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審決分類 |
審判 全部無効 称呼類似 無効とする(請求一部成立)取り消す(申し立て一部成立) Y11 |
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管理番号 | 1096627 |
審判番号 | 無効2003-35371 |
総通号数 | 54 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-06-25 |
種別 | 無効の審決 |
審判請求日 | 2003-09-04 |
確定日 | 2004-04-21 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4644606号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第4644606号の指定商品中「家庭用電熱用品類」についての登録を無効とする。 その余の指定商品についての審判請求は成り立たない。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4644606号商標(以下「本件商標」という。)は、「AIR SOLUTION」の欧文字と「Air Solution」の欧文字と「エア ソリューション」の片仮名文字を三段に横書きしてなり、平成14年4月17日登録出願、第11類「電球類及び照明用器具,あんどん,ガスランプ,石油ランプ,ちょうちん,ほや,工業用炉,原子炉,火鉢類,ボイラー,ガス湯沸かし器,調理台,流し台,加熱器,業務用揚物器,業務用食器乾燥機,業務用炊飯器,業務用煮炊釜,業務用焼物器,業務用レンジ,冷凍機械器具,アイスボックス,氷冷蔵庫,飼料乾燥装置,牛乳殺菌機,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,暖冷房装置,便所ユニット,浴室ユニット,美容院用又は理髪店用の機械器具(いすを除く。),太陽熱利用温水器,浄水装置,家庭用電熱用品類,浴槽類,家庭用浄水器,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,汚水浄化槽,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,ごみ焼却炉,し尿処理槽,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす,あんか,かいろ,かいろ灰,化学物質を充てんした保温保冷具,湯たんぽ」を指定商品として平成15年2月14日に設定登録、その後、指定商品中「家庭用電熱用品類」の登録について放棄がされ、平成15年11月12日にその抹消の登録がされたものである。 2 請求人の引用商標 請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第4422621号商標(以下「引用商標」という。)は、「エアーソリューション」の片仮名文字を標準文字とし、第10類 「血圧計,電位治療器,紫外線灯治療器,赤外線灯治療器,炭素灯治療器,超音波治療機械器具,超短波治療機械器具,治療用浴機械器具,マッサージ器,家庭用電気マッサージ器」を指定商品として、平成11年9月22日に登録出願、平成12年10月6日に設定登録されたものである。 3 請求人の主張 請求人は、「本願商標の登録を無効とする。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第4号証(枝番を含む。)を提出している。 本件商標は、前記1のとおりの構成よりなるから、これより「エアソリューション」の称呼が生ずる。 引用商標は、「エアソリューション」の称呼が生ずること明らかである。 してみれば、本件商標と引用商標は、共に「エアソリューション」の称呼を同じくする類似の商標である。 そして、本件商標の指定商品中の「家庭用電熱用品類」と引用商標の指定商品中の「家庭用電気マッサージ器」は、共に類似商品として取り扱われている。 本件商標は、引用商標と類似し、かつ、指定商品においても抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は無効とされるべきである。 4 被請求人の主張 被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、証拠方法として乙第1号証を提出し、その理由を次のように述べている。 被請求人は、本件商標の指定商品中「家庭用電熱用品類」を放棄したから、請求人の主張する無効理由はなくなった。 5 当審の判断 本件商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して「エアソリューション」の称呼が生ずるものと認められる。 他方、引用商標は、前記のとおり、「エアーソリューション」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「エアーソリューション」の称呼が生ずること明らかである。 そこで、 本件商標より生ずる「エアソリューション」の称呼と引用商標から生ずる「エアーソリューション」の称呼とを対比すると、両称呼は、構成後半の「ソリューション」の音を同じくし、その構成前半において「エア」と「エアー」とが相違するものである。 しかしながら、相違する「エア」の「エアー」の音は、長音の有無にすぎず、両商標をそれぞれに一連に称呼するときは、全体の語調語感が近似し、これらを互いに聞き誤るおそれが少なくない。 また、本件商標の指定商品中の「家庭用電熱用品類」は引用商標の指定商品中の「家庭用電気マッサージ器」と類似の商品と認められるものである。 そうとすれば、本件商標と引用商標は、称呼上紛らわしいものであり、本件商標と引用商標は互いに類似の商標であって、かつ、その指定商品も類似する商品である。 なお、被請求人は、本件商標の指定商品中「家庭用電熱用品類」を放棄したから、引用商標に類似することを理由とした無効理由はなくなった旨主張するが、商標法第46条の2は「商標登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、商標権は、初めから存在しなかったものとみなす」と規定するところであるから、無効審判請求後の指定商品の放棄によって無効理由が解消することにはならないから、被請求人の上記の答弁は失当である。 したがって、本件商標は、その指定商品中の「家庭用電熱用品類」については、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号によりその登録を無効とすべきものである。 しかしながら、本件商標の指定商品中の「家庭用電熱用品類」以外の商品については、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではないから、無効とすることはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2004-02-19 |
結審通知日 | 2004-02-24 |
審決日 | 2004-03-10 |
出願番号 | 商願2002-31319(T2002-31319) |
審決分類 |
T
1
11・
262-
ZC
(Y11)
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最終処分 | 一部成立 |
特許庁審判長 |
滝沢 智夫 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 早川 真規子 |
登録日 | 2003-02-14 |
登録番号 | 商標登録第4644606号(T4644606) |
商標の称呼 | エアソリューション、ソリューション |
代理人 | 藤本 英夫 |
代理人 | 桜井 常洋 |