社アスカムからの注文依頼書及びその依頼書に基づいて納品したことを示す仕切り書である。 (5)乙第9号証及び乙第10号証は、乙第2号証の作成に関する取引書類であり、乙第2号証を作成した山野印刷株式会社から被請求人に対する請求書及びその請求書に対する被請求人の支払票である。 3 使用商標について (1)使用商標は、いずれもローマ字部分がなく、「サンパー」に、薬剤の成分、剤形などを表示する記号、符号が付記されている。例えば、上記2で記載した「D・V」は、有効成分のダイアジノン(Diazinon)の「D・」とジクロルボス(DDVP)の「V」との組み合わせであり、「5B」、「10」、「50」は、それぞれ有効成分のバイテックス(Baytex)の「B」と含有量5%の「5」との組み合わせ、有効成分のワルファリンの含有量0.1%を「10」で、同0.5%を「50」で表したものである。このような使用態様は、国内向け商品については、薬業界において広く用いられているところであり、商標法第50条に規定する「登録商標と社会通念上同一と認められる商標」の使用といえる。 4 したがって、請求人の本件審判の請求は、事実の誤認に基づくものである。 第4 当審の判断 1 本件について、本件商標は、その権利者が三共株式会社から被請求人に移転され、その使用者が前商標権者及び現商標権者(被請求人)であること、使用に係る商品が本件請求に係る指定商品に含まれる商品であること、及び本件商標の使用時期が本件審判の請求の登録前3年以内であることについては、請求人は争うことを明らかにしていない。 そこで、使用商標が本件商標と社会通念上同一のものであるか否かについて以下検討する。 2(1)乙第2号証(2003年度アメニケアプロダクツ メーカー希望納入価格表)には、1頁ないし3頁には、「サンパーD・V乳剤」、「サンパーD・V乳剤(うじ殺し)」、「サンパー5B粒剤」、「鼠とりサンパー・10」、「鼠とりサンパー・50(シード)」の記載がある。 また、乙第3号証ないし乙第6号証は、リーフレット類及び商品の使用上の注意書きと認められ、「殺そ剤/鼠とりサンパー・50(シード入)」、「防疫用殺虫剤/サンパーD・V乳剤 うじ殺し」、「防疫用殺虫剤/サンパーD・V乳剤」などの文字が表示されている。 (2)ところで、取引の実際において使用される商標は、常に登録商標そのものが使用されるものとは限らず、当該登録商標に多少の変更を加えたり、当該登録商標に商品の記号、符号等を付加して使用することなどは、普通に行われているところである。このことは、薬品等を取り扱う業界においても同様であって、例えば、効能の程度の差により、あるいは商品の原材料が従来のものと異なるものを用いた場合や商品の形状、内容量等が異なるものについて、登録商標に付加される記号、符号等を適宜変更して使用しているところである。 これを本件についてみるに、本件商標は、別掲のとおり、ハイフンを介して「SAMPAR」の文字と「A」と文字を横書きし、その下に「サンパー」の文字と該「サンパー」の各文字の幅に対し、約2分の1の幅で表された「A」の文字を横書きしてなるものであるところ、上段の「A」及び下段の「A」の各文字部分は、いずれも、「SAMPAR」と「サンパー」の各文字部分と視覚上分離して看取されやすいばかりでなく、「SAMPAR-A」、「サンパーA」の各文字が全体としてそれぞれ親しまれた意味合いを有するものではない。また、欧文字の1字若しくは2字が商品の品番などを表示する記号、符号等として、商取引の分野で普通に使用されている実情からすれば、上段の「A」及び下段の「A」の各文字部分は、商品の記号、符号等を表したと理解され、本件商標にあっては、その構成中の「SAMPAR」とその片仮名表記と認められる「サンパー」の文字部分が自他商品の識別機能を有する部分であると認識されるとみるのが相当である。 一方、使用商標は、前記したとおり、「サンパーD・V乳剤」のほか、「サンパー5B粒剤」、「鼠とりサンパー・10」、「鼠とりサンパー・50(シード)」であるところ、そのうちの例えば、「鼠とりサンパー・10」についてみるに、「鼠とり」の文字部分は、商品の効能、用途を表示する語であり、中黒により分離された「10」は、商品の品番などを表示する記号、符号等と理解されるものであるから、「鼠とりサンパー・10」の表示中、自他商品の識別機能を有する部分は、「サンパー」であるということができる。 そして、上記「鼠とりサンパー・10」中の要部と認められる「サンパー」の文字部分は、本件商標の要部である「SAMPAR」とその片仮名表記と認められる「サンパー」と同一の称呼を生ずるものであり、いずれも特定の観念を有しない造語であるから、観念が相違するということにもならない。 したがって、使用商標中、少なくとも「鼠とりサンパー・10」は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標であるといわざるを得ない。 3 むすび 以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、前商標権者及び現商標権者が請求に係る指定商品中の、少なくとも「殺そ剤」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したというべきである。 したがって、本件商標の指定商品中の「薬剤及び医療補助品」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとすることはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審理終結日 | 2004-05-19 |
結審通知日 | 2004-05-21 |
審決日 | 2004-06-02 |
出願番号 | 商願昭30-24930 |
審決分類 |
T
1
32・
11-
Y
(201)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
茂木 静代 |
特許庁審判官 |
内山 進 津金 純子 |
登録日 | 1956-05-23 |
登録番号 | 商標登録第481639号(T481639) |
商標の称呼 | 1=サンパーエイ 2=サンパー 3=サンパル |
代理人 | 鈴木 守三郎 |