ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Z09 |
---|---|
管理番号 | 1093616 |
審判番号 | 不服2002-19932 |
総通号数 | 52 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-04-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-10-11 |
確定日 | 2004-03-22 |
事件の表示 | 商願2001- 34129拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「CIMCONTROL」の欧文字を横書してなり、商品及び役務の区分第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成13年4月12日(パリ条約による優先権主張 2000年10月25日(US)アメリカ合衆国)に登録出願されたものである。 そして、願書記載の指定商品については、同14年5月2日付け手続補正書により「製品並びにその包装に刻印をするために使用する記録済みコンピュータプログラム,製品並びにその包装に刻印をするために使用する機械の操作に使用する記録済みコンピュータプログラム,その他の記録済みコンピュータプログラム,ダウンロード可能なコンピュータプログラム」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原審において、「本願商標は、登録第4155637号商標(以下「引用商標」という。)の登録商標と類似であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。 引用商標は、「SysControl」の欧文字を横書してなり、平成9年1月9日に登録出願され、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,レコード,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,金銭登録機,現金自動支払機,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として同10年6月12日に設定登録、その後、指定商品中の「電子応用機械器具及びその部品」について、商標登録を取り消すとの審決を求めた商標権の一部取り消し審判が請求されたが、審判の請求は成り立たない旨の審決が確定し、同15年12月10日にその登録がなされているものであって、現在も存続中のものである。 3 当審の判断 請求人は、本件審判請求の理由において、引用商標に係る指定商品の一部について商標登録を取り消すとの審決を求めた商標権の一部取消し審判を請求したので、これが成立した場合、拒絶の理由は解消する旨を述べているが、商標登録原簿の記載に徴すれば、上記2のとおり、請求は成り立たない旨の審決が確定し、その登録がなされているものである。 よって、本願商標と引用商標の類否について判断するに、本願商標は、上記1に示したとおりの構成よりなり、これらは同一の書体、同一の大きさで書され、外観上まとまりよく一体的に構成されているものであるから、その構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと把握、認識されるとみるのが相当である。また、これより生ずると認められる「シムコントロール」の称呼も、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであるから、本願商標よりは「シムコントロール」の称呼を生ずるものと認められる。 他方、引用商標は、上記2に示したとおりの構成よりなり、構成文字に照応して「シスコントロール」の称呼を生ずるものである。 そこで、本願商標と引用商標の称呼について比較すると、両者は、共に8音よりなり、語頭音「シ」及び第3音以下の「コントロール」の音を同じくするものの、第2音において「ム」と「ス」の音の差異を有するものであるところ、これら差異音は、両唇における有声の鼻音「ム」と歯茎における無声の摩擦音「ス」といったように、その調音方法が異なることから、例え母音を共通にするとしても、両者の音質・音感において明確な差異があり、また、その位置が中間音であっても、音の違いを明確に聴取し得るものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼した場合には、語感・語調が異なるため、該差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、十分聴別できるといえるもので、称呼において相紛れるおそれはない。 また、両商標は、前記のとおりの構成よりみて、外観において相紛れるおそれはなく、観念においても、本願商標は特定の意味合いを有しない造語よりなるものであるから、比較することができない。 してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当であり、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当すると認定した原審の判断は妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2004-03-09 |
出願番号 | 商願2001-34129(T2001-34129) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Z09)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山田 忠司 |
特許庁審判長 |
小林 薫 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 薩摩 純一 |
商標の称呼 | シムコントロール、シム、シイアイエム |
代理人 | 廣江 武典 |