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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z03 |
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管理番号 | 1098224 |
審判番号 | 取消2003-30701 |
総通号数 | 55 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-07-30 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2003-05-27 |
確定日 | 2004-05-10 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4354933号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4354933号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成10年10月21日に登録出願され、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」を指定商品として、平成12年1月28日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、「本件商標の指定商品中『せっけん類,化粧品』について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のとおり述べている。 (1)被請求人は、本件審判請求前より継続して3年以上日本国内において、その指定商品中「せっけん類,化粧品」について本件商標を使用していない。 (2)本件商標について専用使用権の設定又は通常使用権許諾の事実がない。 (3)指定商品中「せっけん類,化粧品」について、その登録商標の使用をしないことについて、正当な理由があるとは認められない。 したがって、本件商標は、その指定商品中「せっけん類,化粧品」について、商標法第50条の規定により、その登録は取り消されるべきものである。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証を提出した。 〈答弁の理由〉 本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件審判請求に係る指定商品「せっけん類」の範疇に含まれる「自動車用洗剤」について、被請求人(商標権者)により使用されている。 (1)乙第2号証及び乙第3号証は、請求人が「東京たばこ商事(株)」に請求した請求明細書であって、本件商標「アービス」が商品「自動車用洗浄剤」について使用された取引書類であるが、これにより、本件商標と社会通念上同一の商標が使用されていること、使用者は本件商標権者であること、使用時期が本件審判の請求の登録前3年以内であることがわかる。 (2)乙第4号証は、商品「自動車用洗浄剤」の入っている缶であって、本件商標と同一の態様からなる商標「アービス」が本件商標権者によって使用されているものである。そして、当該商品「自動車用洗浄剤」は取消請求に係る商品「せっけん類」に含まれる商品である。 (3)乙第5号証は、商品カタログであって、その商品「自動車強力クリーナー(エンジンルーム専用クリーナー)」は、本件取消請求に係る商品「せっけん類」に含まれる商品である。本件商標と同一の態様からなる商標「アービス」が本件商標権者によって使用されているものである。 4 当審の判断 被請求人が、本件商標を本件審判請求に係る指定商品中「自動車用洗浄剤」について商標権者が使用していると主張しているので、その点について検討する。 商品の写真(撮影日、撮影者不明)である乙第4号証によると、缶容器の側面に貼り付けられているラベルの最上段に「自動車用強力クリーナー」と表示され、その下部に、本件商標とほぼ同一の構成態様で「アービス」と表示され、その下段に「ハイパワークリーナー」及び「スペシャル」と二段に表示されていて、その下の部分に「品名/自動車用洗浄剤」、「用途/自動車エンジン回り洗浄剤」、「内容量/16kg」及び販売元として「アービス Co.Ltd」及び住所等が表示されている。 そして、請求明細書である乙第2号証及び同第3号証によると、平成13年5月31日及び同15年1月31日付けで、「アービス有限会社」(商標権者)が「東京たばこ商事(株)」宛てに商品「アービスハイパワークリーナースペシャル 16kg」の代金を請求していることが認められる。 上記事実を総合すると、商標権者(被請求人)は、平成13年5月及び同15年1月に本件商標とほぼ同一の構成態様で表されている「アービス」の商標を付した「自動車用洗浄剤」を「東京たばこ商事(株)」に販売したことが認められる。 そして、上記「自動車用洗浄剤」は、本件審判請求に係る商品に含まれるものと認められる。 以上からすると、商標権者は、本件審判請求に係る指定商品中の「自動車用洗浄剤」について、少なくても審判請求の登録(平成15年6月18日)前3年以内である平成13年5月及び同15年1月に、本件商標とほぼ同一の商標を使用していたものといわなければならない。 そして、請求人は、被請求人の前項3の答弁に対し何ら弁駁していない。 したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、本件審判の取消請求に係る指定商品について、その登録を取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 |
審理終結日 | 2004-03-11 |
結審通知日 | 2004-03-16 |
審決日 | 2004-03-30 |
出願番号 | 商願平10-89842 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(Z03)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
宮下 正之 |
特許庁審判官 |
土井 敬子 富田 領一郎 |
登録日 | 2000-01-28 |
登録番号 | 商標登録第4354933号(T4354933) |
商標の称呼 | アービス |
代理人 | 佐野 義雄 |
代理人 | 小栗 昌平 |
代理人 | 本多 弘徳 |
代理人 | 市川 利光 |
代理人 | 宮下 行雄 |
代理人 | 高松 猛 |
代理人 | 栗宇 百合子 |