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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z32
管理番号 1093498 
審判番号 不服2001-22233 
総通号数 52 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-12-12 
確定日 2004-02-20 
事件の表示 商願2000-103242拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第32類「そば湯を用いた飲料,その他のそば湯を用いた清涼飲料」を指定商品として、平成12年9月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3282050号商標(以下「引用商標」という。)は、「おほーつく かもみーる」の文字を横書きしてなり、平成6年9月30日登録出願、第32類「カモミールの香りを有する清涼飲料」を指定商品として、同9年4月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「オホーツク」の片仮名文字と「そば湯ドリンク」の文字を二段に横書きし、該「オホーツク」中の「ホ」とそれに続く長音の上部に鳥と思しき図形を配した構成よりなるところ、該文字部分と図形部分とを常に一体不可分のものとしてみるべき特別な事情も見出せないものであるから、両構成部分はそれぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものであり、さらに、文字部分についてみると、構成中の「そば湯ドリンク」の文字は、そば湯を用いた飲料を表すものであって、その指定商品の品質、原材料を表示するものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
しかして、本願商標構成中の「オホーツク」の文字は、「ロシア、シベリア東部ハバロフスク地方のオホーツク海に面する港町」(広辞苑第五版)の意味を有するものであるとしても、これが本願指定商品の産地、販売地を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されているものとはいい得ないところであるから、本願商標をその指定商品に使用した場合には、該「オホーツク」の文字部分は、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るというのが相当である。
そうすると、本願商標は、その構成中の「オホーツク」の文字部分に相応して、単に「オホーツク」の称呼及び「ロシア、シベリア東部ハバロフスク地方のオホーツク海に面する港町」の観念をも生ずるものである。
他方、引用商標は、前記したとおり、「おほーつく かもみーる」の文字を書してなるところ、構成中の「かもみーる」の文字は、「キク科の一年草。ヨーロッパ原産の薬用植物。(中略)花は発汗剤。乾燥花を茶のようにして飲む」(「広辞苑第五版」の「カモミール」及び「カミルレ」の項を参照)を意味するものであって、引用商標の指定商品との関係では、商品の品質、原材料を表示する語として使用されているものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
このことは、各種商品を紹介するインターネットのホームページにおいて、以下のような記載があることからも十分是認できるものである。
(1)「ストレス解消・リフレッシュ効果を考えたサプリメント(レモンバーム、カモミール、セントジョーンズワート、ビタミンC)をプラスしたニューエイジドリンクです。ニューエイジドリンクとは、ビタミン、ミネラル、ハーブなどのサプリメントをプラスし、機能性を持った、てがるに飲めて体においしい清涼飲料です。」
(http://www.sangaria.co.jp/seihin/kenk_fld/big_ken/skar_pg.html)
(2)「はちみつ、ローヤルゼリーと、リラックス効果があるといわれている2種類のハーブ(カモミールエキス、レモンバームエキス)を配合した、ホットで飲む清涼飲料です。」
(http://www.jti.co.jp/News/Release/96/No13/relax.html)
(3)「人に欠かせない水に10種類の自然素材(キダチアロエ、カモミール、キク、レイシ、キキョウ、クマガサ、ガラナ、サンザシ、ナツメ、エゾウコギ)とビタミンCを500あたりレモン約50個分の1000mgを配合。」
(http://www.tokyu-agc.co.jp/qpr/hit98/hit07.html)
(4)「『ダイエットサポート 〜ハーブ&ウーロン〜』は、“色種”と“水仙”という2品種のウーロン茶に、8種類のハーブ(レモングラス・ペパーミント・ローズペタル・レモンバーム・リンデン・ジャーマンカモミール・ハイビスカス・タイム)をブレンドした無糖茶飲料です。」
(http://www.itoen.co.jp/corporate-info/news/2002/112901.html)
そうとすれば、引用商標に接する取引者、需要者は、自他商品の識別標識としての機能を果たすと認められる前半の「おほーつく」の文字部分を捉えて、これより生ずる「オホーツク」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないといわざるを得ないものであるから、引用商標は、構成文字全体に相応して一連の「オホーツクカモミール」の称呼を生ずるほかに、前半の「おほーつく」の文字部分に相応して単に「オホーツク」の称呼及び「ロシア、シベリア東部ハバロフスク地方のオホーツク海に面する港町」の観念をも生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違することを考慮しても、「オホーツク」の称呼及び「ロシア、シベリア東部ハバロフスク地方のオホーツク海に面する港町」の観念を同じくする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似の商品と認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別 掲
本願商標

審理終結日 2003-12-04 
結審通知日 2003-12-12 
審決日 2003-12-25 
出願番号 商願2000-103242(T2000-103242) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Z32)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 内山 進 
特許庁審判長 小川 有三
特許庁審判官 岩内 三夫
末武 久佳
商標の称呼 オホーツクソバユドリンク、オホーツク 
代理人 広瀬 文彦 

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