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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 117
管理番号 1095194 
審判番号 取消2003-30433 
総通号数 53 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-05-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2003-04-09 
確定日 2004-02-05 
事件の表示 上記当事者間の登録第592049号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第0592049号商標の指定商品中「被服(運動用特殊被服を除く),布製身回品(他の類に属するものを除く)」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第592049号商標(以下「本件商標」という。)は、「シヤーベット」の片仮名文字と「SHERBET」の欧文字とを二段に横書してなり、昭和36年2月22日に登録出願され、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、昭和37年7月5日に設定登録、その後、昭和49年4月23日、同57年9月22日、平成4年12月24日、同14年8月27日の4回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成15年5月7日にされたものである。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
1.請求の理由
本件商標は、その指定商品中「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが請求に係る指定商品についての登録商標の使用をしていないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである。
2.答弁に対する弁駁
被請求人は、乙第1号証ないし乙第3号証を提出して、本件請求に係る指定商品について登録商標を使用している旨主張をしているが、本件商標の使用の事実は何ら証明されていない。
(1)乙第1号証は、「新ブランド発表会のご案内」のパンフレットの写しであるが、3箇所に示されている「SHERBET」の文字だけがカラーコピーであり、しかも、パンフレットでなく案内状であり,書面のタイトルとその内容との間が不自然である。
(2)乙第2号証は、新ブランド発表会の際の会場内写真の写しであるが、通常このような発表会の会場には,新ブランドを表示した看板・横断幕その他のディスプレイが存在するのが普通であるが、乙第2号証にはそれらが全くなく模擬店舗の如く商品展示のみである。
(3)乙第3号証には、「SHERBET」と表示した札が示されているが、このような札は、乙第2号証に示された展示品には存在しないので、新ブランド発表会での展示品と同一性に疑問がある。
(4)以上のとおり、被請求人の提示した、乙第1号証ないし乙第3号証の成立及び内容に疑いがあり、今後の答弁内容しだいでは、証人尋問申請を提出する用意がある。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出している。
1.答弁の理由
(1)本件商標の当該原簿上の商標権者の表示は、「株式会社東ブラ本社」であり、東京都江東区東陽5丁目31番6号ケイオー4階所在の「株式会社フルフル・マリエーヌ」に通常使用権を許諾しており、該会社は本件商標を商品「婦人服」に使用している。
(2)乙第1号証は、通常使用権者である株式会社フルフル・マリエーヌが、2003年(平成15年)3月25日〜3月28日に、該会社のショールームで開催時配布した「新ブランド発表会のご案内」のパンフレットの写しであり、本件商標「SHERBET」「シャーベット」が使用されている。
そして、乙第2号証は、発表会の時の会場内の写真の写しであり、乙第3号証は、乙第2号証に示された写真の下の「婦人服」、ジャケットとスカートの写真であり、「SHERBET」の商標が明示されている。
(3)本件商標は、被請求人と密接な関係にある「東京ブラウス株式会社」(現住所:東京都新宿区大京町22番地1)が昭和36年(1961年)2月22日に出願したもので、「シャーベットカラー」として、当時流行色に指定され、使用された。
この度、被請求人の関連会社である通常使用権者により使用を再開したため、平成14年に4回目の更新登録申請を行ったものである。
(4)以上のとおり、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人は、株式会社フルフル・マリエーヌに通常使用権を許諾しており、本件商標を商品「婦人服」に使用しているので、その商標登録は取り消されるべきではない。
第4 当審の判断
被請求人は、乙第1号証ないし乙第3号証を提出し、本件商標を本件審判請求に係る指定商品について使用していると答弁しているので、その提出に係る乙各号証について検討する。
(1)乙第1号証の「新ブランド発表会のご案内」の書面には、発表会の日時「2003年3月25日(火)〜3月28日(金)」及び「SHERBET」「シャーベット」の文字が記載されており、また、通常使用権者と認められる「株式会社フルフル・マリエーヌ」の文字が表示されている。
しかしながら、該書面は、発表会の日時、通常使用権者名及び使用商標の記載が認められるが、いかなる商品についての発表会であるか確認することができないものである。
(2)乙第2号証及び乙第3号証は、乙第1号証の新ブランド発表会の会場内の写真及びその展示品の写真であると被請求人は主張している。
しかしながら、乙第2号証は、婦人服を展示していることは認められるが、乙第1号証の新ブランド発表会との関連が不明であるばかりか、使用に係る商標も確認することができないものである。
また、乙第3号証の「ジャケット」の写真には、本件商標と社会通念上同一と認められる「SHERBET」の文字が、えりネーム及び下げ札に表示されているが、実際に該商品が、乙第2号証の展示品の一部であるか不明であり、さらに、該商品(乙第3号証)が、取引されたことを証明する取引書類等の提出もないことから、これをもって、本件審判請求に係る商品に使用しているものとは認め難い。
(3)以上のとおり、被請求人の主張及び提出に係る乙各号証のみをもってしては、本件商標をその指定商品「被服」について使用していたことを証明したものと認めることができない。また、被請求人は、使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品中「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)」のいずれについても使用されていたものとはいえないから、商標法第50条の規定により、指定商品中「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)」についての登録は取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2003-11-27 
結審通知日 2003-12-02 
審決日 2003-12-16 
出願番号 商願昭36-4859 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (117)
最終処分 成立  
特許庁審判長 小川 有三
特許庁審判官 末武 久佳
富田 領一郎
登録日 1962-07-05 
登録番号 商標登録第592049号(T592049) 
商標の称呼 1=シャーベット 
代理人 稲木 次之 
代理人 坂口 信昭 
代理人 加藤 和彦 

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