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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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審判199931222 | 審決 | 商標 |
審判199931384 | 審決 | 商標 |
取消200331101 | 審決 | 商標 |
取消200531137 | 審決 | 商標 |
取消200330345 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 一部取消 商標の同一性 無効としない Z16 |
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管理番号 | 1101678 |
審判番号 | 取消2002-31291 |
総通号数 | 57 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-09-24 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2002-11-01 |
確定日 | 2004-08-05 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2361277号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件審判請求に係る登録第2361277号商標(以下「本件商標」という。)は、「ノア」の片仮名文字と「NOA」の欧文字を二段に横書きしてなり、昭和62年10月28日に登録出願、第25類「紙類、文房具類」を指定商品として、平成3年12月25日に設定登録されたものであり、その後、指定商品については、平成13年11月27日にした書換登録申請により、第16類「紙類,文房具類」とする書換登録が同14年1月9日にされている。そして、この商標権は、平成13年12月11日に存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の指定商品中「紙類」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨以下のとおり述べている。 1 本件商標は、商標権者又は使用権者の何れによっても、その指定商品中「紙類」について少なくとも過去3年以上使用された事実は存しない。 よって、この登録は商標法第50条第1項の規定によって取り消されるべきものである。 2 本件商標の使用について(被請求人の答弁に対する弁駁) 被請求人は、乙第1ないし8号証を提出し、本件商標は被請求人により「印刷用紙」に使用されている旨主張する。 しかしながら、それらの乙号証によっては、本件商標の使用事実を認定し得ないことは次のとおりである。 乙第1号証ないし同第3号証及び乙第6号証は、何ら本件商標の使用事実を示すものではない。 また、乙第4号証は、「商品リーフレット」と称するものの、現品ではなく単なる複写品に過ぎないため、そもそも真正に製作された「商品リーフレット」とは到底認定し得ないものである。しかも、その製作年月日はもとよりその配布年月日についても何らの証明書の添付もない以上、本件商標の使用事実を認定し得ないものである。また、乙第5号証は、単なる商品写真の写しに過ぎず、何ら本件商標の使用事実を示すものではない。 以上のとおりであるから、本件商標は本件審判請求の予告登録前に、商取引上真正に使用された事実は全く存しないものである。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のとおり述べ、その証拠方法として乙第1号証ないし同第8号証を提出している。 1 本件商標の使用説明 被請求人(商標権者)は、商標権存続期間更新出願および書換登録申請を挟んで現在も本件商標を使用しており、その証拠として別添の商品リーフレット(乙第4号証)および商品写真(乙第5号証)を提出する。 (1)登録商標、商標登録番号、使用商標 本件商標は、ゴシック体のカタカナ文字「ノア」の下に同じくゴシック体の欧文字「NOA」からなる2段併記で構成された文字商標である。 前記商品リーフレットにおいては、ゴシック体の欧文字「NOA」の後にゴシック体のカタカナ文字「ノア」が記載された上下分離使用で、リーフレット中の写真ではオールド・ローマン体に変形されているが、商標法第50条第1項の「社会通念上同一と認められる商標」ということができるものである。 (2)商標の使用者 本件商標の使用者は商標権者である。 (3)商標の使用に係る商品名 別添の写真のとおり主に軽オフセット印刷機に使用される「印刷用紙」(乙第5号証参照)である。 (4)商標の使用時期、使用場所 被請求人は商標権存続期間更新の登録を挟み永年使用しているが、添付リーフレット(乙第4号証)に示すとおり平成13年7月23日(発行日)に被請求人の所在地である東京都中央区日本橋本町3-6-2において使用しているものである。 2 本件商標の使用について(請求人の弁駁に対する答弁) 被請求人が提出した乙号各証について「何ら本件商標の使用の事実を示すものではない。」と主張していることについて述べる。 (1)乙第1号証、乙第2号証、乙第3号証及び乙第6号証は、本件商標が現在有効に存続している商標であり、本件事件の対象商標と対象商品を明確にする資料を掲示したものである。 (2)使用商標について 乙第4号証、同第5号証に示された商標は本件商標と表示形態を若干異にするが、商標法第50条の規定に照らし本件商標の使用であること明らかであること、使用時期については、リーフレット表記のとおり平成13年7月23日であって、取消審判の請求の登録前3年以内の使用であること、本件商標が使用された商品が「印刷用紙」であることは商品リーフレット(乙第4号証)と乙第5号証の写真から特定されている。 (3)乙第4号証(乙第7号証)と乙第5号証(乙第8号証)について 被請求人は商標法の一部を改正する法律(平成8年法律第68号)により商標権存続期間更新登録制度の変更を詳しくは知らず、本件商標権の存続期間の満了が近づいたことから、従前の商標権存続期間更新登録出願の手続をするために必要とされた「登録商標の使用説明書」を作成すべく、保有するリーフレットを準備し、またその補完写真として商標の使用された商品の内容を表わす写真を撮影したものであり、乙第4号証と乙第5号証は一体となって本件商標の使用の事実を証明するものである。 なお、被請求人は、乙第4号証リーフレットのオリジナルを乙第7号証として、乙第5号証写真を乙第8号証として提出する。 3 結論 以上のとおり、被請求人は本件商標を使用しているので、本件商標は商標法第50条第1項に該当するものではない。 第4 当審の判断 1 被請求人は、本件商標を商品「印刷用紙」について商標権者が使用をしていると主張しているので、その点について検討する。 (1)乙号証による事実 (ア)被請求人が本件商標の使用をしている事実を示す資料として乙第4号証、同第5号証、同第7号証及び同第8号証を提出しているが、それらの乙号各証及び被請求人の主張よりすると、商品リーフレットである乙第4号証は、同第7号証として提出された商品リーフレットを複写したものであり、また、乙第5号証の商品の写真(写真の写し3枚)は、同第8号証として提出された写真(3枚)を複写したものであって、乙第7号証の写真(複写)と同第8号証の写真とは同一のものと認められるものであるので、本件商標の使用をしている事実を示す資料として提出された乙第7号証及び同第8号証についてみることとする。 (イ)乙第7号証は、「商品リーフレット」であり、それによると、上段部分に「小津産業(株)の軽オフ用印刷紙」、「Off Set Prnting Pepar A4 ozu corp.」及び「NOA ノア 297mm×210mm 500Sheets」と3段に記載し、その下に「Off Set Prnting Pepar A4 ozu corp.」及び「NOA ノア 297mm×210mm 500Sheets」と2段に記載したラベルが貼り付けられている商品の包装状態の写真、及び商品の説明の記載がされていて、その下に、問い合わせ先として「小津産業(株)第2営業部」、電話番号、FAX番号が記載されている。 そして、この商品リーフレットの右下に小さく「2001.7.23 KYS3000」と記載されていることからして、この商品リーフレットは2001年(平成13年)7月23日に印刷されたものと認められる。 (ウ)乙第8号証の商品の写真(3枚)〔前項(ア)で認定したとおり、乙第5号証と乙第8号証の写真は同一のものであるから、乙第5号証の写真が平成13年8月10日に請求人の社内でA氏が撮影したとしているので、乙第8号証の写真も同一の年月日、場所、人物によって写真撮影されたものである。〕には、包装紙に包まれたものであって、その包装の側面に商品リーフレット(乙第7号証)に表されている商品に付されているラベルと同様のラベルが貼り付けられている状態のもの(写真1枚)及びその包装紙を開いて白色の印刷用紙が見える状態のもの(写真2枚)が表されている。 (エ)上記の乙第7号証及び乙第8号証よりすると、本件商標と社会通念上同一といってもさしつかえない「NOA」、「ノア」の表示(以下「使用商標」という。)がオフセット用の「印刷用紙」(A4サイズ)の商品リーフレット(乙第7号証)に印刷され、またその「印刷用紙」の包装紙上に貼られたラベル(乙第7号証、同第8号証)に表示されていることが認められる。 (2)本件商標の使用 前項(1)の認定事実によると、商標権者である被請求人は、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標をオフセット用の「印刷用紙」について使用をし、少なくても本件審判請求の登録(平成14年11月27日)前3年以内の平成13年7月23日に商品リーフレットを印刷して、顧客に配布したものと推認されるものである。 そして、使用商標に係る商品「印刷用紙」は、本件審判請求に係る指定商品「紙類」に含まれる商品と認められる。 なお、請求人は、乙第1号証ないし同第8号証によっては、本件商標の使用事実を認定し得ない旨主張している。しかしながら、乙第7号証の商品リーフレットには、使用商品である「印刷用紙」の包装状態を表す写真及びその商品の品質等の具体的内容を紹介し、その商品についての問い合わせ先を記載しているものであることからして、その商品を販売するために顧客に配布するものとして作成されたものとみるのが合理的であり、それを疑うに足りるところは見当たらないものである。また、平成13年8月10日に請求人の社内でA氏が撮影した商品の写真である乙第8号証についても、商品リーフレットに掲載されている商品と同一の商品の写真と認められるものであり、その写真撮影時にはその商品が存在したものと推認できるものであることからして、上記認定のとおり、少なくても、本件商標を使用していなかったものということはできないので、請求人の上記主張は採用できない。 してみれば、本件商標は、商標権者によって、本件審判請求に係る指定商品「紙類」に含まれる「印刷用紙」について社会通念上同一と認められる使用商標を審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用がされていたものといわなければならない。 2 まとめ 以上からすると、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消すべきものとすることはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2004-01-09 |
結審通知日 | 2004-01-15 |
審決日 | 2004-03-26 |
出願番号 | 商願昭62-120699 |
審決分類 |
T
1
32・
11-
Y
(Z16)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 中村 俊男、宮田 金雄、林 栄二 |
特許庁審判長 |
宮下 正之 |
特許庁審判官 |
富田 領一郎 土井 敬子 |
登録日 | 1991-12-25 |
登録番号 | 商標登録第2361277号(T2361277) |
商標の称呼 | ノア、エヌオオエイ |
代理人 | 特許業務法人アルガ特許事務所 |
代理人 | 守谷 一雄 |