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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z22
審判 全部申立て  登録を維持 Z22
管理番号 1092013 
異議申立番号 異議2002-90859 
総通号数 51 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2004-03-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-12-09 
確定日 2004-02-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第4601405号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4601405号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4601405号商標(以下「本件商標」という。)は、「COMFORTREL」の欧文字を標準文字で表してなり、平成13年6月26日に登録出願され、第22類「原料繊維」を指定商品として、同14年9月6日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の(a)ないし(c)に示した3件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(a)「コンフォレル」の片仮名文字と「COMFOREL」の欧文字とを二段に横書きしてなり、昭和62年6月9日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年6月23日に設定登録された登録第2149564号商標
(b)商標の構成及び出願日を(a)に記載の商標と同じくし、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年5月30日に設定登録された登録第2140133号商標
(c)商標の構成及び出願日を(a)に記載の商標と同じくし、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年9月29日に設定登録された登録第2168031号商標
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標から生ずる「コンフォ(一)トレル」の称呼と引用各商標から生ずる「コンフォレル」の称呼とは、中間部における「ト」の有無の差異のみであり称呼において類似する。また、両商標は、中間部後方における「T」の有無の差異のみであり、外観においても類似する。さらに、両商標とも「COMFORT」を暗示する造語であるため、観念上も相紛れるおそれのある類似の商標である。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、主に、中綿素材、布団、枕に使用され、それらの商品は、丸洗いが可能でアレルギーを起こしにくい等の優れた衛生面と使い心地の良さが認められ、多数の需要者を有し、日本のみならず世界の高級ホテル、病院等でも使用されているものであり、世界的に著名な商標である。したがって、本件商標の指定商品への使用は、その商品が申立人又は同人と関連のある者の業務に係るものであるかのように、その商品について出所の混同を生ずるおそれのあるものである。
(4)よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して、本件商標からは「コンフォ一トレル」の称呼を、引用商標からは「コンフォレル」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、この両称呼を比較するに、両者は、長音も含めれば7音対5音という構成音数において明らかな差異を有するばかりでなく、第3音目においては、「フォー」の音と「フォ」の音の差異を有するものである。そして、この「フォ」の音は、無声の摩擦音であり、それ自体響きの弱い音であって、引用商標における「フォ」の音は、短く、かつ、弱く発音され、不明瞭な音として聴取されるにとどまるものであるのに対して、本件商標の称呼における「フォ」の音は、長音を伴う関係上、その母音である(o)の音が明瞭に発音、聴取されるものであるから、この「フォー」と「フォ」の音の比較においてだけでも、両者の称呼には明瞭な差異を認めることができる。加えて、本件商標の称呼には、引用商標の称呼にはない、比較的強く響く破裂音の「ト」の音をも有するものである。
そうとすれば、これらの音の差異が両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、全体の音調、音感を異にし、彼此相紛れるおそれはないものとみるのが相当である。
また、本件商標と引用商標とは、全体の外観においては明瞭な差異があること明らかであり、両商標の欧文字部分のみを比較してみても、「TR」の2文字の有無の差異を有するものであるから、通常の注意力をもってすれば、その外観を見誤ることはないものというべきである。
さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の意味合いを有しないものであるから、観念においては比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標であるばかりでなく、引用商標の著名性を裏付けるものとして提出されている甲各号証は、いずれもインターネットによる打ち出し資料であって、掲載記事が公表された日時が明らかでなく、日時を確認できる数件のものにあっても、本件商標の出願日以降のものであるから、提出に係る証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、引用商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
してみれば、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2004-01-26 
出願番号 商願2001-57994(T2001-57994) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Z22)
T 1 651・ 26- Y (Z22)
最終処分 維持  
前審関与審査官 保坂 金彦飯田 亜紀 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 茂木 静代
高野 義三
登録日 2002-09-06 
登録番号 商標登録第4601405号(T4601405) 
権利者 ファイバー インダストリーズ インコーポレーテッド
商標の称呼 コンフォートレル、コンフォートリール 
代理人 谷 義一 
代理人 安澤 眞美子 
代理人 阿部 和夫 
代理人 小田島 平吉 

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