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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Z09 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z09 |
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管理番号 | 1091813 |
審判番号 | 不服2001-5009 |
総通号数 | 51 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-03-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-02-26 |
確定日 | 2004-01-05 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第88913号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ENTERPRISE STORAGE SERVER」の欧文字を標準文字とし、第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成11年9月29日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同12年10月16日付けの手続補正書により、「電子計算機(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,同磁気ディスク,同磁気テープ,同光ディスク,ユーザーマニュアルを記憶させたCD-ROM,コンピューター用マウス,コンピューター用キーボード及びその他の周辺機器を除く。)」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶理由 原査定は、「本願商標は、『企業』を意味する『ENTERPRISE』の文字に『記憶装置』を意味する『STORAGE』の文字及び『特定のサービスを提供するコンピュータ』を意味する『SERVER」の文字を普通に用いられる方法で表してなるから、『企業向けの記憶装置及びコンピュータ』の意を容易に看取させ、これをその指定商品中『電子計算機(コンピュータ・プログラムを含む。)』について使用するときは、単に商品の機能、用途、品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記のとおり「ENTERPRISE STORAGE SERVER」の欧文字を書してなるものであるところ、構成中の「ENTERPRISE」の文字は「企画、事業、企業」等を意味する語として親しまれているものである。また、「STORAGE」の文字は「記憶、記憶装置、記憶機構」を、「SERVER」は「サーバ(ネットワーク上で他のコンピュータにサービスを提供するコンピュータまたはソフトウェア)」を、それぞれ意味する語として本願指定商品を取り扱う業界において普通に使用されているものである。 そこで、これらの語について、いわゆるインターネット(「Yahoo! JAPAN」及び「Google」)により各種情報を公開しているサイトをみると、例えば、「企業向けUNIXオペレーティング・システム『hp-ux 11i version 1.6』を発表 Intel(R) Itanium(R) プロセッサ・ファミリに最適化、卓越したエンタープライズサーバ・オペレーティング環境を提供・・・高機能で拡張性の高いエンタープライズ環境を提供します。」(http://www.jpn.hp.com/companyinfo/pressrelease/fy2002/bco087hp_ux11i.htm)、「(株)テンアートニは、4Uラックマウントサイズのストレージサーバ『Storage Server 8400』を発売した。・・・1台あたり12基のドライブベイが用意され、最大2.16TBのストレージを収納できる。」(http://linux.ascii24.com/linux/news/today/2002/12/06/640471-000.html)、「大企業を支える専用集中ファイルサーバと同一の機能を、より操作性が向上し、なおかつリーズナブルな価格で獲得することができます。3Com(R)OfficeConnect(R) Network Storage Server 40は、最大40 GBのファイルやデータを格納します。」(http://www.3com.co.jp/smallbusiness/products/products_servers/3c19501_overview.html)等の記述が認められる。 以上のように、本願指定商品を取り扱う業界において、本願商標を構成する各文字又はその片仮名表記が、「エンタープライズサーバ」、「ストレージサーバ」、「Storage Serve」のように組み合わされ、熟語的に使用されている実情及びそれらの語がもつ意味合いからすれば、本願商標は、全体として、「企業向けの記憶サーバ」のごとき意味合いを理解させるものといえる。 してみれば、本願商標をその補正後の指定商品に使用するときは、「企業向けの記憶サーバを備えた電子計算機」であること、すなわち、商品の機能・用途・品質を表示するにすぎないものといわざるを得ない。 したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、取消すべき限りでない。 なお、請求人は、過去の登録例を引用し、本願商標も同様に自他商品の識別標識としての機能を充分に有すると主張しているが、これらは、いずれも本願とは事案を異にするものであるから、請求人の主張は採用することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2003-07-23 |
結審通知日 | 2003-07-29 |
審決日 | 2003-08-22 |
出願番号 | 商願平11-88913 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(Z09)
T 1 8・ 272- Z (Z09) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 中村 謙三、柳原 雪身 |
特許庁審判長 |
宮下 正之 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 高橋 厚子 |
商標の称呼 | エンタープライズストーレッジサーバー、エンタープライズストーレッジ、エンタープライズ |
代理人 | 市位 嘉宏 |
代理人 | 坂口 博 |