ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 104 |
---|---|
管理番号 | 1103357 |
審判番号 | 取消2003-31280 |
総通号数 | 58 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-10-29 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2003-09-24 |
確定日 | 2004-09-06 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2570852号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件審判請求に係る登録第2570852号商標(以下「本件商標」という。)は、「ペリカン」の片仮名文字及び「PELICAN」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成3年4月4日に登録出願、第4類「歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成5年8月31日に設定登録されたものである。その後、平成15年12月24日に商標権存続期間の更新登録がされているものである。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めるとして、その理由を商標法第50条第1項により、本件商標の指定商品「歯みがき、化粧品、香料類」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものであると述べ、その証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出している。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求める、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁して、その理由を要旨以下のとおり述べ、その証拠方法として乙第1号証ないし同第8号証を提出している。 本件商標「ペリカン/PELICAN」は、その出願前(昭和40年)より現在に至るまで、継続して商品「ヘアスプレー」(頭髪用化粧品)に使用しているものである。 この使用事実を証するものとして、平成14年3月発行の「NICHIRI HAIR CATALOGUE」Vol.76を乙第1号証として提出し、当該商品の写真を乙第2号証の1及び2として提出する。 更に、当該商品の販売の事実を証するものとして、当該商品の売上伝票を乙第3号証ないし乙第8号証として提出する。 乙第3号証の売上伝票(伝票番号121532)には(株)吉見屋に平成14年9月2日に商品ブラック無香料スプレーを「ペリカンブラック無香料スプレー」(商品コード140347)として販売した事実が記載され、乙第4号証(伝票番号123337)には(有)武井商店に平成14年9月5日に商品ハード無香料ヘアスプレーを「ペリカンハード無香料ヘアスプレー」(商品コード140348)として販売した事実が記載され、乙第5号証(伝票番号126674)には(株)奥村に平成14年9月13 日に商品ハード無香料ヘアスプレーを「ペリカンハード無香料ヘアスプレー」(商品コード140348)として販売した事実が記載され、乙第6号証(伝票番号126803)には(株)バリカン店に平成14年9月13日に商品ブラックLスプレーを「ペリカンブラックLスプレー」(商品コード140266)として販売した事実が記載され、乙第7号証(伝票番号174455)には(株)本田に平成15年9月19日に商品ブラックLスプレーを「ペリカンブラックLスプレー」(商品コード140266)として販売した事実が記載され、乙第8号証(伝票番号817908)には(株)日祥商会に平成15年11月21日に商品ブラック無香料スプレー及びハード無香料ヘアスプレーをそれぞれ「ペリカンブラック無香料スプレー」(商品コード140347)及び「ペリカンハード無香料ヘアスプレー」(商品コード140348)として販売した事実が記載されている。 上記各売上伝票に記載された商品コードは、カタログに記載された商品コードと一致するものである。 上記各証拠により、本件商標が商品「ヘアスプレー」に使用されて市場に流通していること明白であり、使用の事実は明らかである。 第4 当審の判断 被請求人は、本件商標を「頭髪用化粧品」について使用していると主張しているので、その点について検討する。 被請求人提出の商品カタログ「NICHIRI HAIR CATALOGUE」Vol.76(平成14年3月1日現在の価格が表示されている。)の乙第1号証及び商品の写真である乙第2号証よりすれば、商品カタログ(乙第1号証)には、「ペリカンハード無香料ヘアスプレー」(商品コード、140348)、「ペリカンブラック無香料スプレー」(商品コード、140347)及び「ペリカンブラックスプレー」(商品コード、140266)が、その名称と商品写真(スプレー缶)が掲載されていて、それらの商品カタログの商品と同じ商品の写真である乙第2号証には、そのスプレー缶(3種類)の表面に、別掲に示したとおり、「Perican」の欧文字よりなる商標(以下「使用商標」という。)を大きく表示されているのが認められ、また、上記商品は、いずれも頭髪用化粧品としてのスプレー、すなわちスプレー式の頭髪用化粧品(以下「使用商品」という。)と認められる。 そして、平成14年9月2日ないし13日、同15年9月19日及び同年11月21日付けの売上伝票である乙第3号証ないし同第8号証によると、被請求人(商標権者)は、上記使用商品の販売をしたことが認められる。 してみれば、本件商標は、「ペリカン」の片仮名文字及び「PELICAN」の欧文字を二段に横書きしてなり、上段の「ペリカン」の片仮名文字は下段の「PELICAN」の欧文字の読みを表し、海鳥の一種として親しまれている「ペリカン」を観念させるものである。これに対し、上記使用商標は、別掲のとおりの構成態様よりなるところ、容易に「Perican」の欧文字を表してなるものと看取され、「ペリカン」と称呼され、海鳥の一種である「ペリカン」を観念させるものであることからして、本件商標と使用商標とは、「ペリカン」の称呼、海鳥の一種を観念させる、社会通念上同一の商標と認められるものである。 そして、使用商品であるスプレー式の頭髪用化粧品は、本件審判請求に係る指定商品中「化粧品」に含まれるものと認められる。 以上よりすると、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者が審判請求に係る指定商品について本件商標の使用をしていたものである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定に基づき取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 <使用商標> |
審理終結日 | 2004-07-01 |
結審通知日 | 2004-07-02 |
審決日 | 2004-07-28 |
出願番号 | 商願平3-34935 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(104)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 中村 俊男 |
特許庁審判長 |
宮下 正之 |
特許庁審判官 |
富田 領一郎 田中 亨子 |
登録日 | 1993-08-31 |
登録番号 | 商標登録第2570852号(T2570852) |
商標の称呼 | ペリカン |
代理人 | 高橋 三雄 |
代理人 | 西郷 義美 |
代理人 | 高橋 大典 |