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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Y41
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Y41
管理番号 1096637 
審判番号 不服2003-18117 
総通号数 54 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-06-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-09-18 
確定日 2004-04-22 
事件の表示 商願2002-72857拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成14年8月27日に登録出願されたものである。
そして、願書記載の指定役務については、平成15年6月20日付けの手続補正書により、第41類「アートリュミエールに関する技芸又は知識の教授,アートリュミエールに関するセミナーの企画・運営又は開催,アートリュミエールに関する電子出版物の提供,アートリュミエールに関する図書及び記録の供覧,アートリュミエールに関する美術品の展示,アートリュミエールに関する書籍の制作,アートリュミエールに関する教育用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),アートリュミエールに関する教育研修のための施設の提供,アートリュミエールに関する図書の貸与,アートリュミエールに関する録画済み磁気テープの貸与」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『特殊カラーフィルムと鉛筆等を使用して作成するステンドグラス風のクラフト』を表す語として指定役務を取り扱う業界等では使用されている『アートリュミエール』を表すものと理解される『ART RUMIERE』の文字と『アートリュミエール』の文字を上下二段に普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これをその指定役務中、前記に相応する役務、例えば『アートリュミエールに関する知識の教授,アートリュミエールに関するセミナーの企画・運営又は開催』等について使用するときは、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり「ART RUMIERE」と「アートリュミエール」の文字を二段に併記してなるところ、下段部分の片仮名文字「アートリュミエール」は、原審説示のとおり「特殊カラーフィルムと鉛線等を使用して作成するステンドグラス風のクラフト」を表す語として、近年、指定役務を取り扱う業界において普通に使用され、国内各地のカルチャースクールなどでその講座の開設やその紹介のためのイベントも開催されているのが実情である。
そして、上段部分の欧文字「ART RUMIERE」は、その綴り字からして、上述した「アートリュミエール」を欧文字表記したものと容易に理解、認識されるものである。
この点について、請求人は、「ステンドグラス風クラフトを示す『アートリュミエール』は『ART LUMIERE』と表記される。」と述べ、「R」と「L」の違いから本願商標の欧文字部分「ART RUMIERE」は、特定の観念を生じない造語として認識される旨主張するが、「ART RUMIERE」にしても、「ART LUMIERE」にしても、わが国において一般に親しまれ、熟知されている成語とはいい得ないものであるから、「R」と「L」のいずれが正しい綴りかはもとより判然としないばかりでなく、正しい綴りを知っている者であっても10文字という綴り字の多い中にあって中間の「R」と「L」の違いを感知することは極めて困難であるというべきである。したがって、請求人の前記主張は妥当でなく、採用の限りでない。
そうとすると、本願商標は、これをその指定役務について使用した場合、これに接する取引者及び需要者は、提供に係る役務が「アートリュミエール」に関するものであること、すなわち、該役務の質(内容)を表示したものとして理解するに止まり、自他役務の識別標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、その指定役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。
なお、請求人は、「本願商標は、請求人の業務に係る役務を示すものと認識されており、自他役務識別力を現実に発揮している商標である。」と述べ、当該事実を証する書面として、社団法人日本ホビー協会及び日本釦服飾手芸卸協同組合連合会の発行した証明書を提出しているが、これらは請求人が用意したと思しき定型文に記名、押印しただけのものであり、如何なる根拠をもって証明し得たのかが一切明らかになっていないから、このようなものに上記事実を認めるに足りる十分な証拠力があるとは到底いうことができない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、これと同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本願商標

審理終結日 2004-02-23 
結審通知日 2004-02-24 
審決日 2004-03-10 
出願番号 商願2002-72857(T2002-72857) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (Y41)
T 1 8・ 13- Z (Y41)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 長沢 祥子 
特許庁審判長 小池 隆
特許庁審判官 半田 正人
山本 良廣
商標の称呼 アートリュミエール、アートルミエール、リュミエール、ルミエール 
代理人 溝部 孝彦 
代理人 持田 信二 
代理人 義経 和昌 
代理人 古谷 聡 

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